~キャリア形成に変化 終身雇用なき時代に"自分に重なる将来像"不足5割~
転職サービス「doda」などを提供するパーソルキャリア株式会社が運営する調査機関『Job総研』は、469人の社会人男女を対象に「2026年 キャリアに関する意識調査」を実施しました。本調査ではキャリアや仕事に関する悩みの実態、相談相手やロールモデルの有無・必要性、見つけにくさの背景や課題について、男女・年代別に調査したものです。

【多様なはたらき方によるキャリア不安】
近年、終身雇用や年功序列が薄れ、転職や副業、多様なはたらき方が一般化したことで、キャリアの選択肢が大きく広がっています。一方で、Job総研が実施した調査では、7割がキャリアに不安を抱えており、自身の将来像を描きにくい実態が明らかになりました(※1)。また、職場で孤独を感じる人が多く(※2)、相談相手や心理的な支えの不足が課題として挙がっています。こうした背景から、自身のキャリアの将来像を描く上でロールモデルとなる存在の重要性が高まる中、多様化の時代においては、参考にできる人を見つけることが難しくなっていることも考えられます。このような状況で、キャリアやロールモデルに関して社会人はどのように考えているのでしょうか。
Job総研では469人の社会人男女を対象に、キャリアや仕事に関する悩みの実態、相談相手やロールモデルの有無・必要性、見つけにくさの背景や課題について、男女・年代別に調査した「2026年 キャリアに関する意識態調査」を実施しました。
【調査概要】
調査対象者:現在就業中のJobQ Town(ジョブキュータウン)登録者
調査条件 :全国/男女/20~50代
調査期間 :2026年6月10日~6月15日
有効回答数:469人
調査方法 :インターネット調査
【TOPICS】
・全体の85.1%がキャリアや仕事に悩みあり 相談したい内容は「年収・はたらき方」の悩みが上位
・全体の59.7%が「キャリアの相談相手がいない」 理由は「本音を話しにくい」「真剣に話せる人がいない」
・全体の73.5%が「ロールモデル欲しい」 全体の79.6%が「見つけにくい」 20代と男性で顕著
・全体の76.8%が「ロールモデルがいない」 理由は「自分と似た境遇の人がいない」が最多
・全体の70.1%がロールモデルは必要 理由は「目標や方向性を描きやすい」「行動や判断の参考になる」
【キャリアや仕事の悩み有無】
回答者全体の469人に、現在キャリアや仕事で悩みはあるかを聞くと、「ある派」が85.1%で大多数を占め、内訳は「4つ以上ある」が27.7%、「2~3つある」が47.3%、「1つある」が10.1%でした。悩みがあると回答した339人に、相談したい悩みを聞くと、「年収・収入」が26.3%で最多となり、次いで「はたらき方と年収のバランス」が25.1%、「スキル・専門性」が21.8%となりました。

【キャリアの相談相手がいない理由】
回答者全体の469人に、キャリアの相談相手の有無を聞くと、「いない派」が59.7%で過半数を占め、内訳は「いない」42.6%、「探しているが見つからない」が17.1%でした。相談相手がいないと回答した280人にその理由を聞くと、「本音を話しにくい」が43.9%で最多となり、次いで「真剣に話せる人がいない」が31.1%、「職場の人間関係が希薄」が17.5%となりました。

【ロールモデルが欲しいか・その見つけにくさ】
回答者全体の469人に、ロールモデルは欲しいかを聞くと、「欲しい派」が73.5%で過半数を占め、内訳は「とても欲しい」が20.5%、「欲しい」が22.9%、「どちらかといえば欲しい」が30.1%でした。また、ロールモデルの見つけにくさを聞くと、「見つけにくい派」が79.6%で過半数を占め、内訳は「とても見つけにくい」が16.4%、「見つけにくい」が26.7%、「どちらかといえば見つけにくい」が36.5%となりました。

【男女別:ロールモデルが欲しいか・その見つけにくさ】
「ロールモデルが欲しい派」の男女別では、男性が75.9%、女性が70.1%となりました。「ロールモデルを見つけにくい派」の男女別では、男性が81.1%、女性が77.5%となり、男性ほどロールモデルが欲しいと思うものの見つかりにくいと感じている結果となりました。

