12月21日(日)小豆島・西光寺にて妖怪画とともに発表

妖怪美術館(館長:柳生忠平)は、今年の世相をあらわす妖怪を広く募集、WEBフォームや妖怪美術館の公式Xに寄せられた総数2,519件の応募を参考に今年の世相を最も表す妖怪を「AI妖怪 ミームー」に決定。2025年12月21日に、妖怪画家(妖怪美術館館長)の柳生忠平による妖怪画を小豆島・西光寺にて発表しました。

今年の妖怪「AI妖怪ミームー」(画:柳生忠平)


▼今年の妖怪(妖怪美術館note)
https://yokai-museum.note.jp/n/n8cc17cec6aff

妖怪美術館:小豆島土庄町の「迷路のまち」にある妖怪アートの美術館。館長は妖怪画家の柳生忠平。4つの古民家ギャラリーで妖怪作品を展示し、収蔵点数は900点を超える。年々新たに生まれる現代妖怪が世界的に注目され、仏の出版社より日-英語による図録書籍が出版されている。公式サイト https://meipam.net/ 電話0879-62-0221


12月21日(日)西光寺の山門前にて「今年の妖怪」を発表


来年の干支と妖怪をライブペイントで描きました




大師市でにぎわう西光寺

選定の理由
「見えない作者」が拡散される現代
近年、AI技術の進展により、文章・画像・音声・動画といった表現が、専門的な知識を持たない人でも容易に生成できるようになりました。とりわけ動画生成AIの普及は、現実と見分けがつかない映像表現を日常のものとし、社会の情報環境に大きな変化をもたらしています。

なかでも、2025年1月頃から注目を集めている「イタリアン・ブレインロット」は、生成AIによって生み出されたキャラクターや映像が拡散する現象として知られています。意味や明確な文脈を持たない映像や言語表現が特徴で、インドネシア発祥とされ、瞬く間に世界中へと広がりました。

これらのコンテンツは生成AIを用いて制作され、動物と日用品などのモノを組み合わせたキャラクターが、イタリア語風の意味をなさない言葉を発する点が特徴です。不特定多数のユーザーによって、キャラクター、動画、音楽、ストーリーが次々と投稿・拡散されています。

どこか不気味で、正体の掴めないキャラクターや断片的な物語性は、現代社会における不安や違和感を映し出す存在として、「現代の妖怪」ともいえる現象を生み出しています。

また、実在の人物が発言していない内容を語るディープフェイクの問題や、誰が制作したのか特定できないAI生成動画の急増など、これらはいずれも、著作者や著作権者が不明瞭なまま、強い影響力を持って拡散されています。

妖怪美術館は、こうした状況を単なる技術的課題や倫理的問題としてではなく、現代社会における新たな文化現象として捉えています。かつて日本では、原因や主体が特定できない不可思議な現象を「妖怪」として語り、恐れや違和感に対して距離を取りながら向き合ってきました。ここで提示される「AI妖怪 ミームー」とは、まさにその現代的な表れです。

2025年の妖怪「AI妖怪 ミームー」とは
「AI妖怪 ミームー」は、はっきりとした作者のいない制作物と共に存在し、明確な意図や責任の所在も見えないまま、人の感情や判断に影響を与えます。それは嘘をつく存在ではなく、本物に極めて近い虚像として、社会の中へ自然に溶け込んでいくのです。不可思議な存在であるAIを、恐怖や拒絶の対象としてではなく、距離を測りながら付き合っていく。その象徴として、「AI妖怪 ミームー」は存在します。
妖怪美術館は「AI妖怪 ミームー」を通じて、私たちがいま直面している「信じるとは何か」「本物とは何か」「表現の主体は誰なのか」という問いを、文化的な視点から提示します。これが、妖怪美術館が「今年の妖怪2025」に「AI妖怪 ミームー」を選んだ理由です。

妖怪画家・柳生忠平館長からのコメント
「AI妖怪 ミームー」は、ヘソにある目でいろいろな情報を吟味し、その素材を大きなベロで舐めて頭の中に溜め込む。そうして溜め込んだ情報からAI画像あるいはAI動画を作り出し、それを自ら纏って分身して「ぬるり」と人の生活の中に入っていく。それはまるで現代の「ぬらりひょん」のように。尻尾の蛇の拡散妖力も相まって、瞬く間に世界中へぬるりと広がっていく。

昨年(2024年)の妖怪は令和の米騒動を象徴する「米隠し」でした
▼詳しくはこちら(昨年のプレスリリース)をご参照ください。
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000175.000005189.html

「今年の妖怪2025」を「YOKAI EXPO 2026」会場に展示
柳生忠平が描いた「今年の妖怪」色紙は、2025年2月22日(日)に小豆島で開催の「YOKAI EXPO 2026」会場に展示されます。




YOKAI EXPO 2026 開催概要

「YOKAI EXPO 2026」は、「日本最大級の妖怪見本市」として妖怪と妖怪文化を愛する人々が一堂に会するイベントです。妖怪をテーマに地域振興をする団体、研究者、アーティスト、クリエイター、コスプレイヤー、パフォーマーなど、あらゆる妖怪文化を育む人々が集い世界に向けて妖怪文化を発信します。
・同時開催:第4回 四国妖怪フェスティバル、第4回 節分お疲れ様会
・日時:2026年 2月22日(日)10:00~16:00
・場所:土庄町総合会館 フレトピアホール 香川県小豆郡土庄町甲267-78
・主催:一般社団法人 小豆島観光協会、妖怪美術館
・協力:小豆島ヘルシーランド株式会社、株式会社パオ・フィール、小豆島・迷路のまちアートプロジェクトMeiPAM、小豆島・迷路のまち妖怪プロジェクト実行委員会
・後援:土庄町、小豆島町、土庄町教育委員会、小豆島町教育委員会
・来場予定:3,500人
・入場料:無料

▼YOKAI EXPO公式HP
https://www.yokaiexpo.com/

【妖怪美術館とは】
香川県・小豆島の迷路のまちで900体をこえる妖怪造形作品を展示する美術館。まちの中に点在する4つの古民家をスマホガイドアプリを使いながらめぐる。妖怪の起源から現代の妖怪まで「妖怪造形大賞」に応募された900体を超える作品を展示・保管しています。「妖怪を世界へ」私たちは「妖怪(=Yokai)を「もったいない」と同じような世界語にしたいと考えています。館長は小豆島生まれの妖怪画家・柳生忠平。
妖怪美術館 香川県小豆郡土庄町甲398 0879-62-0221 mail@meipam.net

【小豆島ヘルシーランド株式会社とは】
瀬戸内・小豆島で、オリーブの栽培や研究、化粧品や食品の開発・製造、通信販売などを行うMeiPAM 小豆島・迷路のまちアートプロジェクトの共同運営。地域活性化事業の企画・推進・運営。
社名:小豆島ヘルシーランド株式会社
所在地:香川県小豆郡土庄町甲2721-1
代表取締役社長:柳生敏宏
設立:1985年
HP:https://shl-olive.co.jp/
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