武蔵野美術大学(所在地:東京都小平市/学長:樺山祐和、以下「本学」)は、創業支援事業「武蔵野美術大学実験区」の取り組みの一環として、社会にインパクトを与える新たな事業アイデアを発掘・育成するビジネスデザインアワード「MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2026」を実施し、受賞者を決定しました。
3回目の開催となる今回は、ソニーマーケティング株式会社の協賛のもと、「感動の共創者を増やす」をテーマに開催しました。
感動を偶然に委ねるのではなく、自ら構想し、試行し、ビジネスとして社会に実装する。そして、その実践に触れた人が次の創り手となっていく。そんな「感動と創造の循環」を社会のなかにつくることを目指し、本学をはじめ、さまざまな大学から集まった学生たちが、それぞれの経験や問題意識を起点に新たなビジネスアイデアを構想しました。
最終プレゼンテーションの結果、グランプリに山辺チーム(筑波大学)、準グランプリに清水チーム(慶應義塾大学)と志賀チーム(聖学院高等学校)、ソニーマーケティング特別賞にジョウチーム(武蔵野美術大学)が選出されました。

■「MAU SOCIAL IMPACT AWARD」について




「MAU SOCIAL IMPACT AWARD」は、武蔵野美術大学実験区「CREATORSHIP PROGRAM」の取り組みの一環として実施するビジネスデザインアワードです。
参加者一人ひとりの経験や視点を深掘りし、一人称視点の「当事者としての物語」を起点に、社会との接点を見出しながら、共感と支持を生み出すビジネスへと発展させていくことを大切にしています。
武蔵野美術大学が培ってきた造形教育を背景とする創造的思考と、異なる専門領域を持つ学生たちとの共創を掛け合わせることで、既存の枠組みにとらわれない事業アイデアの創出を目指しています。
個人の経験や視点を起点とした「当事者としての物語」を社会へひらいていくことを本アワードの特徴として掲げています。

■2026年度テーマ「感動の共創者を増やす」

2026年度は、「感動の共創者を増やす」をテーマに掲げました。
ここでいう「感動」とは、誰かから与えられるものだけではありません。一人ひとりが自らの経験や問題意識から「こんな未来をつくりたい」という意思を持ち、それを他者と共有しながら形にしていく。そのプロセスそのものが、新しい感動を生み出していくと考えています。
本アワードでは、感動を偶然に委ねるのではなく、構想し、試行し、ビジネスとして社会に実装することで、次の創り手が生まれる循環をつくることを目指しました。
参加者は、自らのナラティブを起点に社会との接点を探りながら、ワークショップやメンタリングを通じてアイデアを磨き、最終プレゼンテーションでそれぞれが実現したい未来と、そのためのビジネスアイデアを発表しました。

■ソニーマーケティング株式会社の協賛

今年度は、ソニーマーケティング株式会社協賛のもと、学生たちのアイデアを単なる構想で終わらせず、社会との接続や事業化の可能性までを視野に入れたプログラムとして実施しました。
企業と大学、そして異なる専門性や背景を持つ学生たちが交わることで、一つの組織や専門領域だけでは生まれにくい視点や問いを引き出し、新しい社会価値を共につくることを目指しています。
また、ソニーマーケティング特別賞の受賞者には、概念実証(PoC)の可能性を検討する場として、ソニーマーケティング株式会社との協議の機会が設けられます。
アイデアを構想にとどめるのではなく、実際の社会接続や事業化の可能性について対話し、今後の展開を探っていきます。

■受賞者について

【グランプリ】
山辺チーム(筑波大学)

[プロジェクト名]
「一期一会」― 障害のある方と社会の接点をつくるサービス

[メンバー氏名・所属]
山辺 纏(筑波大学 人間学群教育学類3年)

[プロジェクト概要]
障害のある人との接点がないために、「どう接すればいいかわからない」という人に向け、障害のある当事者一人ひとりの個性や好きなことを生かしたオーダーメイドのワークショップを開発。障害のある人と生活者が自然に出会い、互いにとっての「最初の一人」となる接点を社会に増やしていくプロジェクトです。

【準グランプリ】
清水チーム(慶應義塾大学ほか)

[プロジェクト名]
「COMMA(間間)」― THE PROACTIVE PAUSE,

[メンバー氏名・所属]
清水 虹希(慶應義塾大学SFC 4年/Founder・Brand Director)
松岡 隆太郎(慶應義塾大学SFC 3年/Marketing Director)
黒田 里音(武蔵野美術大学/Designer)
岸 奏汰(早稲田大学3年/Product Manager)

