江戸東京博物館(墨田区両国)にて4年ぶりの特別展今春開幕!


キービジュアル


展覧会概要

「花のお江戸」の誇りと自慢武士の都に花開く町人文化
 2022年(令和4)から休館していた東京都江戸東京博物館が、約4年ぶりにリニューアルオープンします。再開館後初の特別展となる本展は、出品作品全点を江戸東京博物館コレクションで構成、選りすぐりの逸品と初出品資料を軸に、都市「大江戸」の魅力に迫ります。
 徳川家康が幕府を開き、やがて政治の中心となっていった江戸。徳川将軍家と旗本・御家人、全国の大名とその家臣など、多くの武士が江戸に居住し、江戸城を中心に武家屋敷が立ち並ぶ「武士の都」が形成されていきました。
 戦(いくさ)のない泰平の世にあって、甲冑や刀剣などの武具類は実用の具というよりも、家格や権威を象徴するものとなり、儀礼の場などで用いられました。武家女性の婚礼の際などにも、家格にふさわしい華麗な調度類があつらえられました。
 武士のみならず、江戸には商人や職人をはじめとした、様々な人々が集い、18世紀初頭には人口100万人を擁する大都市になったといいます。都市の発展と共に経済的な力を持つようになった町人たちの手により、多彩な娯楽や文化が花開いていきます。
 「二時の相撲、三場の演劇、五街の妓楼」といわれた相撲・歌舞伎・吉原は、とりわけ賑わいをみせました。浮世絵などの出版物は、人気の力士や歌舞伎役者、遊女の姿、そしてそこに集う人々やその熱気を絵に込めて広め、さらなる人気や流行をもたらしました。
 「火事と喧嘩は江戸の華」で知られるように、江戸には火事がつきもの。火消は武家屋敷を管轄する武家火消と、町屋敷を管轄する町火消とに大別され、火事場では各組が功績をめぐって張り合うこともありました。他方で、趣味や学問を介した文化人たちの交流によって、数々の文学や芸術作品が生み出されました。
 武士の都として発展し、独自の文化を開花させた江戸。この地に暮らした人々と、それぞれが誇りとした「大江戸」の姿に迫るとともに、人と人との交わりこそが繁栄の秘訣であったことを紐解きます。

東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃


展覧会のみどころ

1.江戸東京博物館「4年ぶり」の再始動を飾る特別展 百万都市・大江戸の熱気を伝える!
リニューアルに伴い、約4年ぶりの開催となる特別展。皮切りとなる本展は、江戸博ならではの内容で皆様をお迎えします。武士の都でありながら多彩な町人文化を生んだ百万都市・江戸。
1.甲冑や婚礼道具などの武家文化 2.相撲・歌舞伎・吉原と浮世絵などの町人文化 3.武家火消と町火消 4.多彩な文芸活動4つのトピックスで、その魅力に迫ります。
2.収蔵後初披露となる資料を含む、江戸博コレクションを存分に堪能!
甲冑・屏風・婚礼道具・浮世絵・火消道具など、当館が所蔵する約35万点の収蔵品のなかからおよそ
160件を展示します。当館所蔵の逸品とともに、収蔵後初披露となる資料も多数出品し、展覧会を盛り上げます。
3.年代や知識を問わず、どなたでも楽しめる展示!
年代や歴史に関する知識を問わず、多くのお客様に楽しんでいただける展覧会です。江戸の賑わいを体感できる展示空間を作ります。また、本展は再開館を記念して小・中・高校生の観覧料が無料となります!この機会にぜひご来場ください。

開催概要

展覧会名:江戸東京博物館リニューアル記念特別展「大江戸礼賛(おおえどらいさん)」
展覧会名英語表記:Special Exhibition “In Praise of Great Edo”
会期:2026年4月25日(土)―5月24日(日)
開館時間:午前9時30分―午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし5月4日は開館)、5月7日(木)
主催:東京都江戸東京博物館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
観覧料:一般1,300円(1,200円)、大学生・専門学校生1,040円(940円)、65歳以上650円(550円)
※()内は前売料金
※次の場合は特別展観覧料が無料。未就学児。小・中・高校生。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※中・高・大学・専門学校生の方は学生証を、65歳以上の方は年齢を証明するもの(健康保健証、運転免許証など)のご提示をお願いいたします。
※前売券販売期間は2026年4月1日(水)―4月24日(金)。4月25日(土)からは当日料金で販売します。
※チケットの販売は江戸東京博物館のみで行います。
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室

展示構成

■序章 武蔵野は月の入るべき山もなし

古来、関東の平野は「武蔵野」と呼ばれ、都から遠く離れた東国を象徴する歌枕の一つでした。
俗謡に「武蔵野は月の入るべき山もなし草より出でて草にこそ入れ」とあるように、見渡す限りのすすき野原に月が昇り、沈んでいくという、茫漠とした荒野の風景が広がる場所として人々に認識されていました。本章では、江戸誕生以前からこの地に対して抱かれていたイメージを、当館所蔵の「武蔵野図屏風」を通じて紹介します。

■第1章 将軍のお膝元 ――武士の都の形成

徳川家康が江戸に入り、幕府を開いて以来、江戸は武士の都として繁栄しました。本章では、都市景観を伝える絵画資料をはじめ、泰平の世において実戦の武器から武家の権威を象徴する道具へと役割を変えた武具、そして江戸城内での生活を彩った婚礼調度などの奥道具を展示します。これらを通して、武士の都としての江戸の様相を紐解きます。
1)武士の都
2)泰平の世の備え

