メガネトップの次世代アイウェア「Linse(リンゼ)」
「眼鏡市場」を展開するメガネトップは2月6日から、メガネでありながら動画や写真撮影、音楽、通話が楽しめる次世代アイウェア「Linse(リンゼ)」を130店舗限定で販売する。眼鏡市場のオンラインショップでは販売しない。これまで培ってきたフィッティングのノウハウを強みに、対面での販売にこだわる。
三つの機能でプライバシーに配慮
メガネトップがスマートグラス市場に参入した背景には、2024年に13億ドルといわれる市場規模が、25~32年にかけて年平均成長率11.09%で伸びていく成長市場であることがある。
「特別なデバイスから日常に溶け込むアイテムになる中で、毎日掛けるメガネとして成立するかが重要な要素になる」と商品開発部の吉田和弘部長は語る。普段使いで長時間掛けていても疲れにくいこと、日本人の顔に合ったサイズ感やフィット感、耳と鼻の高さの調整など、これまで眼鏡市場で蓄積してきた知見やデータが製品開発に反映されている。
カメラは正面からみて右側に搭載。1200万画素のカメラでいつも見ている景色をそのまま記録できる。動画の記録時間は約60秒。つるの上部にはシャッターボタンもあり、写真撮影が手軽にできる。撮影方法も、本体のボタンのほか、スマホのアプリ、音声操作の三つを用意している。
スマートグラスのカメラ機能で問題になるのが、盗撮防止などのプライバシー配慮だ。Linseでは「気づかれずに撮れない設計」を三つ施している。正面から見て左側にLEDを搭載し、動画撮影中は点灯して周囲からわかるようにしている。また、写真撮影時はLEDの点滅と同時に「ピピッ、カシャ」というシャッター音が鳴る。さらに、LEDをふさぐと撮影そのものがスタートしない設計にしている。
両手が離せないときの撮影にも使える
Linseによる撮影の楽しみ方では、両手がふさがってスマホなどで動画が撮れないシーンにも使えるという。例に挙げたのが、ラジコンの修理やメンテナンス、ラジコンを操縦しているときの撮影、釣りやゴルフ、ツーリングなどだ。
また、メガネトップではLinseの什器の組み立て方法などを説明する際、これまでは紙の説明書だったが、Linseの動画を活用したところ社員から好評だったという。社内マニュアルや教育の場面でも活躍しそうだ。
音楽は耳をふさがない内蔵スピーカーを搭載。音漏れはほとんどせず気にならなかった。ボリューム調整や再生、停止は本体で操作できる。
電話は、相手の声は先述のスピーカーから聞こえ、自分の声は複数のマイクから拾う。周囲の騒音が気になる環境でもノイズキャンセリング機能が働く。
Linseは2機種あり、フルスペックの「Linse」と音楽と通話機能だけに絞った「Linse Lite」がある。価格はLinseが5万5000円、Linse Liteが1万9800円。標準仕様は色付きのサングラスだが、色を変えたり、透明レンズ、調光レンズ、度数入りレンズに変更することもできる。
眼鏡市場は25年3月末現在、国内に1035店舗、海外に28店舗ある。130店舗での販売からスタートするのは、スマートグラスの販売が初めてのため、販売員が試行錯誤しながら慣れていき、販売手法を確立するためという。(BCN・細田 立圭志)






