日本語吹替版もおすすめ!
大人になったクリストファー・ロビン役は『スター・ウォーズ』のオビ・ワン=ケノービ役や実写版『美女と野獣』ルミエール役の名優ユアン・マクレガー。
プーとティガーの声は長年声優をしているジム・カミングス。
字幕版はユアンの名演技も安定感抜群のプーの声も楽しめます。
しかし本作は日本語吹替版もおすすめ。
プー特有の言葉遊びも見事に訳しきっている上に、100エーカーの森のキャラクターたちの声優も吹替版の方が多く続投しています。
吹替版だけの演出を加えるという意欲的な試みもあり、それが見事な効果をあげています。
字幕版へのこだわりがなければ吹替版の方がより映画の世界観を楽しめると言えるかもしれません。
「くまのプーさん」の本質に迫る
本作は仕事に追われ家族や自分の時間を失う人に響く映画。
日本の働き方改革に繋がるようなテーマが描かれています。
しかし、その中から見えてくるのは「くまのプーさんとは何か」「クリストファー・ロビンとは何者か」というプーの本質。
何があってもクリストファー・ロビンを頼り、いつまでも魔法の場所で待ち続けるプーの姿が描かれます。
そして、そんなプーたちから頼られる「クリストファー・ロビン」像を大人になったクリストファー・ロビン自身が問われていきます。
原作や『くまのプーさん/完全保存版』『ティガームービー』などアニメーションの物語の直接的な続編ではありませんが、その分新たな角度から「くまのプーさん」の本質に迫る作品です。
プーの物語が好きな人はもちろん、キャラクターしか知らないという人にも「くまのプーさん」とは何かが分かります。
ディズニーで最も長編が作られ続けてきた「くまのプーさん」シリーズに新たな物語が加わる、本当の名作です。
『プーと大人になった僕』
2018年9月14日(金)日本公開