ボトックス・ミラドライとの使い分けを皮膚外科医が解説|2,000件以上の腋臭症治療実績に基づく選択基準

【結論】本調査のポイント
結論から言うと、軽度~中等度のワキ汗には保険適用の塗り薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)が第一選択となり、中等度~重度で長期的な効果を求める方にはボトックス注射、根本的な解決を望む方にはミラドライが向いています。塗り薬は1日1回の使用で費用も月額1,000~2,000円程度と始めやすく、まずは塗り薬から試して効果不十分な場合に次のステップへ進むのが合理的な選択です。

・ワキ汗の保険適用塗り薬の存在を知っていたのはわずか23.7%にとどまった
・塗り薬使用経験者の82.3%が「汗の量が減った」と効果を実感
・治療法選択で最も重視するのは「費用」が41.0%で最多、次いで「効果の持続期間」が28.7%
用語解説
■ エクロックゲルとは
エクロックゲルとは、2020年に日本で承認された原発性腋窩多汗症治療薬である。有効成分ソフピロニウム臭化物が汗腺のムスカリン受容体を阻害し、発汗を抑制する。1日1回両ワキに塗布する外用薬で、保険適用により3割負担で月額約1,000~1,500円で使用できる。
■ ラピフォートワイプとは
ラピフォートワイプとは、2022年に承認された原発性腋窩多汗症治療薬である。有効成分グリコピロニウムトシル酸塩水和物を含浸させた不織布で、1日1回ワキを拭くだけの簡便な使用法が特徴。保険適用で3割負担の場合、月額約1,500~2,000円程度となる。
■ ミラドライとは
ミラドライとは、マイクロ波を用いてワキの汗腺(エクリン腺・アポクリン腺)を破壊する医療機器による治療法である。皮膚を切開せずに汗腺を熱変性させるため、傷跡が残らず、1回の治療で70~80%の汗腺除去効果が期待できる。自由診療で費用は30~40万円程度。
ワキ汗治療法の比較(塗り薬・ボトックス・ミラドライ)

※当院監修医師の2,000件以上の腋臭症治療実績に基づく数値です。効果には個人差があります。

皮膚腫瘍・皮膚外科治療を専門とする医療法人社団鉄結会アイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、ワキ汗(腋窩多汗症)に悩む全国の20~50代男女300名を対象に、保険適用の塗り薬治療に関する意識調査を実施しました。2020年以降、エクロックゲルやラピフォートワイプといった保険適用の外用薬が登場し、ワキ汗治療の選択肢が大きく広がっています。本調査では、これらの新しい治療選択肢の認知度や使用実態、ボトックス・ミラドライとの使い分けに関する意識を明らかにしました。
調査背景
日本人の約5.8%が腋窩多汗症に該当するとされ、QOL(生活の質)への影響が大きい疾患です。2020年のエクロックゲル、2022年のラピフォートワイプの承認により、保険適用で手軽に始められる治療選択肢が増えました。しかし、これらの新しい治療法の認知度や、従来からあるボトックス注射やミラドライとの使い分けについては十分に情報が行き渡っていない可能性があります。当院監修医師は2,000件以上の腋臭症・多汗症治療実績を有しており、患者様に最適な治療選択を提案するため、現状の認知度と治療に対するニーズを把握する目的で本調査を実施しました。
調査概要
調査対象:ワキ汗(腋窩多汗症)に悩みを持つ全国の20~50代の男女
調査期間:2026年8月3日~8月12日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果 【調査結果】保険適用の塗り薬を「知っていた」のはわずか23.7%
設問:ワキ汗の治療として「保険適用の塗り薬・拭き薬」(エクロックゲル、ラピフォートワイプ)があることをご存知でしたか?



保険適用のワキ汗治療薬が存在することを明確に認知していたのは4人に1人以下という結果でした。2020年・2022年に承認された比較的新しい治療法であることが認知度の低さに影響していると考えられ、医療機関からの積極的な情報提供が求められます。
【調査結果】塗り薬使用経験者の82.3%が効果を実感
設問:エクロックゲルまたはラピフォートワイプを使用したことがある方にお聞きします。効果はいかがでしたか?



塗り薬使用経験者の8割以上が何らかの効果を実感しており、軽度~中等度の多汗症に対する有効性が確認できました。一方で約17%は効果を感じておらず、症状の程度によってはボトックスやミラドライなど他の治療法への移行が必要なケースもあることが示唆されます。
【調査結果】治療法選択で最重視するのは「費用」が41.0%で最多
設問:ワキ汗治療を選ぶ際に最も重視することは何ですか?



