1948年にイタリアの公共放送RAIが創設した、世界でもっとも歴史と権威のある国際コンクールのひとつ「イタリア賞」の授賞式が、10月2日(金・現地時間)、イタリア・ラクイラで行われ、NHKで放送された戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」がテレビ・ドラマ部門で、部門最優秀賞にあたる「イタリア賞」を受賞しました。
■イタリア賞受賞(テレビ・ドラマ部門)
戦後80年ドラマ「八月の声を運ぶ男」
初回放送:NHK総合テレビ 2025年8月13日 午後10:00 89分
制作:NHK/WOWOW
1970年代、長崎に暮らし、日本全国を渡り歩いて被爆者の声を集め続けたジャーナリスト・伊藤明彦の実話に基づいた、原爆によってもたらされた数奇な出会いの物語。
その生涯をかけ千人を超える被爆者の「声」を録音し、未来へ遺した一人のジャーナリストがいた…。
長崎の放送局を退職した辻原保(本木雅弘)は、重い録音機材を携え日本全国を渡り歩いていた。周囲から活動を理解されない孤独の中、彼は一人の被爆者・九野和平(阿部サダヲ)と出会う。その感動的な被爆者体験は辻原の心を強く揺さぶり、「声」を遺すことへの決意を新たにさせる。しかし、その「声」は謎に満ちたものだった…。
本作は、第63回ギャラクシー賞テレビ部門大賞、第34回橋田賞、第52回放送文化基金賞・ドラマ部門奨励賞を、そして海外では2026年ベネチアテレビ賞・テレビ映画部門最優秀賞を受賞しています。また、演出の柴田岳志さんは第76回芸術選奨・放送部門文部科学大臣賞を受賞しました。
【イタリア賞から発表された審査講評】
この作品は、人間に共通する普遍的な本質を描いている。沈黙に耳を傾け、一歩引いた視点から目の前で起きている出来事を見つめ、何よりも過去を決して忘れないよう促している。ジャーナリストの物語と被爆者の証言を通して、原子爆弾が人に与えた影響を探究している。世界に迫り続けている核の脅威がもたらす結果について私たちにより深く気づかせてくれる。
【主演・本木雅弘さんのことば】
イタリアからの嬉しいお知らせに喜びを噛みしめています。ひとつのドラマ作品が国境を越えて人の心に語りかけ、そして通じ合うという事実に大きな救いと温もりを感じます。この先も、より多くの皆さんの元へ届くことを期待しております。
【演出・柴田岳志さんのことば】
被爆者をめぐる物語が、日本を超えて世界の方々に伝わり、このような素晴らしい賞をいただき、心より感謝いたします。戦争が世界で拡大している今こそ、この作品が一人でも多くの人の心に届いてほしいと願っています。
【イタリア賞について】
テレビ・ラジオ番組の品質の向上と、優れた作品の顕彰を目的に、1948年に設立された世界でもっとも歴史と権威のある放送番組国際コンクールのひとつです。主催者は公共放送のイタリア放送協会(RAI)。第78回のことしは、テレビ、ラジオ&ポッドキャスト、デジタルなどの部門に、世界52の国と地域、83の放送機関から合わせて226作品が出品されました。テレビ部門には、「パフォーミングアート」「ドラマ」「ドキュメンタリー」の3部門が設けられ、それぞれに部門最優秀賞となる「イタリア賞」が表彰されます。
イタリア賞2026受賞.pdf

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