海の映像鑑賞からビーチクリーン、海ごみアート制作まで。五感で海を感じる3日間の体験を通して、海の大切さと創造する楽しさを学びます。制作した作品は12月に伊東市役所で展示予定。
NPO法人MORE企画(静岡県伊東市、代表:白井ゆみ)は、放課後等デイサービス「みつばち」と共同で、障がいのある子どもたちを対象とした「夏休み海洋環境学習プロジェクト」を開催します。

本プロジェクトは、海の生き物や海洋ごみについて学ぶだけではありません。
海を「見て」、実際に海岸へ出かけて「守り」、拾った海ごみを「創る」ことへつなげる、五感を使った体験型プログラムです。
夏休み期間中に全3回開催し、海洋環境をテーマにした作品を制作します。完成した作品は、2026年12月に伊東市役所で開催予定の展示会で一般公開する予定です。
プロジェクト概要
第1回「みつけよう」
8月4日(火)13:00~16:00
伊豆の海の映像鑑賞、海の生き物クイズ、海洋ごみについて学ぶ、海の生き物のお絵描き
第2回「まもろう」
8月18日(火)9:30~14:00
ビーチクリーン、海岸での自然観察、回収した海ごみの洗浄
※雨天時は室内プログラムへ変更
第3回「つくろう」
8月25日(火)13:00~16:00
海ごみアート、キーホルダー制作
※完成作品は2026年12月、伊東市役所で展示予定です。

放課後等デイサービス「みつばち」とは
静岡県伊東市にある放課後等デイサービス。障がいのある児童生徒の放課後、及び学校休業日において、余暇時間を豊かに過ごし心身共に健やかに成長できるよう支援しています。また、日常的に子育てしている家族の一時的な休息や、仕事をする時間が持てるよう養育者の負担軽減を図ります。さらに、保護者間が交流できる時間を持つことで、子育ての意見交換の場となることを目的としています。
名称:社会福祉法人城ヶ崎いこいの里
住所:静岡県伊東市荻578−3
HP:https://www.wam.go.jp/sfkohyoout/COP020201E00.do

施設入口の看板
みつばちさんお隣の「クローバー」の入口
放課後等デイサービスとは
放課後等デイサービスは、6歳から18歳までの障がいのある子どもたちが利用する児童福祉サービスです。利用する子どもたちは、軽度から重度まで、障がいの特性や支援の必要性はさまざまです。また、普段は小学校・中学校・高校へ通っており、普通学級、特別支援学級、特別支援学校など、それぞれ異なる教育環境で学んでいます。
学校の授業終了後や夏休みなどの長期休暇に放課後等デイサービスへ通い、一人ひとりの特性に応じて、日常生活に必要な力や社会性を育む支援、創作活動、余暇活動などを行っています。
【厚生労働省】放課後等デイサービスの現状と課題について
https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/000806210.pdf
国のガイドラインでは、「子どもの最善の利益」を第一に、自立支援や創作活動、地域との交流を通じて、一人ひとりの成長を支えることが放課後等デイサービスの重要な役割として示されています。
現場が抱える課題
放課後等デイサービスには、一人ひとり異なる特性や支援ニーズを持つ子どもたちが通っています。
集団生活の中で少し配慮が必要な子どもから、日常生活や身体介助、医療的ケアなど専門的な支援を必要とする子どもまで、その姿はさまざまです。そのため、子どもたちにどのような支援を提供するかは、職員が持つ専門資格や経験、施設の設備、支援方針などによって異なり、それぞれの事業所が特色を生かした支援を行っています。
一方で、放課後等デイサービスは、必要とする子どもたちやご家族にとって大切な支援の場でありながら、その存在や役割について知る機会は決して多いとは言えません。だからこそ、「どのような場所なのか」「どのような子どもたちが利用しているのか」を地域の皆さんにも知っていただくことが、子どもたちやご家族への理解につながる第一歩になると考えています。

また、福祉業界全体では人材確保が課題となっており、放課後等デイサービスでも職員の採用や育成、定着に継続して取り組んでいます。施設によっては利用希望に対して受け入れ人数に限りがあったり、職員の不足によって毎日開所することができず、子どもたちは曜日によって複数の事業所を利用するケースもあります。そのような中でも、子どもたち一人ひとりが安心して過ごせる環境をつくるため、学校・家庭・放課後等デイサービスが連携しながら日々支援を続けています。
<業務例>
・学校と家の送迎
・子どもたちへの支援
・保護者対応
・学校との連携
・記録や事務作業
※利用者は、基本的に1施設10名程度
※多岐にわたる業務を少人数の職員で担っている

障がいの有無にかかわらず、子どもを預かる施設は、多かれ少なかれさまざまな課題を抱えています。子どもたちは、一人ひとり性格も成長のスピードも異なります。元気いっぱいに走り回る子、人見知りをする子、突然泣き出してしまう子、友達同士のトラブルが起こることもあります。子どもを預かるということは、事故やけがを防ぎながら、一人ひとりが安心して過ごせる環境を整え、その成長を見守る大きな責任を担う仕事でもあります。
放課後等デイサービスも、その点では一般的な保育施設や学童保育などと変わりません。そのうえで、それぞれの特性や発達段階に応じた支援が求められることが、この仕事や施設の大きな特徴です。
例えば、言葉で気持ちを伝えることが苦手な子ども、環境の変化に強い不安を感じる子ども、危険を予測することが難しい子どもなど、必要な支援は一人ひとり異なります。同じ年齢であっても、支援の方法に「正解」はなく、その子に合った関わり方を職員が日々考えながら実践しています。