【年代別:ロールモデルの見つけにくさ】
「ロールモデルが欲しい派」の年代別では、20代が81.4%で最多となり、次いで30代が75.1%、50代が67.6%、40代が66.6%と、若年層ほどニーズが高い傾向となりました。「ロールモデルを見つけにくい派」の年代別では、20代が80.6%で最多となり、次いで40代が80.0%、50代が79.3%、30代が79.2%と、若年層ほどロールモデルが欲しいと思うものの見つかりにくいと感じている結果となりました。

【ロールモデルの有無・いない理由】
回答者全体の469人に、キャリアのロールモデルの有無を聞くと、「いない派」が76.8%で過半数を占め、内訳は「いない」が50.1%、「探しているが見つからない」が18.6%、「現在はいない」が18.6%で、「いる派」は23.2%でした。ロールモデルがいないと回答した360人にその理由を聞くと、「自分と似た境遇の人がいない」が50.0%で最多となり、次いで「身近に参考になる人がいない」が37.5%、「理想的だと思える人がいない」「真似できると思える人がいない」が20.3%となりました。

【参考になるロールモデルとその要素】
ロールモデルがいると回答した109人に、ロールモデルはどのような人かを聞くと、「職場の先輩」が59.6%で最多となり、次いで「特定ではなく複数人」が28.4%、「友人」が17.4%となりました。また、参考になるロールモデルの要素を聞くと、「仕事に対する考え方」が56.1%で最多となり、次いで「はたらき方」が49.8%、「仕事の成果」が48.9%となりました。

【ロールモデルの必要性】
回答者全体の469人に、自分にロールモデルは必要かを聞くと、「必要派」が70.1%で過半数を占め、内訳は「とても必要だと思う」が16.8%、「必要だと思う」が21.1%、「どちらかといえば必要だと思う」が32.2%でした。ロールモデルが必要と回答した329人にその理由を聞くと、「目標や方向性を描きやすい」が62.0%で最多となり、次いで「行動や判断の参考になる」が46.8%、「成長や挑戦へのモチベーションになる」が44.7%となりました。

【回答者自由記述コメント】
男女別の、ロールモデルに対する考え方のコメントが集まりました。
■男性
・一度入った会社で勤めあげる価値観が染み付いているので、時代が違いすぎて参考にできない
・専門性を尖らせたいが、年齢が上がれば管理職になるべきという社内の空気。将来が想像できない
・キャリアと家庭を両立させたいが時間的に不可能。自分と似ていると思えるリアルな事例が欲しい
■女性
・子育てしている女性の部長がいたが、パワフルすぎて自分にはできないと尻込みしてしまった
・フルタイムと子育ての両立事例を参考にしたいが、いても極端に年収が高いか低いかで参考にならない
・上司や評価者が男性だと、その世界で認められないと道が開けない。そういった女性が身近にいない
【調査まとめ】
Job総研が実施した「2026年 キャリアに関する意識調査」では、キャリアや仕事に悩みを抱える人は8 割を超え、その相談相手がいない人も約6割であることがわかりました。相談相手がいない理由では「本音を話しにくい」「真剣に話せる人がいない」が上位となり、多くの人がキャリアに悩みながらも、その悩みを共有できる人を持てていない実態が見られました。ロールモデルについても7割以上が必要性を感じている一方で、約8割が見つけにくいと回答した点から、キャリア形成において「相談できる相手」と「目指すべき存在」の双方が不足している状態にあると言えます。かつては上司や先輩がその両方の役割を担うことも少なくありませんでしたが、転職の一般化や組織のフラット化、リモートワークの浸透などにより、職場内で日常的にキャリアを語り合う機会や、長期的な関係を築く機会が減少したことで、相談相手や身近なロールモデルを得にくくなっている可能性があります。
一方で、ロールモデルがいない理由として「自分と似た境遇の人がいない」が半数を占めたことは、多様化社会ならではの特徴と言えるでしょう。従来は同じ会社で経験を積み昇進していく、比較的共通したキャリアパスが存在していたため、上司や先輩の歩みを将来像として重ねやすい環境がありました。しかし現在は、転職、副業、育児との両立などキャリアの選択肢が多様化したことで、他者の経験をそのまま自身に当てはめることが難しくなっています。ロールモデル不足とは数ではなく、目指したいと思える人が減っている、と捉える方が実態に近いのかもしれません。
さらに、一般的にロールモデル不足は女性の課題として語られることが多い中で、男性の方がロールモデルを求める傾向が強く、見つけにくさも感じていました。これは女性の課題が解消されたということではなく、キャリアの不確実性が性別を問わず広がっていることを示唆しています。特に男性はこれまで比較的明確だった昇進中心のキャリアモデルが機能しづらくなる中で、新たなはたらき方や生き方を模索している段階にある可能性があります。年代別では20代が最もロールモデルを求めており、若年層ほど「どのようなはたらき方やキャリアを選ぶか」など、将来像を描くためのロールモデルを求める傾向が強いと考えられます。
本調査から見えてきたのは、「理想の一人」を探す時代から、「参考になる複数人」を自身のロールモデルとする時代への変化です。キャリアの正解が一つではなくなった今、仕事観はAさん、はたらき方はBさん、ライフイベントとの両立はCさんというように、複数のロールモデルを組み合わせながら自分なりのキャリアを設計する考え方が現実的になっています。企業に求められるのも、限られた成功事例を提示することではなく、多様なキャリアの選択肢や経験を共有できる環境づくりではないでしょうか。そうした環境が、相談相手とロールモデル不足の双方を補う一助になると考えられる調査結果となりました。
「明日の常識を、ココから。」をコンセプトとする『Job総研』では、世の中で当たり前とされている事を疑い、はたらき方に関連する様々な調査を実施してまいります。そしてリアルで透明度の高い情報を発信することで、個が活躍する社会の実現に向けて貢献してまいります。

