「夫から『離婚したい』と言われたのは、私の昇進が決まったときでした。

息子たちはもう中学生で、残業や休日出勤があってもそれぞれ自由に過ごすことができていると思っていて、夫がそんな気持ちを持っているなんてまさに青天の霹靂でした。

理由を尋ねたら『母親として失格だと思うし、夫婦としてもやっていく意味がない』ときっぱりと返されて、ショックでしたね……。

確かに、繁忙期は残業が続いて夕食は夫に任せきりになったり、お盆や年末年始も部下から対応を求められて出社したりと、家族との時間が少ないのは確かです。

でも、そのぶん収入は夫より多いし、貯蓄以外は家族の生活費に回して私自身はたいした贅沢もせず、空いた時間は息子たちのために使っているつもりでした。

別れたくない、と言ったら『それならもっと家族に尽くすべきだ』と夫に返され、それから再構築が始まりました。

業務を見直してなるべく残業は避け、休日出勤も難しいことを上司に伝えて、体制を変えてもらうようにお願いしました。

実際は、夕食を作っても家族はたいして喜ぶことはなく、息子たちは夫に向かってばかり話して、内容をわからない私が尋ねても『お父さんに聞いて』と冷ややかで、リビングに集まっていても特に会話が弾むこともなく。

夫は息子たちと話したりゲームをしたり、学校や塾のことも私抜きで確認が進んで、私がいない間はこうやって過ごしていたのかと、今さらのように家族から遠ざかっていた自分を感じました。

夫婦の時間を持とうと思って、寝室で夫に仕事のことなどを尋ねても『疲れているから早く寝たい』と取り合ってくれず、レスも八年以上続いているせいかあたたかい会話が生まれることもなくて、そう言えばこの時間も自分は次の日の仕事のことばかり考えていたと、どんな言葉をかけるのがいいのかわからなくて。

夫はそんな私を黙って見ているだけ、変化について触れないし応援もしてくれないし、ひとりで空回りしている気がして、虚しさを覚えます。

再構築って、こっちがその気になったら夫や家族はすぐに応えてくれるものと思っていました。

まだ諦めてはいませんが、仕事でも上司から嫌味を言われるストレスを抱えて、いつまでこうなのか、先の見えない不安に気持ちが暗くなります」(女性/40代/金融)

離婚を切り出されてからの再構築は、夫婦のことであっても家族も当然に関わってくるため、このケースのように改めて自分の位置を知るような衝撃もあります。

家族のために仕事をがんばっていたと思っても、そのせいで普段からつながりが薄くなれば、向き合おうとするときに応えてもらえないのはショックですよね。

再構築は、夫婦だけでなく家族の絆そのものを考え直す機会ともいえます。

仕事とのバランスを考えながら、居心地の良い距離感を見つけていくことも、こんな時間では大切です。

プロフィール:37歳で出産、1児の母。 これまで多くの女性の悩みを聞いてきた実績を活かし、 復縁や不倫など、恋愛系コラムライターとして活躍中。「幸せは自分で決める」がモットーです。ブログ:Parallel Line