[プロジェクト概要]
「壊れるまで頑張る」「壊れてから治す」のではなく、日常の中に自分をケアする“間”をつくるセルフケアブランド。予防医学としての漢方の思想と香りを掛け合わせ、忙しい都市生活にも取り入れやすい体験へ再編集。人々が心身を整えながら、創造性を発揮し続けられる社会を目指します。

【準グランプリ】
志賀チーム(聖学院高校)

[プロジェクト名]
「虚無のアトリエ」― 虚無感から、自分が本当に求めていた時間に出会うアプリ

[メンバー氏名・所属]
志賀 創
沼尻 祥宕
久保田 有祐
カステラーノ 礼門人
(聖学院高校 Global Innovation Class)

[プロジェクト概要]
ショート動画やSNSの後などに感じる「虚無感」を、やれなかった自分を責める時間ではなく、自分を知るきっかけに変えるアプリ。虚無感を色・形・匂い・音楽などで「世界観」として表現し、AIとの対話を通じて、本当はどんな時間を過ごしたかったのかに気づく体験を提案します。

【ソニーマーケティング特別賞】
ジョウチーム(武蔵野美術大学)

[プロジェクト名]
「たのしい糖尿生活」― 持続できる心をデザインする

[メンバー氏名・所属]
ジョウ ジンジュ(武蔵野美術大学 クリエイティブイノベーション学科3年)

[プロジェクト概要]
糖尿病とともに暮らす中で失われがちな「自分らしい時間」に着目したアプリ。血糖値の管理だけではなく、「心の処方箋」や「待ちモード」などを通じて日常に新しい楽しみを生み出し、うまく管理できない日も自分を責めず、糖尿病とともに自分らしく暮らせる毎日を支えます。

■大学の枠を越えた、社会実装への挑戦へ

今年度の「MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2026」では、グランプリ・準グランプリに筑波大学、慶應義塾大学、聖学院高等学校の学生チームが選出されるなど、本学を起点としながら、大学や専門領域の枠を越えて学生たちが参加するアワードへと広がりました。
武蔵野美術大学実験区では、アワードをアイデアの優劣を競う場だけではなく、参加者自身が「自分は何に問題意識を持ち、どのような未来をつくりたいのか」を問い直し、それを社会へひらいていく機会として位置づけています。
今後も企業や他大学との連携を広げながら、多様なバックグラウンドを持つ人々が出会い、それぞれのナラティブを起点に、新しい事業や社会の可能性を生み出す環境づくりを進めていきます。

■武蔵野美術大学実験区について

武蔵野美術大学実験区は、造形教育を通じて培われた「クリエイターシップ」を持つ本学の学生と、他分野の学生や社会人をつなぎ、描いたビジョンをクリエイティブとビジネスの手法によって社会実装していく創業支援プログラムです。
「美大にしかできない、創業の場づくり」を掲げ、企業や他大学との連携を積極的に推進し、多様なバックグラウンドを持つ人々の対話と共創から、新たな事業の創出を目指しています。

■プログラム実施風


書類選考を通過した20チームを対象に、ワークショップ形式の一次選考会を実施

一次選考を通過した10組のファイナリストを対象とした高尾山での合宿の様子


最終プレゼンテーションの様子

最終プレゼンテーションの様子


プレゼンテーション終了後のポスターセッションの様子

「MAU SOCIAL IMPACT AWARD 2026」の受賞者と審査員

■武蔵野美術大学について


本学創立 100 周年事業シンボルマーク・コンセプトワード

2029年に100周年を迎える武蔵野美術大学は、1929年に創立された「帝国美術学校」を前身とし、「教養を有する美術家養成」「真に人間的自由に達するような美術教育」を教育理念に掲げ、幅広い教養と人間性を有する造形各分野の専門家を養成し、文化の創造発展と社会貢献に寄与してきました。
造形学部と造形構想学部の2学部に、絵画、彫刻からデザイン、建築、映像、芸術文化、そして社会イノベーションまで、美術・デザインの広がりに対応する12学科を有し、大学院には造形研究科、造形構想研究科を設置しています。また70年以上の実績を持つ通信教育課程も設けています。日本を代表する美術・デザイン大学として、これまで社会に輩出した卒業生は7万7,000人に上ります。
造形活動を通じて身に付く、正解のない問をたて、探求し、答えを表現する能力は、今の時代にこそ最も必要とされています。卒業生は美術家、デザイナー、建築家、映像作家など、造形各分野の専門家として活躍するとともに、培った創造性、コミュニケーション能力が高く評価され、多くの業界で日本及び世界有数の企業へ就職し、重要な役割を担っています。
武蔵野美術大学 webサイト

本件に関するお問い合わせ先

大学企画グループ連携共創チーム
jikkenku@musabi.ac.jp
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