磐田市消防本部は、持続可能な資源活用と地域連携の強化を目的に地元の特別支援学校と民間企業との「共創プロジェクト」を展開し、役目を終えた防火衣や救助服を再利用(アップサイクル)した空気呼吸器用の「ボンベカバー」を製作しました。

静岡県立袋井特別支援学校 磐田見付分校の皆さんと磐田市消防署の特別救助隊員
製作の背景
磐田市消防本部では、耐用年数を過ぎ廃棄される消防服(防火衣・活動服・救助服など)の有効活用を模索してきました。本プロジェクトは、地元の特別支援学校や民間企業との共創により、以下の3点を同時に実現しています。1.環境配慮:廃棄衣類の削減とアップサイクルによる資材活用
2.地域教育支援:特別支援学校の生徒への実践的な作業学習の機会提供
3.現場課題の解決:災害現場での安全性の向上

今回製作した「ボンベカバー」

着装時のイメージ
連携体制
単なる発注関係ではなく、三者がそれぞれの資源を出し合う「共創」のかたちをとっています。1.静岡県立袋井特別支援学校 磐田見付分校:縫製(生徒による作業学習)
2.株式会社イマジョー:資材提供(繊維製品)
3.磐田市消防署 特別救助隊:企画・監修(現場ニーズに基づいた仕様提案、素材提供)
期待される効果
製作したボンベカバーはコスト抑制に寄与するだけでなく、隊員同士の士気向上や装備愛護精神のさらなる醸成にもつながっています。また完全な特注仕様により、以下の懸案点が解消されたため、災害現場での安全確保に大きく貢献することが期待されます。1.ボンベ本体の保護
・防火衣をベースに製作しているため、耐火性・耐熱性が確保されています。
・車両積載時や活動中の衝撃を和らげ、ボンベ本体への傷やへこみといった損傷を抑制できます。
2.色別および視認性の向上
・オレンジ色に統一することで、隊同士の識別性を高め、連係ミスを防ぎます。
・反射板を取り付けることで、夜間や煙の中など、視界が悪い現場での視認性を向上させました。
3.隊員識別の拡充
・ヘルメットや防火衣の表記に加え、ボンベへ名札を取り付けることが可能になりました。これにより、瞬時に隊員を識別できる「確実な安全管理」を可能にしています(運用方法については検討中)。

「反射板」により視認性を向上

「名札」も取り付けることができ、瞬時に隊員の識別が可能

現在はオレンジ仕様のみだが、紺色モデルの製作も予定している
今後の展望
現在は救助隊用のオレンジを中心に展開していますが、今後は消防隊用の紺色モデルの製作も予定しています。磐田市消防本部は、これからも地域の異なるステークホルダーが強みを活かし合う「共創」の理念のもと、地域と一体となった「安心・安全のブランド化」を推進し、持続可能な消防体制を目指していきます。
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