数字が映す、日本人の「ちょうどいい距離」

hotice株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:趙 無極、以下 hotice)は、全国の生活者を対象に、「海外の人」に対する印象や距離感、受け止め方に関する意識調査を実施しました。
本調査では、海外の人に対する第一印象や近年の印象変化、その背景にある情報接触や交流機会に加え、地域・観光・就労といった生活に身近な場面での受け止め方について多角的な質問を行い、日本人の対外意識の実態を可視化しています。
特に、調査結果からは、海外の人に対して好意的な印象を持つ層が一定数存在する一方で、「特に強い印象は持っていない」「判断するほどの情報がない」といった中立的な回答が多く見られました。
また、地域や職場など具体的な場面においては、「状況や条件に応じて判断したい」という回答が上位を占め、単純な歓迎・拒否では整理できない意識構造が明らかになっています。
さらに、海外の人との共存に向けて重要だと考えられている点としては、「日本のルールやマナーへの理解」や「文化・価値観への相互理解」「コミュニケーションの工夫」などが挙げられました。
今後についても、「改善の余地がある」「仕組みやルールを整えることで円滑になる」といった回答が多く、日本人が慎重な距離感を保ちながら共存のあり方を模索している様子がうかがえます。
https://hoticeglobal.com/blog/trends/japanese-impression-foreigners-survey/
■ 調査概要
調査主体:hotice株式会社
調査協力:合同会社RASA JAPAN
調査手法:インターネット調査
調査実施日:2025年12月22日
調査対象:日本国内在住の一般ユーザー
有効回答数:526名
■ 調査背景と目的
近年、訪日観光客の増加や国際的なビジネスの拡大、SNSやデジタルコンテンツを通じた情報接触の増加などにより、日本人が「海外の人」と接する機会は確実に広がっています。
一方で、接点が増えることと、理解や親近感が深まることは必ずしも同義ではなく、日本人が海外の人に対してどのような印象や距離感を持っているのかは、これまで十分に可視化されてきませんでした。
特に、海外の人が地域に増えること、観光で訪れること、日本で働くことといった具体的な場面において、日本人がどのように受け止めているのかは、社会的にも重要なテーマとなっています。
単純な賛否では捉えきれない意識や、条件付きでの受容、判断を留保する姿勢などが存在している可能性も考えられます。
そこで本調査では、日本人が「海外の人」に対して抱いている印象や感情、近年の変化、その背景にある要因を明らかにするとともに、地域・観光・就労といった生活に身近な文脈での受け止め方を多角的に把握することを目的としました。
本調査を通じて、日本人の対外意識の実態と特徴を整理し、今後の共存やコミュニケーション設計を考えるための基礎的な示唆を提供します。
■ 主な調査結果
日本人は海外の人に関心を持っているのか?

まず、日本人が海外の人に対してどのような印象を持っているのかを確認します。
結果を見ると、「とても好意的に感じている」が12.4%、「比較的好意的に感じている」が27.6%となり、好意的な印象を持つ回答は合計で40%に達しています。
一定数の日本人が、海外の人に対して前向きな印象を抱いていることが分かります。
一方で、最も多かったのは「特に強い印象は持っていない」で、31.4%を占めました。
好意とも否定とも言えない、この中立的な回答が最多となっている点は特徴的です。
また、「まだ接点が少なく、判断するほどの情報がない」は19.4%、「これから知る機会が増えれば、より良い印象になりそう」は9.3%となりました。
これらを合わせると、現時点では評価を定めきれていない層が一定数存在していることが分かります。
この結果から、日本人の対外意識は単純な好悪で整理できるものではないと考えられます。
好意的な層と、評価を定めきれていない層が併存しているためです。
特に、「特に強い印象は持っていない」や「判断するほどの情報がない」という回答の多さは、海外の人に否定的というよりも、十分な接点や情報をまだ持っていない状態を反映している可能性があります。
海外の人への印象はどう変わったのか?

