BTC主導相場、米国規制整備、ステーブルコイン決済など、価格だけでは見えない市場テーマを整理
ビットトレード株式会社は、暗号資産市場の主要トピックを月次で振り返る「ビットトレード 月間マーケットレポート 2026年5月号」を公開いたしました。
本レポートでは、2026年5月に公開したビットトレード広報担当「尾藤トレ夫」による各マーケットレポートをもとに、同月の暗号資産市場で注目された動きを「BTC主導相場」「米国規制整備」「RWA・貴金属デジタルアセット」「ステーブルコイン・決済インフラ」の4つの視点から整理しています。

同月の暗号資産市場では、ビットコイン(BTC)が月中に一時80,000ドル台をつける場面が見られ、現物ETFへの資金流入などを背景にBTC主導の相場展開が意識されました。一方で、注目されたのはBTCの値動きだけではありません。
米国における暗号資産規制整備、RWA(Real World Assets:現実資産)の拡大、トークン化ゴールドや貴金属関連デジタルアセットへの関心、ステーブルコイン決済やクロスボーダー決済など、暗号資産が既存金融や実体経済と接続していく動きも目立ちました。
またビットトレードでは、ジパングコインシルバー(ZPGAG)・ジパングコインプラチナ(ZPGPT)の取扱開始、ならびにJETROへの加盟を発表しています。市場全体で進むRWA・現実資産のデジタル化、ステーブルコインやブロックチェーンを活用した次世代金融インフラの動きは、当社の取り組みとも密接に関わるテーマです。
市場概況:価格だけでなく、制度整備と実用化が意識された1か月
同月の暗号資産市場では、BTCが月中に一時80,000ドル台をつける場面があり、市場全体の注目を集めました。現物ETFを通じた資金流入や、機関投資家による需要が意識される中で、BTCが市場をけん引する展開となりました。
一方で、本レポートで振り返るべきポイントは、単なる「BTC上昇」だけではありません。
米国では、CLARITY法案を中心に暗号資産の規制整備に関する議論が進み、暗号資産がどのようなルールのもとで扱われるべきかという論点に改めて注目が集まりました。また、RWA市場では、国債トークンだけでなく、商品、株式、ETF、ゴールドなど、さまざまな現実資産をブロックチェーン上で扱う動きが広がっています。
さらに、ステーブルコイン決済、トークン化資産、予測市場、AIウォレットなど、暗号資産の技術を活用して金融サービスそのものを再構築しようとする動きも見られました。
つまり2026年5月は、暗号資産市場を見るうえで、短期的な価格変動だけでなく、制度、実需、金融インフラとしての役割をあわせて考える必要性が高まった月だったと言えます。
注目ポイント1:BTC主導の展開、現物ETFへの資金流入が市場を下支え
まず注目されたのが、BTC主導の相場展開です。
ビットトレードマーケットレポートでは、BTCが月中に一時80,000ドル台をつけた背景として、現物ETFへの資金流入や機関投資家による買い需要の継続を取り上げました。
従来の暗号資産市場は、短期的なニュースやリスクイベントに大きく反応する傾向がありました。しかし同月のBTC市場では、地政学的な緊張が報じられる中でも、ETFを通じた資金流入や機関投資家の需要が意識され、市場の底堅さを支える要因となりました。
もっとも、BTCの上昇が市場全体に均等に波及したわけではありません。ETHやSOLなどの主要アルトコインは相対的に出遅れる場面もあり、資金がBTCに集中する展開が見られました。

これは、暗号資産市場の中でも、まずはBTCが機関投資家にとってアクセスしやすい資産として選好されている状況を示しているとも考えられます。
一方で、6月にかけては相場の上値が重くなる場面も見られました。月間レポートとしては、同月に見られたBTC主導の動きを振り返りつつ、足元の相場環境については引き続き慎重に確認する必要があります。
注目ポイント2:CLARITY法案が示す、暗号資産規制の転換点
もうひとつの大きなテーマが、米国における暗号資産規制整備の進展です。
暗号資産市場では長年、「この暗号資産は証券なのか、それとも商品なのか」という分類の不透明さが課題とされてきました。CLARITY法案は、こうした規制上の不確実性を整理する動きとして注目されています。
