「サウナで肌が整う」の真実を皮膚科医が解説、正しいサウナ後スキンケアの重要性
【結論】本調査のポイント
【結論】サウナは肌に良いか悪いかは、肌質と入り方次第で大きく異なります。健康な肌の方は正しいスキンケアを行えば問題ありませんが、乾燥肌の方は悪化リスクが高く、赤ら顔・酒さの方は血管拡張により症状が悪化する可能性があるため注意が必要です。サウナ後のかゆみは急激な温度変化と発汗による肌バリア機能の低下が主な原因です。
・サウナ愛好者の68.7%が「肌の乾燥が悪化した」と回答
・赤ら顔の自覚がある人の42.3%がサウナ後に症状悪化を経験
・サウナ後に適切なスキンケアを行っている人はわずか23.0%
用語解説
■ 酒さ(しゅさ)とは
酒さとは、顔面に持続性の紅斑(赤み)、毛細血管拡張、丘疹・膿疱などが生じる慢性の炎症性皮膚疾患である。30~50代の女性に好発し、温度変化やアルコール、刺激物などで症状が悪化する特徴を持つ。
■ 肌バリア機能とは
肌バリア機能とは、皮膚の最外層である角層が外部刺激から体を守り、体内の水分蒸発を防ぐ働きのことである。角質細胞と細胞間脂質(セラミドなど)で構成され、この機能が低下すると乾燥や肌荒れが生じやすくなる。
■ 毛細血管拡張症とは
毛細血管拡張症とは、皮膚の毛細血管が拡張して赤みとして視認される状態である。顔面に好発し、温熱刺激、紫外線、ホルモン変化などが誘因となる。赤ら顔の主要な原因の一つである。
サウナの肌への影響:肌タイプ別リスク比較

※一般的な目安であり、個人差があります。
医療法人社団鉄結会が運営する皮膚科・形成外科「アイシークリニック」(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、サウナブームが続く中、サウナと肌トラブルの関係性について全国のサウナ愛好者300名を対象としたアンケート調査を実施しました。「サウナで肌が整う」という言説の実態と、乾燥・赤ら顔悪化の経験について調査した結果をご報告いたします。
調査背景
近年、サウナブームが継続し「ととのう」体験を求める愛好者が増加しています。SNSでは「サウナで肌がきれいになった」「デトックス効果で肌が整う」といった投稿が多く見られる一方、皮膚科の外来では「サウナに通い始めてから肌が乾燥するようになった」「赤ら顔が悪化した」という相談も増加しています。サウナは本当に肌に良いのか、それとも悪影響があるのか。科学的根拠に基づいた情報提供の必要性から、本調査を実施いたしました。
調査概要
調査対象:月1回以上サウナを利用する全国の20~50代の男女
調査期間:2026年9月7日~9月16日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】サウナ愛好者の約7割が肌の乾燥悪化を実感
設問:サウナに通い始めてから、肌の乾燥について変化を感じましたか?

サウナ愛好者の約7割が肌の乾燥悪化を実感しているという結果は、高温環境による急激な発汗と水分蒸発が肌バリア機能に与える影響を示唆しています。「サウナで肌が整う」というイメージとは異なり、多くの人が乾燥という肌トラブルを経験していることが明らかになりました。
【調査結果】半数以上がサウナ後にかゆみを経験、温度差が主因か
設問:サウナ後に肌のかゆみを感じたことはありますか?

56.3%がサウナ後にかゆみを経験していることがわかりました。サウナと水風呂の温度差による急激な血管の収縮・拡張、発汗による電解質バランスの変化、肌バリア機能の一時的な低下が原因と考えられます。特に乾燥肌の方はかゆみを感じやすい傾向があります。
【調査結果】赤ら顔の方の4割超がサウナ後に症状悪化を経験
設問:赤ら顔の自覚がある方にお聞きします。サウナ利用後、赤みの状態に変化はありましたか?