「ここ数年で、海外の人に対する印象がどのように変化したか」を尋ねたところ、最も多かったのは「特に変わっていない」で、44.9%でした。
変化がないという回答が最多である点は、日本では対外的な印象が急激に変わるというよりも、日常の中で大きく動きにくいことを示しています。
強い出来事や明確なきっかけがない限り、印象が固定されたままの層が一定数存在していると考えられます。
一方で、「少しずつ理解が深まっている」は29.1%、「以前より前向きになった」は11%となりました。
前向きな方向への変化を感じている人も、一定数存在しています。
また、「これまで明確な印象を持っていなかった」は9.3%、「今後、理解を深めていきたいと感じている」は5.7%でした。
印象が定まっていない状態から、これから考えていこうとする層も含まれていることが分かります。
この結果から、海外の人への印象は、一気に変わるというよりも、時間をかけて緩やかに形成・更新されている様子がうかがえます。
印象が変化した背景にあるもの

印象の変化について、その背景にある理由を見ていきます。
最も多かったのは、「ニュースや報道を通じて知識が増えた」と「観光や地域で接する機会が増えた」で、いずれも33.8%でした。
海外の人に関する情報に触れる機会が増えたことが、印象の変化につながっている様子がうかがえます。
次いで、「SNSで多様な文化や価値観に触れるようになった」が15.2%でした。
日常的に目にする情報の中で、海外の人を意識する場面が増えていることが分かります。
一方で、「実際に交流する中で理解が深まった」は9%にとどまりました。
印象の変化は、深い関係性よりも、間接的な接触や情報量の増加によって生じているケースが多いと考えられます。
また、「特に明確なきっかけはない」も8.3%となっており、印象の変化が、特定の出来事によるものではなく、徐々に進んでいる人も一定数存在しています。
地域・観光・就労に対する日本人の受け止め方

自分の住む地域に海外の人が増えることについて、日本人はどのように受け止めているのでしょうか?
最も多かったのは、「状況や環境に応じて柔軟に考えたい」で、38.4%でした。
一律に歓迎する、あるいは拒否するのではなく、条件次第で判断したいという姿勢がうかがえます。
次いで、「地域の多様性や活気につながると思う」が21.5%、「特に問題なく共存できると思う」が18.4%となりました。
地域に海外の人が増えることを、前向きに受け止めている人も一定数存在しています。
また、「前向きに受け入れたい」は12.6%、「交流の機会があれば前向きに関わりたい」は9.1%でした。
積極性の度合いには差があるものの、完全な拒否を示す選択肢が上位に来ていない点は特徴的です。
これらの結果から、地域レベルでの受け止め方は、「歓迎か拒否か」ではなく、「状況を見ながら判断する」意識が中心であることが分かります。
海外の人との接点はどの程度広がっているのか

海外の人が日本を訪れることについて、日本人はどのように捉えているのか聞いてみました。
最も多かったのは、「日本の魅力を知ってもらう良い機会だと思う」で、31%でした。
訪日を、日本にとって前向きな機会として受け止めている人が多いことが分かります。
次いで、「特に違和感はなく、自然な流れだと思う」が22.4%、「工夫次第で、さらに良い形になると思う」が21.3%となりました。
訪日そのものを特別視せず、現実的に受け止めている姿勢がうかがえます。
また、「日本経済や地域活性化につながると思う」は20%でした。
経済面や地域への影響を意識している人も一定数存在しています。
一方で、「観光地の魅力を高めるきっかけになると思う」は5.3%にとどまりました。
具体的な観光地の変化まで意識している人は、相対的に少ない結果となっています。
海外の人の訪日は、違和感のない流れとして受け止められつつ、日本にとってプラスになり得るものとして認識されていることが分かります。
海外の人が日本で働くことについてどう思う?

海外の人が日本で働くことについて、日本人はどのように考えているのでしょうか?
最も多かったのは、「職種やスキルに応じて柔軟に考えたい」で、33.7%でした。
一律に受け入れるかどうかではなく、働く内容や役割に応じて判断したいという姿勢が強く表れています。
次いで、「多様な価値観が加わる点でプラスだと思う」が27.2%、「特に問題は感じない」が24.3%となりました。
海外の人が働くこと自体に対して、過度な抵抗感を持っていない人が一定数存在していることが分かります。
また、「積極的に受け入れていくべきだと思う」は9.7%でした。
少数ではあるものの、前向きに評価する層も一定数見られます。
一方で、「社会全体の活性化につながると思う」は5.1%にとどまりました。
社会全体への影響まで含めて意識している人は、相対的に多くはない結果となっています。
これらの結果から、海外の人が日本で働くことについては、歓迎か拒否かではなく、条件や役割を重視した現実的な受け止め方が中心であることが分かります。
海外の人と一緒に働くとき、何が重要だと感じている?

