ナイトカルチャーとアートシーンをクロスオーバーしながら活動するアーティストデュオMESが描くNight Museum(ナイトミュージアム)西麻布・WALL_alternativeにて開催。

エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社(ACA)が運営する夜のオルタナティヴ・スペース「WALL_alternative」(東京・西麻布)では、アーティストデュオMESによる企画展「REVOLIC presented by MES『210911 -BORN THIS NIGHT-』」を8月5日(水)まで開催しています。会期後半を迎えた現在も、展示に加え、トークシリーズ「Night Gathering」など多彩なプログラムを展開しています。

Photo by Keizo Kioku



「210911年。その頃には、『クラブ』を『クラブ』とは呼んではいないでしょう。」そんな印象的なステートメントから始まる本展では、六本木・西麻布という街に残る歴史やナイトカルチャーを手がかりに、都市の記憶と夜に生まれる表現を見つめ直します。
これまでMESはレーザー、サーモカメラ、蝋燭、映像、テキスト、身体など多様なメディアを用い、制度や政治、カルチャーに引かれた「線」を可視化し、その輪郭を問い直す実践を続けてきました。今回は、六本木・西麻布という街に残る歴史や、ナイトカルチャー、クラブカルチャー、そして光や音が持つ力を手がかりに、MESがリサーチと表現を横断しながら構成した3つのプロジェクトを展開。街の記憶や、夜に生まれる芸術体験を、インスタレーションや対話を通して体感いただけます。

スターズ・アンド・ストライプス


Photo by Keizo Kioku

六本木が日本の陸軍基地、そして戦後「東京租界」とも呼ばれ米軍基地の街として発展してきた歴史をリサーチし、東京の都心部に厳然と存在する占領の変化についてのプロトタイプ作品を発表しています。

ダンスフロアの化石


Photo by Keizo Kioku

MESは、2020年、六本木のオルタナティブアートスペースANB TOKYOのこけら落とし展「ENCOUNTERS」にて、六本木地区のクラブカルチャーをテーマにした作品群を発表しました。その際に、フロア一面に粘土を敷いた状態で実際にパーティーを開催し、その痕跡を焼成して作品化した「ダンスフロアの化石」を再構成・展示しています。

ナイト・ギャザリング


Photo by Sareena Sattapon

会期中はDJやアーティストなど多彩なゲストを迎え、ナイトライフ、都市の変遷、クラブカルチャー、アートと音楽の関係などをテーマに対話を重ねます。日々積み重なる証言は、定着している歴史を振り返るだけでなく、未来のダンスフロアに向けた想像力を培う場として、新たな視点やつながりを生み出していきます。
(各回お申込はこちら:https://forms.gle/o6TqJgXdGzZ3CJrq5

8月1日(土)の「Night Gathering #04」には、UKのレーベル〈Hyperdub〉から作品を発表するなど国内外で活動するDJ・プロデューサーMars89が登壇。都市や音楽、ナイトカルチャーをテーマに、展示の背景にあるリサーチや表現について対話を行います。

また、会期最終日となる8月5日(水)には、アーティストとして活動する傍ら、VJとして国内外のミュージシャンとのコラボレーションも手がけるJACKSON kakiをゲストに迎え、クロージング・トークを開催します。さらに、トーク終了後にはNIZIKA TAMURAによるダンスセラピーを実施。本展の締めくくりとなるプログラムとして、展示を通して浮かび上がった都市の記憶や、夜から生まれる表現の可能性について参加者とともに考え、語り合います。

会期は8月5日(水)まで。都市の歴史やナイトカルチャー、そして「夜」という時間から生まれる表現を体感できるこの機会に、ぜひWALL_alternativeへお越しください。

