膨大な調査で「米と油と日本人の150年史」を描く、愛と混沌のフードエンターテインメント!


『チャーハンという迷宮 なぜ国民食になったのか』書影

国民食の一角にして、町中華の顔である「チャーハン」。いつ日本にやってきたのか。いかにして、なぜ国民食となったのか。そもそも「チャーハン」とはどう定義されるべき料理なのか。本書ではそんな「チャーハンの謎」を徹底解明します。米粒大から覗き込んだ先に浮かび上がる、知られざる“日本人像”と等身大の“家庭料理史”。チャーハンの歴史に取り組んだ初めての本、NHK出版新書『チャーハンという迷宮 なぜ国民食になったのか』は2026年7月10日発売です。

 明治期にチャーハンが入ってきて、本格中国チャーハンが広まる前に、アレンジが加えられたハムライスやチキンライスなどの洋風チャーハンが先に社会に浸透していた様子を3章で見てきた。外国料理に対する日本人の好奇心の強さやアレンジ癖、スピード感がそこから伺われた。日本人の真ん中にある「米(ご飯)」に、プラス「油」。そのキャンバスは日本人の遊び心を大いに刺激する恰好の料理だったのだろう。
 当時の人たちが初めてチャーハンを食べた時、ご飯からたちのぼる”油と炒めた香り”やご飯の”パラッとした食感”は、それまでにない「異国」を感じさせるものだったのではないか。「パラパラ」がチャーハンの枕言葉であり続けるのは、それまで馴染んできたもちっとした「ご飯」との違いを端的に表す言葉だったからではないかと想像する。
(本書「終章 米と油と日本人」より)


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チャーハンの「パラパラ至上主義」はいつから始まったのか。『第6章 「男の料理」という呪縛 ~パラパラ論争としっとり派の逆襲~』より一部を特別公開!


- 目次

序章 身近なのに、謎を秘めた料理
第1章 中国料理店「3つのエポック」~チャーハンと町中華の起源~
第2章 マスメディアの形成と”大正の中国料理ブーム”
第3章 「主婦」の誕生~1900年のハムライス~
第4章 『きょうの料理』と国民食になるチャーハン
第5章 「冷や飯論争」と「ピラフはチャーハンか?」問題
第6章 「男の料理」という呪縛~パラパラ論争としっとり派の逆襲~
第7章 なぜわざわざ料理をするのか?~「炒めないチャーハン」の時代に~
終章 米と油と日本人

- 著者

石田かおる(いしだ・かおる)
記者、チャーハン・ヒストリアン。週刊誌『AERA』などを経て、2022年からフリー。「食」「教育」「ライフスタイル」の分野を多く手がける。2018年、『きょうの料理』の60年間のチャーハンについて、作り方の変遷を分析した記事を『AERA』に執筆。その摩訶不思議な世界を知ったことをきっかけに、チャーハンを通した歴史・時代探索にとらわれる。本書は、チャーハン沼にはまり生還した、4年間の探訪と探究の集大成である。

- 商品情報



NHK出版新書764『チャーハンという迷宮 なぜ国民食になったのか』
石田かおる 著
2026年7月10日発売
ISBN:978-4-14-088764-6
定価1,210円(税込)新書判 320ページ
ECサイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000887642026.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140887648



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