― 8月31日に公募開始/挑戦の段階に応じた3部門へ拡充、計34件・総額約7,500万円を支援 ―




一般財団法人 篠原欣子記念財団(以下、しのはら財団)は8月3日(月)、ケア領域の課題解決に取り組むアイディアや研究・開発を募集する「ケアテック・イノベーション・コンテスト 2026」の特設サイトを公開し、募集内容を発表しました。応募の受付は2026年8月31日(月)に開始します。
今年度は、すでに動く試作品やサービスの社会実装を支援する「プロトタイプ部門」、当事者への聞き取りや観察を通じて検証を重ねた構想を対象とする「シン・アイディア部門」、18歳以下の身近な気づきと最初の一歩を応援する「U-18部門」の3部門で募集します。
採択予定件数は全部門を合わせて34件。助成金と学習奨励金の支援枠は、上限額ベースで総額約7,500万円です。応募期間は2026年8月31日(月)から11月24日(火)午前9時まで。募集期間中はオンライン説明会を開催し、応募・説明会申込のいずれも特設サイトで受け付けます。最終審査会、プレゼンテーション会および表彰式は、2027年2月6日(土)にWITH HARAJUKU HALL(東京都渋谷区神宮前)で開催します。

今後のスケジュール


開催の背景

介護や障害、ヤングケアラー、ビジネスケアラーなどの課題は、一部の人だけに関わるものではありません。誰かをケアし、また誰かにケアされることは、私たちの暮らしの中にあります。
しのはら財団は、「人々の可能性や幸せ=Well-beingの最大化」をミッションに掲げ、ケアする人も、ケアを受ける人も、より前向きに暮らせる社会を目指しています。AIやテクノロジーを活用することで、これまで解決が難しかった課題にも、新たな選択肢を生み出せると考えています。
本コンテストは、ケア領域における科学技術の振興を目的とし、研究・開発に取り組む方への助成を通じて、その成果が不特定かつ多数の方々の暮らしに届くことを目指す、公益を目的とした事業です。助成金は投資でも融資でもなく、公益の増進のための資金と位置づけています。
審査で重視するのは、技術の新しさや学術的な検証の厳密さだけではありません。研究、開発、日常の気づきなど、出発点を問わず、「誰の、どのような困りごと」を捉えているのか、なぜ既存の方法では解決できていないのか、提案するアプローチにどのような必要性と違いがあるのかを審査します。技術や取り組みそのものの評価にとどまらず、その成果がどのような形で社会に還元されるかも重視します。
2025年度に実施した第1回では、全国から162件の応募があり、「Speech Link - 失語症リハビリを、AIで民主化する」や「Tomori 家族の介護負担を軽減するAIコンパニオン」など全18件を採択しました(昨年の受賞作品はこちら)。本コンテストは、こうした取り組みを継続的に生み出す場を目指し、2026年度は部門構成を拡充しました。










2026年度の特徴

1.挑戦の現在地に応じた3部門
完成度だけで一律に評価するのではなく、応募者が今どの段階にあり、次に何を進めるべきかに応じて部門を設定しました。
プロトタイプ部門
応募者自身が研究・開発・制作した実機、試作品、サービス等を対象とします。想定利用者や関係者に試用・提示した際の反応、それを踏まえた改善の履歴、社会実装に向けた残課題、助成金による到達目標を審査します。
シン・アイディア部門
実機や試作品はまだないものの、当事者や関係者への聞き取り、観察、調査を通じて課題を確かめ、仮説を更新してきた構想を対象とします。現時点で明らかになっていない点を把握し、実装に向けて次に何を検証するのかが具体化されていることを重視します。
U-18部門
18歳以下を対象に、日常の中で見つけたケアの困りごとを解決するアイディアを募集します。困っている人の立場を考えながら、自分なりの解決策と、実現に向けた最初の一歩を、自分の言葉や絵などで示しているかを審査します。書くことに不慣れな方や初めて応募する方に向けて、企画立案を支援するステップ資料「ひらめきボード」を用意しました。学校、フリースクール、児童養護施設等の職員による代理応募も受け付けます。