【Night Gathering 今後の予定】

Night Gathering #04
日時:2026年8月1日(土)
開場:18:00
開演:18:30
ゲスト:Mars89

Mars89について



Mars89は、妥協のないエレクトロニック・ミュージックで、東京のアンダーグラウンド・クラブシーンで最もユニークでエキサイティングな存在として知られている。

2008年に10代後半で東京に移住して以来、世界で最も人口の多い都市のひとつで生活することの難しさについて、あらゆる形で表現する人物として地位を確立してきた。

これまでの彼のディスコグラフィーは、様々なスタイルが混在している。UKダブステップ全盛期のサブベースや、ブリストルの特徴的なベースミュージックシーンの突然変異したリズムなどの音楽的な影響に加え、David LynchやDavid Cronenbergなどの映画監督、特に不気味で忌まわしいものに対する彼らの比類ない才能からも大きな影響を受けている。
クラブの群衆の潜在的なエネルギーに即座に火をつけるトラックや、ディストピアやバイオテクノロジーの崩壊を連想させる不穏な風景にリスナーを連れて行くアンビエントトラックが彼の武器であり、この2つをシームレスに織り成す能力こそが、自分の感性を使って世界全体をデザインするアーティストとしての彼の特徴である。このことは、Bokeh Versionsとの境界を超えたVRの探求や、Patrick Savileとのコラボレーションにも反映されている。

彼のハードウェア機材によるライヴセットの名義であるTemple Ov Subsonic Youthでは、空間を震わせるドラムマシンの重低音と、多様なサンプリングが重なり合うことで生み出される歪んだサウンドにより、混沌としたフロアを作り出すことに成功している。
また、彼が立ち上げたレーベルNocturnal Technologyは、その名の通り、夜のエレクトロニック・サウンドをコンスタントにリリース。レーベル名のNocturnal Technology(夜行性の技術)は、DJの技術が夜間に活気づくことを意味している。ロゴは、夜間に活動し音波を見通す動物であるコウモリへのオマージュであり、レーベルのコンセプトである 「夜行性の技術 」を象徴している。

音楽以外では、UNDERCOVERの高橋盾とのコラボレーションプロジェクトでミリタリーウェアを解体し、真のパンク精神で反戦を訴えるコレクションを発表したほか、同ブランドからレコードもリリース。後者は、UNDERCOVERのAW19コレクションのために制作したショーのサウンドトラックをベースにしたもので、Virgil Ablohが主催するクラブナイト「Sound Design」で高橋がキュレーションした際に共演したThom Yorke、Zomby、Low Jackのリミックスが収録されてる。この3人のアーティストがリミックスの依頼にすぐに応じたことは、Mars89が世界の同世代のアーティストからいかに高く評価されているかを示している。

Mars89は、東京のアクティヴィストコミュニティの重要な存在でもあり、Protest Raveでは、サウンドシステムを積んだトラックでハードテクノを鳴らしながら東京の象徴的な景色の中を走り抜け、若者に政治的活動への参加を促している。
Instagram:https://www.instagram.com/mars89_nocturnal/
Night Gathering #5 Closing
日時:2026年8月5日(水) 
開場:18:00
開演:18:30開演
ゲスト:JACKSON Kaki、NIZIKA TAMURA
(トーク後、NIZIKA TAMURAによるダンスセラピーを開催)

JACKSON Kakiについて



1996年静岡県生まれ、情報科学芸術大学院大学在籍。アーティスト、DJ、VJ、映像作家、グラフィックデザイナーとして活動する。VR/AR、3DCG、映像、パフォーマンス、インスタレーション、サウンドなど、マルチメディアを取り扱った表現を行う。
国内ではMONDO GROSSO / D.A.N.などのアーティストのMUSIC VIDEO制作や、Fake Creatorsや(sic)boyのVJ/ライブ演出を勤めながら、AVYSSやFORESTLIMIT周辺での配信・VJとして活動する。
また過去には、Two Shell、caro(ハート)(PC Music)、Dirty K、Vincenzo Pizzi、Eastern Margins、DaisyMaybe、Visioni Paralleleなど、多くの海外のアーティストやレーベルのアートワーク制作・コラボレーションを行った。
Instagram :https://www.instagram.com/kakiaraara/

NIZIKA TAMURA-田村虹賀



2000年生まれ
パフォーミングアーツ/美術/ファッション/コンテンポラリーダンスを行うアーティスト。
スカム表現からプリミティヴ表現、また活動シーンはアンダーグラウンドからオーバーグラウンドと 全てを縦横無尽に活動。