紺糸素懸威五枚胴具足 明珍宗保/作 天保15年(1844)

萌黄匂威腹巻具足 明珍宗周/作 安政3年(1856)

   江戸を拠点に甲冑師の一大門流として最も栄えた明珍派。その師弟の競演をご覧いただきます。

3)奥道具の煌(きら)めき

綾杉地獅子牡丹蒔絵十種香箱 幸阿弥長重/作 慶安2年(1649)

武家女性の嫁入りの際にあつらえられ、生活の場で用いられた華麗な婚礼道具などにスポットをあてます。

■第2章 江都繁華 ――町人文化の開花

18世紀中頃、町人が経済的な影響力を持つようになると、彼らが主導する文化や娯楽が花開きました。当時の様子を記した『江戸繁昌記』には、江戸の繁華の代表が、相撲・歌舞伎・吉原であると記されています。江戸の熱気を発信した浮世絵や版本などの出版物は、さらなる人気や流行を生み出し、町人文化の繁栄を支えました。
1)名所と行楽
2)二時の相撲、三場の演劇(しばい)、五街の妓楼(ぎろう)
3)江戸絵

相撲取組図 渓斎英泉/画 文政7年(1824)頃



『青楼美人合姿鏡』 勝川春章・北尾重政/画 安永5年(1776)



市川鰕蔵の竹村定之進 東洲斎写楽/画 寛政6年(1794)



冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 葛飾北斎/画 天保2-4年(1831-33)頃


■第3章 火事と喧嘩は江戸の華 ――武家火消と町火消

「火事と喧嘩は江戸の華」と言われたように、江戸の町づくりや人々の暮らしと切っても切り離せなかった火災。江戸の防火は、江戸城や武家屋敷の消防にあたる武家火消(大名火消・定火消)と、町屋敷を管轄する町火消が担っていました。
本章では、火消が身に着けた装束や消火に用いた道具などを通して、江戸消防の様子と、火災に立ち向かった人々のエネルギーを浮き彫りにします。
1)江戸と火事
2)武家火消の絢爛
3)町火消の勇み









江戸の花夜の賑 歌川芳艶/画 万延元年(1860)


【江戸の災害対策】
武家火消は、革や羅紗(らしゃ)(舶来の毛織物)でできた色鮮やかな火事羽織と胸当、頭には錣(しころ)のついた火事兜を被るのが一般的な出で立ちでした。奥方も避難時などに華麗な火事装束を身に着けます。一方で町火消は、木綿地の刺子半纏や股引などを着込んだ上から水を被って、火と熱から身を守りながら作業を行いました。

■第4章 類を以て集まる ――交遊と創作

当時の文化人たちは、趣味や学問を介して活発に交流しました。本章では、狂歌ブームや蘭学への関心など、交遊の中から生まれた文学・芸術作品を取り上げます。またその交遊の様相を、それぞれの直筆書状などを通して紹介します。人と人との交わりが、いかにして江戸の豊かな文化を育んでいったかを明らかにします。

1)大田南畝(おおたなんぽ)と狂歌ブーム
知識とユーモアで江戸の人々の心を掴んだ
狂歌ブームの仕掛け人
天明期にブームとなった「狂歌」を牽引した大田南畝と、狂歌師らのこだわりが詰まった豪華な絵入り本などを紹介します。

2)平賀源内と蘭学熱
江戸のマルチ・クリエイター
西洋への好奇心を原動力に多彩に活動した異才
平賀源内や杉田玄白など、西洋の文物に関心を示した人々の活動や研究に着目します。

3)酒井抱一と画塾「雨華庵(うげあん)」
江戸琳派の旗手
京の雅と洒脱な江戸の町人文化を融合した粋人
江戸琳派の祖として知られる酒井抱一と、彼の居所であり画塾でもあった「雨華庵」を中心に広がった、絵師・パトロン・職人たちの交流を辿ります。

4)曲亭馬琴とベストセラー
江戸の超人気作家
壮大な物語で庶民を熱狂させた筆の魔術師
葛飾北斎とタッグを組んだヒット作や、28年の歳月をかけて完結させた『南総里見八犬伝』、自筆の書簡からその人となりにも迫ります。

■終章 花のお江戸に及ばんや

政治・経済・文化のすべてにおいて成長を遂げた江戸。そこに暮らす人々は、自らの町を「花のお江戸」と誇り、江戸に生まれ育ったことを「江戸っ子」として自慢する気質を育んでいきました。世界に誇る大都市へと発展した江戸の賑わいと、それを支えた人々の誇りを紹介し、本展のしめくくりとします。

東都両国ばし夏景色 橋本貞秀/画 安政6年(1859)



東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃


江戸っ子による江戸自慢
「金の魚虎を(しゃちほこ)にらんで、水道の水を産湯に浴(あ)びて、御膝元に生れ出ては、拝搗(おがみづき)の米を喰(く)らって、乳母日傘(おんばひからかさ)にて長(ひととなり)、…隅田川の鮊(しらうお)も中落を喰ず、本町の角屋敷をなげて大門を打(う)つは、人の心の花にぞありける。江戸ツ子の
根性骨、万事に渡る日本ばしの真中(まんなか)から…」--山東京伝『通言総籬(つうげんそうまがき)』より
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