「何年も仮面夫婦状態だった元夫と晴れて離婚して、実家に戻りました。

両親は小さな和菓子屋さんをふたりで経営しており、私はずっとパートを続けているスーパーの仕事が終わってから、手伝いをしています。

『自分たちの代で終わる店だけど、戻ってきてくれてよかった』と両親は言ってくれて、私も最後まで見届けるつもりでした。

ところが、長年の勤務で品出しやポップの作成に慣れている私を知った父親が『お前も和菓子作りを始めてみないか』と言い出して。

自分たちの代で店が終わることが惜しくなったようで、気持ちはわかるけれど『興味がないから』と断りました。

私は手先は器用かもしれないけれど作る側になることは考えておらず、母親に『もったいない』と言われても『無理だよ』と答えていました。

すると、『先のない仕事を続けるより、家のために働くほうがいい』と父親が言って、私のパート勤めをそんなふうに見ていたのかと思い、悲しかったですね。

それから両親とはぎくしゃくしてしまい、店の手伝いに割く時間も減りました。

三人で食べる夕食など気まずい空気が流れて、もったいないとまだ口にする母親に返す言葉がありません。

離婚について蒸し返されることはありませんが。両親の思いがけない思惑を押し付けられて、これから実家でどう生きていくか、ずっと考えています」(女性/40代)

実家が自営業で特別な生業を持っていると、離婚して身軽になった子を見て跡継ぎにと考える親の気持ちはわかります。

それでも、成人した人間なら離婚後の人生を決めるのは当人であり、気が進まないのを押し付けても、かえって道が閉ざされます。

同居するなら親との関係は正常でありたいですが、難しい場合は改めて家を出る選択も自分のため。

離婚して戻ってきたからといって親の思惑に従う理由にはならないので、自立した生活のために仕事を増やすなどの変化も考えたいですね。