自然現象、社会。身体。人の感覚や感情、死生、絶望や感動。それらの人間故に強く知覚できる事柄/価値観を人間の視点で定められた状態から解体/解放する。
Instagram:https://www.instagram.com/nizika_tamura/

FOOD&DRINK


Photo by Sareena Sattapon



本展オリジナルメニューとして「カリフォルニアロール」「クラフトコーラの茶フロート」「ジャックコークの茶フロート」を提供。
日本とアメリカの文化が交差してきた六本木~西麻布の歴史を背景に、現在の街が形づくられてきた記憶をWALL_alternativeがイメージしたメニューによって、味覚でも体験いただけます 。

■REVOLIC presented by MESについて


photo by Ayaka Endo

新井健と谷川果菜絵が2015年から共同制作するアーティストデュオ。東京拠点。クラブカルチャーと現代美術を漂流しながら、光や熱をとおして、世界の暗さを静かに/激しく照らすインスタレーションとパフォーマンスを展開している。また、2016年よりレーザーVJとして空間演出の活動を並行して行う。近年では¥ØU$UKユーロ ¥UK1MAT$U presents「Zone Unknown」や「MAD MAGIC ORCHESTRA 2025 -home party-」、「CLUB SKIN」「rural 2023」「WAIFU」など数々のパーティーや「Dos Monos」などのライブを演出。ロシアの政治犯についての展覧会「鉄格子の向こう」(2025)やパーティー「REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒」(2022-)をはじめ、コラボレーティブで交差的な試みを探求中。

主な個展
カイ/KA-I 2025、舞台裏、東京
P-L/R-A/E-Y 祈り/戯れ/被虐的な、行為 2024、CON_、東京
DISTANCE OF RESISTANCE/抵抗の距離 2021、代々木TOH、東京
主なグループ展
BENTEN2: Polyparallax -Parallactic Visions of the City/視差的都市景 2025、王城ビル4F、新宿、東京
Do They Owe Us A Living? 2024、KAG、倉敷、岡山
MEET YOUR ART FES: Super Spectrum Specification 2024、寺田G1倉庫、東京
陸路 スピルオーバー #1 2024、アートセンターBUG、東京
URBAN GAZE  2024、APRDERESP、メキシコシティ
JUNK’S PORTS 2023、ANOMALY、東京
桜を見る会 2023、eitoeiko、東京
EAST EAST_exhibition: About Validity 2023、科学技術館、東京
Reborn Art Festival 2021夏 石巻、宮城
ENCOUNTERS「NIGHT LIFE」 2020、ANB Tokyo、東京
主なオーガナイズイベント
REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒- for QUEENDOM 2026、Aisotope Lounge
鉄格子の向こう~ロシアの政治犯とアート 2025、BUoY、北千住
oxitoxi × KATO M/A/S/S/A/C/R/E 2024、幡ヶ谷FOREST LIMIT
奇々怪界 2024、TRAFFIC
REVOLIC -Revolution Holic/革命中毒- 2022、Contact Tokyo

展示概要

REVOLIC presented by MES
『210911 -BORN THIS NIGHT-』
会期:2026年7月17日(金)~8月5日(水)
※日曜休み(全17日間)
時間:18:00-24:00
会場:WALL_alternative(東京都港区西麻布4-2-4 1F)
入場:無料・予約不要
HP:https://avex.jp/wall/exhibition/859/
企画:MES
協力:吉田山(FLOATING ALPS LLC.)
主催:WALL_alternative
グラフィックデザイン:sudden star 
フライヤードローイング:NAZE、新井健(MES)
助成:アーツカウンシル東京【芸術文化魅力創出助成】

■「MEDIA ART CIRCUIT 2026」概要
「MEDIA ART CIRCUIT 2026」は、西麻布のアートスペース「WALL_alternative」を拠点に、六本木~西麻布のナイトカルチャーの文脈から、メディアアートの可能性を再接続する年4回の連続企画です。1980~90年代のクラブカルチャーに根付いていた音楽・映像・光・身体表現の融合を起点に、現代のメディアアーティスト、音楽家、エンジニアとともに展示・音楽・トークを複合的に展開。都市回遊型のサーキットを通じて、新たな表現の実験と文化の継承を目指します。
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