8月下旬から飛散開始するブタクサ花粉による「花粉皮膚炎」の認知度はわずか23.0%|皮膚科医が解説する正しい対処法

【結論】本調査のポイント
結論から言うと、秋の花粉(特にブタクサ)でも肌荒れは起こります。花粉皮膚炎とは、花粉が皮膚に付着することで起こるアレルギー性の皮膚炎で、顔や首などの露出部にかゆみ・赤み・乾燥が生じます。顔のかゆみが2週間以上続く場合や、目のかゆみ・くしゃみを伴う場合は皮膚科を受診することをお勧めします。

・秋に顔の肌荒れ・かゆみを経験した人のうち68.3%が「夏の疲れ・夏バテ」が原因と考えていた
・「花粉皮膚炎」という疾患を知っている人はわずか23.0%にとどまった
・秋の肌荒れで皮膚科を受診した人は17.7%と少なく、約8割が自己判断で対処していた
用語解説
■ 花粉皮膚炎とは
花粉皮膚炎とは、花粉が皮膚に直接付着することで引き起こされるアレルギー性の接触皮膚炎である。顔、首、まぶたなどの露出部に好発し、かゆみ、赤み、乾燥、細かい湿疹を特徴とする。スギやヒノキによる春の花粉症が有名だが、ブタクサやヨモギなどの秋の花粉でも同様に発症する。
■ ブタクサ花粉とは
ブタクサ花粉とは、キク科ブタクサ属の植物から飛散する花粉である。日本では8月下旬から10月にかけて飛散のピークを迎え、秋の花粉症の主要な原因となる。道端や河川敷などに自生し、スギ花粉に次いで花粉症患者が多いとされる。
■ アレルギー性接触皮膚炎とは
アレルギー性接触皮膚炎とは、特定のアレルゲン(抗原)が皮膚に接触することで生じる遅延型アレルギー反応による皮膚炎である。初回接触で感作が成立し、再接触時に湿疹反応が出現する。花粉皮膚炎もこの機序で発症する。
花粉皮膚炎と夏バテ肌(乾燥肌)の違い

※一般的な目安であり、個人差があります。

皮膚科・形成外科を専門とするアイシークリニック(医療法人社団鉄結会、新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、8月下旬から始まる秋の花粉シーズンを前に、「秋の肌荒れと花粉皮膚炎に関する意識調査」を実施しました。本調査では、秋に顔の肌荒れやかゆみを経験したことのある20~60代の男女300名を対象に、その原因認識と対処法について調べました。
調査背景
花粉症といえば春のスギ・ヒノキを連想する方が多いですが、秋にもブタクサやヨモギなどの花粉が飛散し、鼻や目だけでなく皮膚にもアレルギー症状を引き起こします。しかし、秋の肌荒れは「夏の疲れ」「季節の変わり目」といった要因で片付けられがちで、花粉皮膚炎が見過ごされているケースが少なくありません。8月下旬からブタクサ花粉の飛散が本格化するこの時期に、正しい知識を啓発する必要があると考え、本調査を実施しました。
調査概要
調査対象:秋(8~10月)に顔の肌荒れやかゆみを経験したことのある全国の20~60代の男女
調査期間:2026年8月3日~8月12日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】約7割が「夏の疲れ・夏バテ」を原因と認識、花粉を疑った人はわずか12.0%
設問:秋(8~10月)に経験した顔の肌荒れ・かゆみの原因は何だと思いましたか?



秋の肌荒れを「夏バテ」や「季節の変わり目」と捉える人が合計84.0%に達し、花粉を原因として疑う人は1割強にとどまりました。秋の花粉による肌トラブルの認知が著しく低いことが浮き彫りになっています。
【調査結果】花粉皮膚炎を知っている人はわずか23.0%、約8割が知らないと回答
設問:「花粉皮膚炎」という疾患を知っていますか?



花粉皮膚炎という疾患名を「知っている」「聞いたことがある」と回答した人は合計23.0%にとどまりました。春の花粉症は広く知られている一方、花粉が皮膚にも影響を与えることの認知は非常に低い状況です。
【調査結果】秋花粉が8月下旬から飛散開始することを知っている人は31.3%
設問:秋の花粉(ブタクサなど)が8月下旬から飛び始めることを知っていましたか?