2.応募者の知的財産を尊重
本コンテストで応募者が開発・創出した特許権、著作権、意匠権、商標権等の知的財産権は、原則として応募者に帰属します。しのはら財団は、助成により生じた知的財産について、使用権や優先実施権等のいかなる権利も取得しません。応募者が自らの成果を、自らの判断で社会実装へ進められることを重視しています。
なお、公益を目的とする事業であることから、採択者の氏名または団体名、所属、応募タイトル、助成金額および成果の概要は、財団のウェブサイトや報告書等で公表します。未公開の技術情報、出願前の知的財産に関わる内容、個人のプライバシーに関わる情報は公表の対象としません。

3.課題の理解と、社会へ届ける道筋を重視
全部門に共通して、次の5つの観点から審査します。
1. 課題との接続:提案内容が、設定した課題に直接対応しているか
2. 障壁への対応:解決を難しくしている障壁を乗り越える設計になっているか
3. 対象者への適合:実際に困っている人にとって使いやすく、受け入れやすい内容か
4. 実行の道筋:課題認識から解決方法までの論理がつながっているか
5. 公益性の重視:助成による成果が、応募者やその関係者にとどまらず、公共の利益として広く社会に届く道筋が示されているか
各部門では、この共通観点に加え、プロトタイプの利用実績や改善履歴、シン・アイディアの仮説更新の過程、U-18応募者自身の問題意識や調べる姿勢などを審査します。

4.採択後も、1年以上の伴走
プロトタイプ部門とシン・アイディア部門の助成期間は、2027年3月中旬から2028年3月31日まで(最長2028年9月30日まで延長可)です。この間、財団はフォローアップと中間発表会を通じて取り組みの進捗を伴走します。2027年2月6日の表彰式では全部門合同の懇親会を開催し、部門や立場を越えた交流の機会を設けます。

オンライン説明会を開催します

募集期間中、応募を検討している方に向けてオンライン説明会を開催します。募集要項の解説、3部門の選び方、審査で重視する点をご説明し、質疑応答の時間も設けます。U-18部門については、学校・フリースクール・児童養護施設等の職員の方を対象とした回も予定しています。

開催時期:2026年9月~11月(全8回を予定)
形式:オンライン/参加無料/事前申込制
申込方法:コンテスト公式Webサイトの「オンライン説明会に申し込む」から(8月31日 受付開始)
アーカイブ:後日アーカイブ動画を公開予定(説明会申込者のみを対象)

コンテストの社会的意義

しのはら財団専務理事・審査委員長の古市克典は、本コンテストが目指す広がりについて、次のように述べています。
「本コンテストは2025年に始まったばかりですが、今後さらに広げていきます。採択・非採択にかかわらず、参加してくださった方々には『しのはら仲間』として、今後も共に社会課題に取り組んでいただきたいと考えています」
さらに、ケア領域に取り組む人々との連携について、次のように期待を寄せます。
「皆さまとともに『ケア』の分野に大きなうねりを起こし、世界的な課題解決につなげていきたい」
本コンテストは、採択案件を選ぶだけの場ではなく、それぞれの立場からケアの課題に向き合う人々が出会い、次の実践へ進むための基盤となることを目指します。

募集概要

【名称】ケアテック・イノベーション・コンテスト 2026
【主催】一般財団法人 篠原欣子記念財団
【応募期間】2026年8月31日(月)~2026年11月24日(火)午前9時
【募集部門】

応募資格の主な条件

● 日本国内に在住していること(プロトタイプ部門、シン・アイディア部門は国内銀行口座の保有も必要)
● 応募内容が応募者自身によるオリジナルであり、知的財産権の侵害に当たらないこと
● 他のコンテストで受賞済み、または商用化済みの案件ではないこと
● 個人、チーム、団体、法人につき1件のみであること
● 同一プロジェクトを複数部門へ重複応募しないこと
● 財団が定める報告書の提出や各種イベントへの参加等に協力いただけること