赤ら顔の自覚がある回答者のうち、69.0%が何らかの症状悪化を感じていることは重要な知見です。サウナの高温環境は毛細血管を拡張させ、赤ら顔や酒さの症状を増悪させるリスクがあります。赤ら顔の方はサウナ利用に注意が必要であることを示す結果となりました。
【調査結果】適切なサウナ後スキンケアを行う人はわずか23.0%
設問:サウナ後に保湿ケアを行っていますか?

サウナ直後に適切な保湿ケアを行っている人は23.0%にとどまりました。サウナ後は肌から大量の水分が失われており、できるだけ早く保湿することが重要です。帰宅後の保湿では既に肌の乾燥が進行している可能性があり、スキンケアのタイミングの見直しが必要と考えられます。
【調査結果】8割以上がサウナの肌への影響について知識不足を自覚
設問:サウナの肌への影響について、正しい知識を持っていると思いますか?

63.7%がサウナの肌への影響について知識が不足していると回答しました。サウナブームの中、「肌に良い」というイメージが先行し、リスクや正しいケア方法についての情報が十分に普及していない現状が浮き彫りになりました。科学的根拠に基づいた啓発の重要性が示唆されます。
調査まとめ
本調査により、サウナ愛好者の多くが「肌の乾燥悪化」を経験していること、赤ら顔の方はサウナ利用により症状が悪化するリスクが高いこと、そして適切なサウナ後スキンケアを行っている人が少数派であることが明らかになりました。「サウナで肌が整う」というSNS上のイメージとは異なり、肌タイプによってはサウナが肌トラブルの原因となりうることを認識し、正しい知識とケア方法を身につけることが重要です。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、サウナが肌に良いか悪いかは一概には言えず、肌の状態と入り方、アフターケアによって大きく異なります。特に赤ら顔や酒さの方はサウナ利用を控えるか、専門医に相談することをお勧めします。
サウナの高温環境では、体温調節のために大量の発汗が起こります。この際、水分だけでなく肌の保湿成分であるNMF(天然保湿因子)も失われ、肌バリア機能が一時的に低下します。調査で68.7%が乾燥悪化を感じているのは、このメカニズムによるものと考えられます。
サウナ後のかゆみについては、急激な温度変化による血管の収縮・拡張、発汗による皮膚pHの変化、そして乾燥による肌バリア機能の低下が複合的に作用しています。特に乾燥肌やアトピー性皮膚炎の方は、かゆみを生じやすい傾向があります。
赤ら顔・酒さの方にとって、サウナは症状悪化の大きなリスクファクターです。高温環境は毛細血管を拡張させ、赤みを増強させます。また、サウナと水風呂の温度差による血管への負担は、毛細血管拡張症を進行させる可能性があります。調査で42.3%が明らかな悪化を経験しているという結果は、赤ら顔の方のサウナ利用には十分な注意が必要であることを示しています。
サウナを楽しむ場合は、適切なアフターケアが不可欠です。サウナ室を出たら、できるだけ早く(理想は10分以内)に保湿ケアを行うことで、肌へのダメージを最小限に抑えることができます。
【エビデンス】日本皮膚科学会の酒さ診療ガイドラインでは、温熱刺激は酒さの増悪因子として挙げられており、高温環境への長時間暴露は避けることが推奨されています。また、皮膚科医としての臨床経験では、サウナを頻繁に利用する方で乾燥や赤みの悪化を訴えるケースが増加しており、適切な情報提供の必要性を感じています。
サウナ利用で注意が必要な肌タイプ
・乾燥肌・敏感肌の方:肌バリア機能が低下しやすく乾燥悪化のリスク
・赤ら顔・酒さの方:血管拡張により症状が悪化する可能性が高い
・アトピー性皮膚炎の方:かゆみや湿疹の悪化リスク
サウナ後の正しいスキンケア
・サウナ室を出たら10分以内に保湿ケアを行う
・セラミド配合の保湿剤で肌バリア機能をサポート
・水風呂後は肌を擦らず、タオルで軽く押さえるように水分を拭き取る
皮膚科受診を検討すべきサイン
・サウナ後のかゆみが翌日以降も続く
・赤みが数時間経っても引かない
・肌荒れや湿疹が繰り返し発生する
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医
臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者
監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. サウナは肌にいい?悪い?どちらが正しい?
A. 肌タイプとケア方法によって異なり、一概に良い・悪いとは言えません。
本調査では68.7%が乾燥悪化を経験している一方、適切なケアで問題なく楽しめている方もいます。健康な肌の方は、サウナ直後の保湿ケアを徹底すれば大きな問題はありません。ただし、乾燥肌や赤ら顔の方は肌トラブルのリスクが高いため、注意が必要です。
Q2. サウナ後に肌がかゆくなるのはなぜ?
A. 急激な温度変化、発汗による肌バリア機能の低下、乾燥が主な原因です。
調査では56.3%がサウナ後にかゆみを経験していると回答しました。サウナと水風呂の温度差で血管が急激に収縮・拡張し、発汗によって肌の保湿成分が流出することでかゆみが生じます。サウナ後すぐに保湿ケアを行うことで、かゆみの軽減が期待できます。
Q3. 赤ら顔でもサウナに入って大丈夫?
A. 赤ら顔・酒さの方はサウナ利用を控えるか、皮膚科医に相談することを推奨します。
調査では赤ら顔の自覚がある方の42.3%が明らかな症状悪化を経験しています。高温環境は毛細血管を拡張させ、赤みを増強させます。日本皮膚科学会のガイドラインでも温熱刺激は酒さの増悪因子とされており、赤ら顔の方はサウナ利用に慎重になるべきです。
Q4. サウナ後の正しいスキンケア方法は?
A. サウナ室を出てから10分以内に、セラミド配合の保湿剤でケアするのが理想的です。
調査ではサウナ直後に十分な保湿を行っている人は23.0%にとどまりました。サウナ後は肌から大量の水分が失われているため、できるだけ早い保湿が重要です。帰宅後では既に乾燥が進行しているため、サウナ施設に保湿剤を持参することをお勧めします。
Q5. サウナによる肌トラブルで皮膚科を受診すべき目安は?
A. かゆみや赤みが翌日以降も続く場合、湿疹が繰り返し発生する場合は受診をお勧めします。
一時的なかゆみや赤みは多くの場合数時間で落ち着きますが、翌日以降も症状が続く場合や、サウナ利用のたびに肌荒れが起きる場合は、皮膚のバリア機能に問題がある可能性があります。特に赤ら顔の悪化が気になる方は、早めに皮膚科を受診して適切な診断と治療を受けることをお勧めします。
放置のリスク
・慢性的な肌乾燥の進行:適切なケアなしにサウナを続けると、肌バリア機能が低下し続け慢性的な乾燥肌に移行する可能性
・赤ら顔・酒さの悪化:繰り返しの温熱刺激により毛細血管拡張が進行し、治療が困難になるリスク
・皮膚炎の発症:乾燥とバリア機能低下により、湿疹性皮膚炎やアトピー性皮膚炎が悪化するリスク
こんな方はご相談ください|受診の目安
・サウナ後のかゆみや赤みが翌日以降も続く場合
・サウナ利用後に毎回肌荒れや湿疹が発生する場合
・赤ら顔が以前より目立つようになった、悪化していると感じる場合
・保湿をしても乾燥が改善しない、粉をふくような状態が続く場合
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・赤ら顔・酒さ治療で1,000件以上の臨床実績を持つ監修医師が在籍
・皮膚科・形成外科の両面からアプローチする総合的な肌トラブル治療
・土日祝日も診療、全6院で通いやすいアクセス
・オンライン診療にも対応し、肌の状態を定期的にフォロー
アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階
アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階
アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F
アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階
アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画
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