暗号資産市場において、規制はしばしばネガティブに捉えられがちです。しかし、機関投資家や大企業が本格的に参入するためには、一定のルール整備が欠かせません。

市場参加者にとって、どの当局が何を監督するのか、どのような資産がどのルールに基づいて扱われるのかが明確になることは、長期的には市場の信頼性向上につながる可能性があります。特に同月は、BTC現物ETFへの資金流入、ステーブルコインに関する議論、RWA市場の拡大が同時に進んでおり、規制整備は単独のニュースではなく、暗号資産が既存金融と接続していくための前提条件として捉える必要があります。
今後、米国をはじめ各国で制度整備が進むことで、暗号資産市場は「規制の外側にある投機的な市場」から、「ルールに基づき、機関投資家や事業会社も参加しやすい市場」へと変化していく可能性があります。
注目ポイント3:RWA市場の拡大、国債中心から商品・株式・ETF・貴金属へ
本レポートで特に重要なテーマが、RWA市場の拡大です。
RWAとは、国債、株式、商品、不動産、貴金属など、現実世界に存在する資産をブロックチェーン上で扱えるようにする取り組みを指します。これまではトークン化米国債が中心でしたが、現在は商品、株式、ETF、ゴールドなどへ対象が広がりつつあります。
特に金や銀、プラチナなどの貴金属は、実物資産としてのわかりやすさ、長い歴史に基づく信用、インフレや為替リスクへの備えといった観点から、投資家の関心を集めやすい領域です。
ビットトレードにおいても、ジパングコインシルバー(ZPGAG)・ジパングコインプラチナ(ZPGPT)の取扱開始を発表いたしました。ZPGAGは銀、ZPGPTはプラチナに連動を目指す暗号資産であり、貴金属という現実資産に着目したデジタルアセットです。

これは、同月の市場テーマであった「RWA」「貴金属」「現実資産のデジタル化」とも重なる取り組みです。
円安、インフレ、地政学リスクなどを背景に、日本国内でも実物資産や貴金属への関心は高まっています。従来、貴金属への投資は現物保有、ETF、先物などが中心でしたが、デジタルアセット化によって、より小口で、より柔軟にアクセスできる選択肢が広がりつつあります。
ゴールド・シルバー・プラチナが示す、RWA時代の「動かせる実物資産」
ビットトレードマーケットレポートでは、ゴールドに関するテーマも複数取り上げました。
ゴールドは一般的に「安全資産」として見られていますが、短期的には金利やドル相場、投資家心理によって価格が下落する場面もあります。つまり、ゴールドは「必ず上がる資産」ではありません。
一方で、RWA時代においてゴールドが注目される理由は、単に価格上昇を期待するためだけではありません。重要なのは、ゴールドを「どう持ち、どう動かし、どう使うのか」という視点です。
現物ゴールドは、長期保有や価値保存の手段として分かりやすい一方で、保管・分割・移転・売買の面で不便さがあります。ゴールドETFは、証券口座を通じて価格に投資できる便利な商品ですが、ブロックチェーン上で移転・活用するものではありません。
これに対し、トークン化ゴールドをはじめとする貴金属RWAは、現実資産としての価値と、デジタルアセットとしての移転性・取引性を組み合わせようとするものです。

もちろん、RWAは「現実資産に裏付けられているから必ず安全」というものではありません。裏付け資産の管理、発行体の信用、償還の仕組み、監査体制、流動性など、確認すべきポイントは多く存在します。だからこそ、RWA市場の拡大に伴い、投資家には価格だけでなく、仕組みそのものを理解する姿勢が求められます。ビットトレードでは、今後も暗号資産の取扱いだけでなく、利用者が市場や商品の背景を理解しやすいよう、マーケットレポート等を通じた情報発信を続けてまいります。
注目ポイント4:ステーブルコイン、決済、貿易DX──暗号資産は金融インフラへ
同月は、ステーブルコインや決済インフラに関する動きも目立ちました。暗号資産というと、BTCやETHなどの値動きを思い浮かべる方も多いかもしれません。しかし、現在進んでいる変化は、単に「新しいコインが増えている」という話ではありません。