費用を最重視する回答が4割を超え、次いで効果の持続期間が約3割を占めました。保険適用の塗り薬は費用面で大きなメリットがある一方、長期的な費用対効果を考えるとミラドライのような根本治療も選択肢として検討する価値があることがわかります。
【調査結果】塗り薬の次に試したい治療は「ボトックス」が47.0%
設問:もし塗り薬で効果が不十分だった場合、次に試したい治療法はどれですか?



塗り薬で効果が得られなかった場合、約半数がボトックス注射を次の選択肢として挙げました。ミラドライは根本的な解決が期待できるものの、費用面がハードルとなっているケースが多いと推察されます。段階的に治療をステップアップしていく傾向が見られます。
【調査結果】6割以上がワキ汗で医療機関受診に心理的ハードルあり
設問:ワキ汗治療について、医療機関を受診することへの心理的ハードルはありますか?



6割以上の方がワキ汗で医療機関を受診することに心理的なハードルを感じていることが明らかになりました。「恥ずかしい」「たかが汗で受診していいのか」という意識が受診を躊躇させている可能性があり、多汗症は治療可能な疾患であるという啓発が重要です。
調査まとめ
本調査により、保険適用のワキ汗治療薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)の認知度は23.7%と低い水準にとどまっていることが判明しました。一方で、実際に使用した方の82.3%が効果を実感しており、軽度~中等度の多汗症に対する有効な選択肢として期待できます。治療法選択では費用を最重視する方が41.0%と最多であり、保険適用の塗り薬は経済的なハードルを下げる重要な選択肢となっています。また、塗り薬で効果不十分な場合はボトックス注射(47.0%)、次いでミラドライ(26.3%)が次のステップとして検討されており、症状の程度に応じた段階的な治療選択が求められています。6割以上が受診に心理的ハードルを感じている現状を踏まえ、多汗症は保険適用で治療できる疾患であるという情報発信の重要性が示されました。
調査まとめ
本調査により、保険適用のワキ汗治療薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)の認知度は23.7%と低い水準にとどまっていることが判明しました。一方で、実際に使用した方の82.3%が効果を実感しており、軽度~中等度の多汗症に対する有効な選択肢として期待できます。治療法選択では費用を最重視する方が41.0%と最多であり、保険適用の塗り薬は経済的なハードルを下げる重要な選択肢となっています。また、塗り薬で効果不十分な場合はボトックス注射(47.0%)、次いでミラドライ(26.3%)が次のステップとして検討されており、症状の程度に応じた段階的な治療選択が求められています。6割以上が受診に心理的ハードルを感じている現状を踏まえ、多汗症は保険適用で治療できる疾患であるという情報発信の重要性が示されました。

2020年にエクロックゲル、2022年にラピフォートワイプが保険適用となり、ワキ汗治療の選択肢は大きく広がりました。これらの外用薬は抗コリン作用により汗腺の働きを抑制し、臨床試験では約50~60%の発汗量減少が報告されています。軽度~中等度の多汗症であれば、まずこれらの塗り薬から開始するのが費用対効果の観点からも賢明な選択です。

ボトックス注射は、重症度が高い場合に保険適用となります。日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインでは、外用薬で効果不十分な場合の次のステップとしてボトックス注射が推奨されています。効果は4~9ヶ月持続し、年に2~3回の治療で安定した効果が得られます。

ミラドライは自由診療となりますが、マイクロ波により汗腺を破壊するため、1回の治療で半永久的な効果が期待できます。当院監修医師の治療実績では、70~80%の汗腺除去効果が確認されており、長期的な費用対効果を考えると検討に値する選択肢です。

重要なのは、ワキ汗(腋窩多汗症)は「体質だから仕方ない」と諦める必要のない、治療可能な疾患であるということです。まずは皮膚科を受診し、症状の程度を評価した上で最適な治療法を選択することをお勧めします。