約7割の人が秋花粉の飛散開始時期を正しく認識しておらず、そもそも秋の花粉飛散を知らない人も23.7%存在しました。8月下旬の肌荒れを花粉と結びつけられない背景には、この知識不足があると考えられます。
【調査結果】約8割が皮膚科を受診せず自己対処、市販の保湿剤使用が最多
設問:秋の顔の肌荒れ・かゆみに対して、どのように対処しましたか?(複数回答可、主な対処法を1つ選択)



皮膚科を受診した人は17.7%にとどまり、約8割が市販品や自然治癒に頼っていました。花粉皮膚炎の場合、保湿だけでは根本的な改善が難しく、適切な診断・治療を受けることが重要です。
【調査結果】約6割が2週間以上肌荒れが継続、長期化の傾向
設問:秋の肌荒れ・かゆみは、どのくらいの期間続きましたか?



2週間以上肌荒れが続いた人は58.7%に達しました。通常の乾燥や夏バテ肌であれば保湿で短期間に改善することが多いですが、長期間続く場合は花粉皮膚炎などアレルギー性の原因を疑う必要があります。
調査まとめ
本調査により、秋の肌荒れを経験した人の約7割が「夏バテ」を原因と考え、花粉皮膚炎の可能性を認識している人はわずか12.0%であることが明らかになりました。花粉皮膚炎という疾患の認知度も23.0%と低く、秋花粉が8月下旬から飛散することを知らない人が7割近くに上ります。その結果、約8割が皮膚科を受診せず自己対処しており、6割近くが2週間以上症状が継続していました。秋の長引く肌荒れには花粉皮膚炎が潜んでいる可能性があり、適切な時期に皮膚科を受診することの重要性が示唆されました。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、8月下旬から10月にかけて顔のかゆみや肌荒れで来院される患者さんの中に、花粉皮膚炎の方が相当数含まれています。今回の調査で約7割の方が『夏バテ肌』と誤認していることが判明しましたが、これは臨床現場での実感とも一致します。

花粉皮膚炎は、花粉が皮膚バリアの低下した部位に付着し、アレルギー反応を引き起こすことで発症します。特に顔、まぶた、首など衣服で覆われていない露出部に症状が出やすいのが特徴です。春の花粉シーズンに肌荒れを経験する方は、秋のブタクサ花粉でも同様の症状が出る可能性があります。

夏バテ肌や季節の変わり目による乾燥肌との違いは、かゆみの強さと部位の特徴性です。花粉皮膚炎では露出部に限局してかゆみが強く出ることが多く、目のかゆみやくしゃみなどの鼻・眼症状を伴うこともあります。また、外出後に症状が悪化する傾向があれば、花粉が原因である可能性が高まります。

治療としては、原因となる花粉への曝露を減らすことが基本です。外出時のマスクや眼鏡の着用、帰宅後の洗顔、花粉の付きにくい衣服の選択などが有効です。症状が出ている場合は、抗ヒスタミン薬の内服やステロイド外用薬による治療が必要になります。保湿剤だけでは改善が難しいケースが多いため、2週間以上症状が続く場合は皮膚科への受診をお勧めします。

今年の秋は特に残暑が厳しく、皮膚バリア機能が低下している方も多いと予想されます。肌のコンディションが悪い状態で花粉に曝露されると、より花粉皮膚炎を発症しやすくなりますので、基本的なスキンケアで肌バリアを整えることも予防として重要です。