塩尻市HPより参照
このように、放課後等デイサービスでは、子どもを預かる責任に加え、一人ひとりの特性に寄り添いながら、その子らしい成長を支える専門性が求められます。そのため、職員には知識や経験だけでなく、保護者や学校、関係機関と連携しながら支援を積み重ねていく力も欠かせません。
障がいがあるから特別なのではなく、一人ひとりの子どもに、それぞれ異なる個性や必要な支援があります。その違いを理解し、寄り添い続けることこそが、放課後等デイサービスの大切な役割です。
さらに、地域の企業や団体、ボランティアなど、多くの人が子どもたちと関わる機会が増えることで、子どもたちの経験や可能性はさらに広がっていくと私たちは考えています。
18歳を迎えたその先
放課後等デイサービスを利用できるのは、原則18歳までです。卒業後は、一人ひとりの希望や特性に応じて、大学や専門学校へ進学する人、一般企業へ就職する人、就労支援事業所を利用する人、福祉サービスへ進む人など、それぞれが新たな一歩を踏み出します。
一方で、地域によっては就労先や日中活動の場の選択肢が限られていることもあり、進路や卒業後の生活について悩みを抱える本人やご家族も少なくありません。また、学校を卒業すると、それまで築いてきた人とのつながりや生活環境が大きく変化します。そのため、地域の中で安心して過ごせる居場所や、多くの人と関わる機会を持ち続けることも大切です。
私たちMORE企画では、子どもたちが18歳になる前から、地域のさまざまな人と出会い、多様な経験を積み重ねることが、将来の社会参加や自立につながる大切な土台になると考えています。今回の海洋環境学習プロジェクトも、そのような「地域とのつながり」を育む機会の一つになればと願っています。
伊東市発行の「福祉のしおり」
https://www.city.ito.shizuoka.jp/material/files/group/13/fukusinosiori.pdf
海を通して、人とつながる
今回のプロジェクトの目的は、海洋環境について学ぶことだけではありません。海の映像を見て、海岸へ行き、海ごみに触れ、自分の手で作品をつくる。その過程で地域の大人と交流し、「できた」という成功体験を積み重ねることを大切にしています。

障がいのある子どもたちは、地域の人と接する機会が限られることもあります。だからこそ、地域の企業や他の学校、NPOやボランティアと自然につながり、「自分たちを応援してくれる人がいる」と感じられる時間を届けたいと考えています。私たちが目指しているのは、「海を守る人を増やすこと」ではなく、「海を好きになる人を増やすこと」。
そして、海をきっかけに、地域全体で子どもたちを支える輪を少しずつ広げていくことです。
代表 白井ゆみ コメント

私は今回、みつばちさんから「一緒に夏休みの企画をしてほしい」とご相談をいただくまで、放課後等デイサービスの現場や、そこで働く職員の皆さんが抱える課題について、十分に知る機会がありませんでした。
それは放課後等デイサービスに限らず、障がい者施設や相談支援センターなど、多くの福祉の現場が地域の中で「あまり知られていない存在」だからではないかと感じています。決して隠れているわけではなく、「知ろうとしなければ、なかなか見えてこない存在」と言った方が正しいのかもしれません。
では、「知るきっかけ」は、どのように生まれるのでしょうか。
今回は幸いにも、職員の皆さんが私たちに声を掛けてくださいました。しかし、多くの福祉施設では、日々の支援や目の前の子どもたちへの対応に全力を注いでおり、自ら発信する時間や余裕を持つことは決して簡単ではありません。だからこそ、このプロジェクトが、放課後等デイサービスや障がいのある子どもたち、その家族、そして現場で働く職員の皆さんを「知るきっかけ」の一つになれたら、これほど嬉しいことはありません。

海には、人の心を動かす力があると思っています。
きれいな魚を見て感動したり、海岸でごみを拾ったり、自分だけの作品をつくったり。一つひとつの体験は、小さなことかもしれません。でも、その経験が、職員の皆さんや障がいのある子どもを育てるご家族にとって「地域には自分たちを応援してくれる人がいる」という安心につながり、子どもたちにとって「また海へ行きたい!」という新しい挑戦や楽しみにつながれば、それは地域の未来を支える大切な一歩になると考えています。
このプロジェクトを通して、放課後等デイサービスという存在や、そこで働く職員の皆さん、子どもたち、そしてその家族のことを知り、一緒に考えてくださる方が一人でも増えることを願っています。
NPO法人MORE企画について
NPO法人MORE企画は、直接的に「海を守る人を増やす」だけではなく、「海を好きになる人を増やす」を大きな理念に、海洋ごみ問題の解決や環境教育、地域づくりに取り組む静岡県伊東市の環境NPOです。伊豆半島全域で海中清掃プロジェクトを展開し、ダイバーや地域住民、企業、行政と連携しながら、海洋環境保全と次世代への環境教育を推進しています。
MORE企画は、賛助会員&寄付会員の皆様に支えられています。
https://syncable.biz/associate/more/donate/membership
クラウドファンディング挑戦中
NPO法人MORE企画
【本件に関するお問い合わせ先】
会社名:NPO法人MORE企画(もあきかく)
代表者:白井ゆみ
所在地:静岡県伊東市/伊豆市貴僧坊
TEL:070-7542-7902
メール:sea.ocean.beach.2086@gmail.com
HP:https://npo-more.jp
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