今回の受賞作は花江科斗氏(34歳)の「光の棄却」に決定しました。10月7日(水)発売の「新潮」11月号には受賞作全文のほか、受賞者インタビューと、上田岳弘氏、金原ひとみ氏、九段理江氏、柴崎友香氏、滝口悠生氏による選評をあわせて掲載します。さらに、この号には、「叫び」で芥川賞を受賞した畠山丑雄氏の受賞第一作「デッド・レター」(200枚)も掲載。どうぞご期待ください!

受賞作の花江科斗「光の棄却」(180枚)では、弁護士として働きながらプロボノ(社会貢献活動)を続けている語り手が、過去の断ち切れない記憶と向き合いながら、子どもを生むことの是非や社会の不平等について考え抜く姿が切実に描かれます。「反出生主義」という大きなテーマに迫っていく熱量や、終盤にかけての文章の圧倒的なエネルギーなどが評価されました。

(C)新潮社写真部
九段理江さん
異性にモテない、金がないなど、文学のテーマになりがちな持たざる者の閉塞感とは一線を画したところで、「持てる者」による上から目線の罪悪感と閉塞感を描ききった新味を、高く評価した。
金原ひとみさん
リミットを超えていくようなラストの川の流れは、もはや著者自身にもコントロールできないような濁流として溢れ出したのではないか
上田岳弘さん
書き手の熱と、書かざるを得なかったという気迫を作品から感じ、それを信じた

(C)新潮社写真部
1991年11月、愛知県生まれ。
中村文則、青木淳悟、田中慎弥、小山田浩子、滝口悠生、上田岳弘、高橋弘希、鴻池留衣、古川真人、佐藤厚志、中西智佐乃、小池水音など、文芸の新たな可能性を開く才能が登場してきました。
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受賞作の花江科斗「光の棄却」(180枚)では、弁護士として働きながらプロボノ(社会貢献活動)を続けている語り手が、過去の断ち切れない記憶と向き合いながら、子どもを生むことの是非や社会の不平等について考え抜く姿が切実に描かれます。「反出生主義」という大きなテーマに迫っていく熱量や、終盤にかけての文章の圧倒的なエネルギーなどが評価されました。
◆選評より(一部抜粋)

(C)新潮社写真部
九段理江さん
異性にモテない、金がないなど、文学のテーマになりがちな持たざる者の閉塞感とは一線を画したところで、「持てる者」による上から目線の罪悪感と閉塞感を描ききった新味を、高く評価した。
金原ひとみさん
リミットを超えていくようなラストの川の流れは、もはや著者自身にもコントロールできないような濁流として溢れ出したのではないか
上田岳弘さん
書き手の熱と、書かざるを得なかったという気迫を作品から感じ、それを信じた
◆受賞者略歴:花江科斗(はなえ・かと)

(C)新潮社写真部
1991年11月、愛知県生まれ。
◆新潮新人賞とは
新潮社の文芸誌「新潮」を母体とし、1969年から始まった公募の新人賞です。中村文則、青木淳悟、田中慎弥、小山田浩子、滝口悠生、上田岳弘、高橋弘希、鴻池留衣、古川真人、佐藤厚志、中西智佐乃、小池水音など、文芸の新たな可能性を開く才能が登場してきました。
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