ステーブルコイン決済、トークン化資産、予測市場、AIウォレット、ビットコイン関連の金融商品など、暗号資産の技術を活用して、これまで銀行、証券会社、決済会社、取引所が担ってきた金融サービスを、よりグローバルに、より24時間型に作り直そうとする動きが広がっています。
この流れは、ビットトレードが発表したJETRO加盟とも関係するテーマです。
ビットトレードは、日本企業の海外展開支援や貿易振興を担うJETROへ加盟し、ブロックチェーン技術やWeb3領域の知見を活かしながら、グローバルビジネスにおける決済・資金移動・情報管理の高度化、および次世代の金融・貿易インフラの在り方について、関係企業・団体の皆様と共に検討を進めていくことを発表しました。

国際貿易やクロスボーダービジネスの現場では、送金コスト、着金までの時間、為替、情報管理、取引の透明性など、さまざまな課題があります。ステーブルコインやブロックチェーン技術は、こうした課題に対する新たな選択肢となる可能性があります。
もちろん、実用化にあたっては、法規制、会計、内部管理、技術運用、セキュリティなど、多くの論点を慎重に整理する必要があります。だからこそ、暗号資産交換業者として培ってきた知見を活かし、関係企業・団体と対話しながら、実務に即した形で活用可能性を検討していくことが重要です。制度整備、RWA、ステーブルコイン、金融インフラ化は、いずれも短期的な相場材料にとどまらず、暗号資産が社会の中でどのように使われていくのかを考えるうえで重要なテーマです。
暗号資産の“金融インフラ化”が進む中で、価格以外の視点も重要に
本レポートの対象となる2026年5月は、BTC主導の相場展開が注目された月でした。
しかし、その背景を詳しく見ると、機関投資家によるBTC需要、米国における規制整備、RWA市場の拡大、貴金属関連デジタルアセット、ステーブルコインやクロスボーダー決済の活用可能性といった、より構造的な変化が同時に進んでいます。暗号資産は、単なる投機対象としてだけでなく、既存金融や実体経済と接続する新しい金融インフラとしての側面を強めています。
ビットトレードでは、ジパングコインシルバー(ZPGAG)・ジパングコインプラチナ(ZPGPT)の取扱い、JETRO加盟を通じ、貿易・クロスボーダー取引における暗号資産の活用可能性を検討 、そして継続的なマーケットレポートの発信を通じて、利用者の皆さまにとって分かりやすく、実務にもつながる情報提供に努めてまいります。今後も暗号資産市場の主要テーマについて、投資家の皆さまにわかりやすく情報をお届けしてまいります。
関連するビットトレードマーケットレポート
本レポートは、以下のマーケットレポートをもとに構成しています。
・RWA市場による実需拡大、CoinGecko『RWA Report 2026』から見るRWA市場の転換点
https://note.com/toreo_bittrade/n/na81a718bf4d8
・ビットコイン 80,000ドル突破の一強相場、機関ETFに週間10億ドル超の資金流入
https://note.com/toreo_bittrade/n/nb9f7ce9719f9
・暗号資産の未来がこれで決まる?投資家必見・CLARITY法案が変える未来を解説
https://note.com/toreo_bittrade/n/n10ce92180280
・暗号資産で「株・原油・未来予測」まで取引する時代へ
https://note.com/toreo_bittrade/n/n26aadcbd096e
・「安全資産」のはずのゴールドが下落?──それでもRWA時代にゴールドが注目される理由
https://note.com/toreo_bittrade/n/nc05ad6df6551
・ワインも時計もトークン化?──世界のユニークなRWA事例から見る、貴金属RWAが注目される理由
https://note.com/toreo_bittrade/n/n9b1e52b2a014
関連プレスリリース
・ビットトレード、暗号資産ジパングコインシルバー(Zipangcoin Silver/ZPGAG)・ジパングコインプラチナ(Zipangcoin Platinum/ZPGPT)の取扱開始に関するお知らせ
