~京都工芸繊維大学との包括技術交流協定に基づく研究成果~
第一工業製薬(本社:京都市南区、代表取締役社長:山路直貴)は、国立大学法人京都工芸繊維
大学(本部:京都市、学長:吉本昌広)との共同研究により、当社のセルロースナノファイバー(CNF)である「レオクリスタ(R)」が氷の結晶形状に作用することを確認しました。本研究成果は、2026年3月発行の学術誌「Heat and Mass Transfer」62巻4号に論文として掲載されました。本成果は、2023年5月に締結した包括技術交流に関する協定に基づき、継続的に進めてきた共同研究の成果の一つです。

レオクリスタ添加で、氷結晶が微細化
着色剤の分散を保持したまま、凍結などに応用可能
本協定は、両者の研究・技術発展を目的として、技術相談や研究情報の共有、人材交流、研究連携などを包括的に推進する枠組みとして締結されたものです。同協定のもと、研究者間の継続的な意見交換や技術的な議論を通じ、CNFに関する知見の蓄積が進められてきました。
一般に、水溶液や分散液を凍結すると、氷の結晶成長に伴って溶質や分散粒子が押し出され、局所的な濃度差(ムラ)が生じやすくなります。これは、材料品質のばらつきや、解凍時の構造劣化の一因になることがあります。
本研究では、「レオクリスタ」を添加すると、氷結晶が微細化し、成分の局在化を抑えながら凍結が進むことが確認されました。これにより、成分をより均一に分散した状態で凍結できる可能性が示されました。
本知見は、「凍らせても、偏らない」ことから、品質の再現性を飛躍的に向上させることが示唆されます。凍らせるときの“中身の偏り”を防ぐことで、食品のおいしさを守り、医療品の安全性を高め、さらに高機能な材料づくりにもつながるなど、暮らしの質を高める幅広い応用が期待されます。
第一工業製薬と京都工芸繊維大学は、今後も包括技術交流協定の枠組みのもと、研究交流および技術連携を通じて、学術および産業の発展に貢献していきます。
■掲載誌 「Heat and Mass Transfer」
・出版社: Springer Nature Vol. 62, Issue 4, No. 37
・発 行 日: 2026年3月26日
・論文標題:
「Effects of plant-derived cellulose nanofibers
on unidirectional ice growth in a thin water layer」
・論文著者:
田和貴純(第一工業製薬)、橋本賀之(第一工業製薬)
Peter W. Wilson(University of California San Diego)
萩原良道(京都工芸繊維大学)、和久友則(京都工芸繊維大学)

コア・マテリアル研究部 糖・セルロース誘導体グループ 田和貴純
■第一工業製薬の CNF「レオクリスタ」について
CNFは木材や草など、どこにでもある植物の主要成分であるセルロースを原料とした、カーボンニュートラルを実現する次世代の素材です。温室効果ガスやプラスチック量の削減など、持続可能な開発目標(SDGs)に貢献できる環境に配慮した素材として注目されています。
当社の CNF「レオクリスタ(R)」は、微粒子の沈降防止や、スプレー可能でタレないゲルとして利用できます。また、高透明性、高強度で、さらに折り曲げることができる皮膜を形成するなどユニークな形状を作り出すことができます。当社ではCNFの特徴を生かした開発を進め、社会のニーズに合わせた製品を提供することで持続可能な社会に貢献していきます。
■関連リリース
第一工業製薬株式会社と京都工芸繊維大学 包括技術交流に関する協定を締結(2023年5月24日)
https://www.dks-web.co.jp/updata/n_pdf/2023052402.pdf
【本リリースについてのお問い合わせ先】
第一工業製薬株式会社 管理本部 戦略統括部 広報IR部
TEL. 075-276-3027 E-mail: d-kouhou@dks-web.co.jp
コーポレートサイト https://www.dks-web.co.jp
〒601-8002 京都市南区東九条上殿田町 48 番地 2

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