【エビデンス】日本皮膚科学会の接触皮膚炎診療ガイドラインでは、花粉による皮膚炎もアレルギー性接触皮膚炎の一種として位置づけられています。皮膚科医としての臨床経験では、春だけでなく秋の花粉シーズンにも花粉皮膚炎の患者さんが増加する傾向が見られ、早期の診断と適切な治療介入が症状の長期化を防ぐ鍵となります。
花粉皮膚炎を疑うべきサイン
・顔・まぶた・首など露出部に限局したかゆみ・赤み
・目のかゆみ・くしゃみなどの花粉症症状を伴う
・外出後に症状が悪化する傾向がある
・保湿剤だけでは改善せず2週間以上症状が続く
花粉皮膚炎の予防・対策のポイント
・外出時はマスク・眼鏡・帽子で花粉の付着を防ぐ
・帰宅後すぐに洗顔し、花粉を洗い流す
・基本的なスキンケアで肌バリア機能を維持する
・症状が出たら早めに皮膚科を受診する
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. 秋の花粉で肌荒れすることはありますか?
A. はい、秋の花粉(ブタクサ・ヨモギなど)でも花粉皮膚炎による肌荒れが起こります。
本調査では、秋の肌荒れ経験者の約7割が夏バテが原因と考えていましたが、8月下旬から飛散するブタクサ花粉が原因の可能性があります。特に春の花粉症がある方は秋の花粉にも反応しやすい傾向があり、顔や首など露出部にかゆみ・赤みが出る場合は花粉皮膚炎を疑いましょう。

Q2. 花粉皮膚炎とはどのような病気ですか?
A. 花粉皮膚炎とは、花粉が皮膚に付着して起こるアレルギー性の皮膚炎です。
花粉が肌に直接触れることでアレルギー反応が起き、かゆみ・赤み・乾燥・細かい湿疹が生じます。本調査では花粉皮膚炎の認知度は23.0%と低く、多くの人が見過ごしている可能性があります。通常の乾燥肌と異なり、保湿だけでは改善しにくいのが特徴です。

Q3. 顔のかゆみが治らない時は何科に行けばいいですか?
A. 顔のかゆみが2週間以上続く場合は、皮膚科の受診をお勧めします。
本調査では秋の肌荒れで皮膚科を受診した人はわずか17.7%でしたが、2週間以上症状が続いた人は58.7%に達していました。長引くかゆみは花粉皮膚炎やアトピー性皮膚炎など、専門的な診断と治療が必要な疾患の可能性があります。皮膚科では原因の特定と適切な治療薬の処方を受けられます。

Q4. 花粉皮膚炎と乾燥肌の見分け方はありますか?
A. 症状の部位・かゆみの程度・随伴症状で見分けることができます。
花粉皮膚炎は顔や首など露出部に限局して強いかゆみが出やすく、目のかゆみ・くしゃみなどを伴うことがあります。また、外出後に悪化する傾向があります。一方、乾燥肌は全身に起こり、かゆみは比較的軽度で、保湿で改善しやすいのが特徴です。

Q5. 花粉皮膚炎を予防する方法はありますか?
A. 花粉への曝露を減らすことと、肌バリア機能を維持することが予防の基本です。
外出時はマスク・眼鏡・帽子で花粉の付着を防ぎ、帰宅後は速やかに洗顔して花粉を洗い流しましょう。また、日頃から保湿ケアを行い肌バリアを整えることで、花粉が皮膚に侵入しにくくなります。秋花粉の飛散が8月下旬から始まることを知っていた人は31.3%にとどまっており、早めの対策開始が重要です。
放置のリスク
・花粉皮膚炎を放置すると症状が慢性化し、色素沈着や肌の質感変化が残る可能性がある
・掻きむしることで皮膚バリアがさらに低下し、二次的な細菌感染を起こすリスクがある
・適切な治療を受けないと毎年の花粉シーズンに症状が繰り返される悪循環に陥りやすい
こんな方はご相談ください|受診の目安
・顔や首のかゆみ・赤みが2週間以上続く場合
・市販の保湿剤やかゆみ止めで改善しない場合
・目のかゆみ・くしゃみなど花粉症症状を伴う肌荒れの場合
・外出後に顔のかゆみが悪化する傾向がある場合
・掻きむしりで傷ができたり、ジュクジュクしている場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・平日忙しい方も通いやすい土日祝日も診療
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院展開でアクセス良好
・皮膚科・形成外科の医師が在籍し、幅広い皮膚トラブルに対応
・花粉皮膚炎の診断から治療まで一貫してサポート
※新宿院皮膚科一般外来のみでの対応となります。

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階
アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階
アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F
アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階
アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

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