海外の人と一緒に働く際、よりスムーズに協働するために重要だと感じる点について聞いてみました。
最も多かったのは、「文化や価値観への相互理解」で、35.4%でした。
仕事を進めるうえで、考え方や価値観を理解し合うことを重視している人が多いことが分かります。
次いで、「言語やコミュニケーションの工夫」が29.9%となりました。
意思疎通の取り方が、協働のしやすさに大きく影響すると考えられています。
また、「トラブル時のルールや認識のすり合わせ」は21.3%でした。
問題が起きた際の対応や前提条件を共有しておくことを重要視する声も一定数見られます。
一方で、「仕事の進め方や役割の共有」は10.7%、「特に課題は感じず、前向きに協働できる」は2.9%にとどまりました。
現状では、課題がないと感じている人は少数派であることが分かります。
これらの結果から、海外の人との協働においては、業務スキルそのものよりも、相互理解やコミュニケーションの土台づくりが重視されていることがうかがえます。
海外の人を受け入れるうえで何が大切?

海外の人を受け入れる際に、特に大切だと思うポイントについて聞いてみました。
最も多かったのは、「日本のルールやマナーへの理解」で、39.2%でした。
日常生活や職場での円滑な関係を築くうえで、基本的なルールやマナーを重視する意識が強いことが分かります。
次いで、「お互いの文化や習慣を尊重する姿勢」が28.9%となりました。
一方的に合わせるのではなく、相互に理解し合う姿勢が重要だと考えられています。
また、「基本的なコミュニケーションが取れること」は17.9%でした。
高度な語学力よりも、最低限の意思疎通ができることを重視する人が一定数存在しています。
一方で、「仕事や役割に対する誠実さ」は7.6%、「良い関係を築こうとする姿勢」は6.5%にとどまりました。
個人の姿勢や意欲よりも、まずは共通のルールや理解が重視されている結果と言えます。
これらの結果から、海外の人を受け入れるうえでは、感情的な好意よりも、ルール理解と相互尊重を土台とした関係づくりが重要視されていることが分かります。
海外の人が増えていく今後の社会への思いは?

海外の人との共存について、日本人がどのように考えているのかを聞いてみました。
最も多かったのは、「まだ改善の余地がある分野だと思う」で、30.2%でした。
現状を完成形とは捉えず、課題が残っていると感じている人が多いことが分かります。
次いで、「仕組みやルールを整えることで円滑になると思う」が29.7%となりました。
個人の努力だけでなく、制度や環境づくりが重要だと考えられています。
また、「相互理解が進めば、より良い共存ができると思う」は20%でした。
対話や理解の積み重ねによって、関係性が改善していく可能性を感じている人も一定数存在しています。
一方で、「今後の取り組み次第で変わっていくと思う」は11.8%、「対話を重ねることで、より良い関係が築けると思う」は8.4%にとどまりました。
共存のあり方について、具体的な方向性までは描き切れていない層も見られます。
これらの結果から、海外の人との共存は、すでに実現している状態というよりも、改善や調整を重ねながら形づくられていくものとして認識されていることが分かります。
■ 会社概要
hotice株式会社
所在地:〒150-0002 東京都渋谷区渋谷3-17-4 山口ビル(新館)4階
代表取締役:趙 無極(Mukyoku Cho)
設立:2021年9月1日
事業内容:SNS運用支援/インフルエンサー施策/動画制作/デジタル広告/コンサルティング
公式サイト(日本語):https://hotice.jp
公式サイト(英語):https://hoticeglobal.com
日本のインフルエンサーマーケティングについて(英語):https://hoticeglobal.com/blog/marketing/influencer-marketing-japan/
調査協力:合同会社RASA JAPAN
所在地:〒225-0011 神奈川県横浜市青葉区あざみ野1-27-1 G-201
代表取締役:喜多 克(Masaru Kita)
設立:2019年2月21日
事業内容:マーケティングオペレーション構築支援/BPOサービス/デジタル戦略支援
公式サイト:https://rasa-jp.co.jp/
■ お問い合わせ
hotice株式会社
メール:contact@hotice.jp
お問い合わせフォーム:https://hotice.jp/contact
英語窓口:https://hoticeglobal.com/contact/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
関連記事