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000382.000037450.html
・ブロックチェーンで日本の貿易DXを推進。ビットトレード、次世代金融インフラの構築に向けJETROへ加盟
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000379.000037450.html
注意事項
本レポートは、暗号資産市場に関する情報提供を目的としたものであり、特定の暗号資産、金融商品、サービス等の売買を推奨するものではありません。暗号資産の価格は大きく変動する可能性があり、投資元本を割り込むリスクがあります。お取引にあたっては、最新の情報をご確認のうえ、ご自身の判断と責任において行ってください。
■ ビットトレード株式会社について
ビットトレードは、自社のブロックチェーン技術とセキュリティシステムの強みを活かし、これまでに様々な事業者に向けて技術提供の支援などを行ってまいりました。
サービス名:BitTrade(ビットトレード)
運営会社:ビットトレード株式会社
暗号資産交換業 関東財務局長 第00007
第一種金融商品取引業 関東財務局長(金商)第3295号
加入協会:一般社団法人日本暗号資産等取引業協会
お問い合わせ先: https://bittrade.zendesk.com/hc/ja/requests/new
公式サイト: https://www.bittrade.co.jp/ja-jp/
公式X: https://x.com/BitTrade_jp
【暗号資産ご利用の際の注意】
・暗号資産は、円やドルなどのように国がその価値を保証している「法定通貨」ではありません。インターネット上でやりとりされる電子データです。
・暗号資産取引に使用する秘密鍵を失った場合、保有する暗号資産を利用することができず、その価値を失う可能性があります。
・暗号資産は、ブロックチェーンその他の移転記録の仕組みの破綻によりその価値が失われる可能性があります。
・当社はお客さまの資産を当社の資産とは分別して管理しておりますが、当社が倒産した場合には、預託された資産を返還することができない可能性があります。
・暗号資産は、対価の弁済を受ける者の同意がある場合に限り代価の弁済のために使用することができます。
・暗号資産は、価格が変動することがあります。暗号資産の価格が急落したり、突然無価値になってしまったりと、損失を被る可能性があります。
・暗号資産交換業者は金融庁・財務局への登録が必要です。当社は登録済みの暗号資産交換業者です。
・暗号資産の取引を行う場合、当社から説明を受け、取引内容をよく理解し、ご自身の判断で行ってください。
【レバレッジ取引に関するリスク説明】
・レバレッジ取引は、証拠金として預け入れた資金よりも大きな金額の取引が可能なため、投資効率が良く資金に対して大きな利益が見込める一方、レバレッジ取引の指標(暗号資産の価格)の変動により多額の損失を被る可能性もあり、証拠金以上の損失が発生する場合があります。
・レバレッジ取引は、買値(ASK)と売値(BID)のスプレッド(価格差)があり、相場急変時や著しく流動性が低下した際等は、スプレッド(価格差)が広がることや、注文受付を中断する等により、意図した取引ができない可能性があります。
・発注時に取引画面に表示されている価格と、実際に約定した価格との間に差(スリッページ)が生じる場合があります。お客様がご利用の端末と当社取引システム間の通信環境及び、相場の急変等によりお客様の注文受領後の当社システムにおける約定処理に時間を要することで発生し、お客様にとって有利又は不利に働く場合があります。
・取引にあたりポジション管理費が発生する可能性があります。
【リスク警告】
https://www.bittrade.co.jp/about/risk/
暗号資産交換業者 関東財務局長第00007号
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お問い合わせ先: https://bittrade.zendesk.com/hc/ja/requests/new
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