応募案件がすでに他の助成金等の支援を受けている場合も、応募いただけます。
プロトタイプ部門およびシン・アイディア部門では、営利を目的とする企業は原則として対象外です。ただし、1.法人の場合は設立から3年以内であること(個人・任意団体の場合は当該取り組みの開始から3年以内であること)、2.応募案件について有償での提供・販売をまだ開始していないこと、3.応募案件が他社からの受託研究・受託開発ではないこと、の3つすべてに該当する場合は応募できます。
U-18部門では、保護者同意書または代理応募申請書の提出が必須です。
詳細な応募資格と条件は、コンテスト公式WEBサイト内の各部門募集要項をご確認ください。

助成・学習奨励枠


助成金は、プロトタイプ部門・シン・アイディア部門ともに2回に分けて交付します(採択決定後に約60%、中間報告書提出後に約40%)。助成期間は2027年3月中旬から2028年3月31日まで(最長2028年9月30日まで延長可)です。

対象テーマ例

本コンテストが対象とする「ケア」は、介護に限りません。障害者支援、教育、心のケア(メンタルヘルス)など、幅広い領域を対象とします。
● ヤングケアラー支援:学業と介護の両立支援アプリ、相談コミュニティ等
● 居宅介護の負担軽減:見守りセンサー、遠隔ケアシステム、介護記録のデジタル化等
● 障害者の自立支援:コミュニケーション支援デバイス、リハビリ用ゲーム、特別支援教育アプリ等
● 高齢者の認知症ケア:ひとり歩き検知IoTデバイス、対話型ロボット、情報共有アプリ等
● 介護者のメンタルケア:介護者同士のオンラインコミュニティ、ケア従事者の休息支援等
● 学習支援・教育:多言語対応の学習支援アプリ、発達特性に合わせた教材設計等
● 日常生活における心のケア:AIチャットによる24時間相談、ストレス可視化ツール等
● 生活支援ケア:買い物・外出支援のマッチングアプリ、災害時の要配慮者サポート等
社会的意義があり、テクノロジーによる解決が期待できるものであれば、テーマは自由です。テーマ設定の参考として、昨年度の受賞作品を公式サイトで公開しています。

応募・説明会申込の方法

コンテストへの応募と、オンライン説明会の申込は、いずれもコンテスト公式Webサイトで受け付けます。
【2026年8月31日(月)以降】応募受付・説明会申込受付を開始します
1. 公式Webサイトの「エントリーに進む」を選択してください。
2. 応募する部門の専用ボタンから、応募フォームへ進んでください(部門ごとにボタンが異なります)。
3. 必要事項を入力し、部門ごとに定められた提出資料をアップロードしてください。
4. フォーム上の「送信」を押すと、応募受付が完了します。
部門によって応募条件や提出資料が異なります。必ず応募する部門の募集要項をご確認ください。
【コンテスト公式Webサイト】 https://ysmf-caretech.jp/
【各部門募集要項】 
 プロトタイプ部門:https://ysmf-caretech.jp/file/guideline-prototype.pdf
 シン・アイディア部門:https://ysmf-caretech.jp/file/guideline-idea.pdf
 U-18部門:https://ysmf-caretech.jp/file/guideline-u-18.pdf

一般財団法人篠原欣子記念財団(しのはら財団)について

しのはら財団は、「人々の可能性や幸せ=Well-beingの最大化」をミッションに掲げています。奨学金、助成金、研究支援等を通じて、年齢や立場を問わず、社会課題の解決に取り組む人々を支援するとともに、AIやテクノロジーを活用した新たな社会の仕組みづくりに取り組んでいます。

本件に関するお問い合わせ先
一般財団法人篠原欣子記念財団
email:care@ysmf.or.jp
URL:https://ysmf-caretech.jp/
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