パーソルキャリア株式会社 Job総研 PR担当
高木 理子(たかぎ りこ)
2020年からのインターンを経て2022年に新卒入社。コンテンツマーケティンググループ所属後、2023年に広報へ異動し"はたらく社会人"を中心に様々な観点から意識や行動などについて調査研究を実施するJob総研にて調査研究を担当。Job総研を通して「社会とつながる」を個人のビジョンに掲げ、市場の現状と未来を分析し、社会へ発信することではたらく社会人や就活生の選択機会に貢献する事を目的として活動している。
■(※1) Job総研「2022年 キャリアに関する意識調査」(2022年7月公開)
https://jobsoken.jp/info/20220719/
■(※2) Job総研「2025年 職場の孤独実態調査」(2025年6月公開)
https://jobsoken.jp/info/20250609/
■Job総研について< https://job-q.me/categories/job-souken >
『Job総研』は今後もキャリアやはたらくに関する調査を続けるだけでなく、調査で拾いきれない「社会・企業・個人」3つの観点からの声を収集することで、これまで以上に確立した取組を行ってまいります。その手段として、アンケート調査によって明らかにした事実をもとに、はたらく現場でのリアルな疑問を収集し、それに対する個人の回答も収集します。そして世の中で当たり前とされている事を疑い、明日の常識をココから見つけられるコンテンツとしての情報発信をしてまいります。
■JobQ Townについて< https://job-q.me/ >
「あなたが知りたい”はたらく”は誰かが知っている」をコンセプトに運営するJobQ Townの累計登録者数は40万人を超え、キャリアや転職に関する情報交換と相談ができるサービスです。具体的な企業名を検索して、現役社員や元社員による口コミだけではなく、仕事全般に関する悩みや就職・転職への不安など漠然とした内容も含まれ、匿名によるユーザ同士でコミュニケーションを取りながら、より良い選択をつくる場になっています。
■JobQ Town”職場”に関するQ&A
https://job-q.me/tags/22101
■パーソルキャリア株式会社について< https://www.persol-career.co.jp/ >
パーソルキャリア株式会社は、-人々に「はたらく」を自分のものにする力を-をミッションとし、転職サービス「doda」やハイクラス転職サービス「doda X」を通じて人材紹介、求人広告、新卒採用支援などを提供しています。2022年5月にはプロフェッショナル人材の総合活用支援ブランド「HiPro」を立ち上げ、副業・フリーランス領域にも本格参入。グループの総力をあげて、これまで以上に個人の「はたらく」にフォーカスした社会価値の創出に努め、社会課題に正面から向き合い、すべての「はたらく」が笑顔につながる社会の実現を目指します。
当社のミッションについて:https://www.persol-career.co.jp/mission_value/
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