【エビデンス】日本皮膚科学会の原発性局所多汗症診療ガイドラインでは、腋窩多汗症の治療として塩化アルミニウム外用、抗コリン薬外用(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)、ボトックス注射が推奨されています。当院監修医師の2,000件以上の治療実績に基づくと、塗り薬で効果不十分な中等度~重度の多汗症には、ボトックス注射またはミラドライが有効な選択肢となります。
症状の程度別・おすすめ治療法
・軽度(日常生活に支障なし):エクロックゲルまたはラピフォートワイプ
・中等度(衣服に汗染みができる):塗り薬で効果不十分ならボトックス注射
・重度(常に衣服が濡れている):ミラドライまたはボトックス注射の併用
塗り薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)の使い方のコツ
・入浴後、ワキが乾いた状態で塗布すると効果的
・効果発現まで1~2週間かかるため継続使用が重要
・口の渇きなどの副作用が出た場合は医師に相談
受診の目安となる症状
・制汗剤を使っても汗が止まらない
・衣服の汗染みが気になり服の色が選べない
・汗が気になって仕事や対人関係に支障が出ている
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当


専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医


臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上


略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者


監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. エクロックゲルとラピフォートワイプはどちらが効果的ですか?
A. 有効性に大きな差はなく、使用感の好みで選んでいただいて問題ありません。
両剤とも抗コリン作用により発汗を抑制する薬剤で、臨床試験での有効性は同程度です。エクロックゲルはポンプ式のゲル剤で1日1回塗布、ラピフォートワイプは個包装のシートで1日1回拭き取る形式です。本調査で塗り薬使用経験者の82.3%が効果を実感しており、どちらを選んでも一定の効果が期待できます。旅行時の携帯性を重視するならラピフォートワイプ、コストを重視するならエクロックゲルがやや有利です。

Q2. 塗り薬はどのくらい続ければ効果が出ますか?
A. 通常1~2週間の継続使用で効果が現れ始めます。
エクロックゲル・ラピフォートワイプともに、使用開始から1~2週間程度で発汗抑制効果を実感される方が多いです。ただし、効果は使用を継続している間のみ持続するため、毎日の使用が必要です。本調査では使用経験者の34.2%が「汗が大幅に減った」と回答しており、継続使用により安定した効果が得られることが確認されています。

Q3. ボトックス注射は保険適用になりますか?
A. 重症の原発性腋窩多汗症と診断された場合に保険適用となります。
ボトックス注射が保険適用となるには、原発性腋窩多汗症の診断基準(6ヶ月以上の過剰な発汗、発症25歳以下、家族歴ありなど6項目中2項目以上該当)を満たし、かつ重症度が高い(HDSSスコア3以上)ことが条件です。保険適用の場合は3割負担で3~4万円程度、自由診療の場合は8~10万円程度となります。本調査では41.0%の方が費用を最重視しており、保険適用の可否は重要な判断材料となります。

Q4. ミラドライは1回で効果がありますか?
A. 1回の治療で70~80%の汗腺除去効果があり、多くの方が満足されています。
当院監修医師の2,000件以上の治療実績では、ミラドライ1回の治療で70~80%の汗腺除去効果が確認されています。破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的です。より高い効果を求める場合は2回目の治療を行うこともありますが、本調査で26.3%の方が次の治療候補としてミラドライを挙げており、1回で完了できる点が魅力と考えられています。

Q5. ワキ汗治療は何科を受診すればいいですか?
A. 皮膚科を受診してください。多汗症は皮膚科の保険診療対象疾患です。
ワキ汗(腋窩多汗症)は皮膚科で診断・治療を受けられます。本調査では6割以上の方が受診に心理的ハードルを感じていましたが、多汗症は日本皮膚科学会でガイドラインが策定されている正式な疾患であり、保険診療の対象です。まずは皮膚科を受診して症状の程度を評価してもらい、塗り薬、ボトックス、ミラドライなど最適な治療法を相談することをお勧めします。
放置のリスク
・治療せず放置すると、精神的ストレスの蓄積により社会生活や対人関係に支障をきたす可能性がある
・常に湿った状態が続くことで、細菌が繁殖しやすくなり、臭いの原因となることがある
・汗による皮膚トラブル(あせも、湿疹、かぶれ)が慢性化するリスクがある
こんな方はご相談ください|受診の目安
・市販の制汗剤では効果が不十分で、衣服への汗染みが気になる
・ワキ汗が気になって着る服の色やデザインが制限される
・汗を気にして人前に出ることや電車のつり革を持つことを避けてしまう
・仕事の商談やプレゼンテーションで汗が気になり集中できない
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・保険適用の塗り薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)の処方から、ボトックス注射、ミラドライまで幅広い治療に対応
・監修医師は2,000件以上の腋臭症・多汗症治療実績を有し、症状に応じた最適な治療法を提案
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院でアクセス良好、土日診療にも対応
・ミラドライ認定医による施術で安心して治療を受けられる

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階
アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階
アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F
アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階
アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

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