2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公・小栗忠順の知られざる実像に迫る!




明治政府は何を恐れたのか?

遣米使節として西洋の実情に触れ、横須賀製鉄所の創設や、日本初の株式会社ともいわれる「兵庫商社」の設立を推し進めた小栗忠順。軍事・外交・経済に通じ、日本の近代化を先取りした俊英は、なぜ「逆賊」とされ、新政府によって命を奪われたのか。本書は新史料を交え、小栗を情報を集め、分析し、政策へと変えた「インテリジェンス」の実践者として捉え直します。その足跡から浮かび上がるのは、時代を読む卓越した構想力と、有能さゆえに危険視された知られざる実像でした。大河ドラマ「逆賊の幕臣」時代考証者が、勝者の歴史の陰に埋もれた、もう一つの幕末史に迫ります。NHK出版新書『小栗忠順と幕末のインテリジェンス』は2026年10月13日発売です。
    
 二〇二七年の大河ドラマは「逆賊の幕臣」である。目付や勘定奉行・軍艦奉行・町奉行などを勤めた幕臣小栗忠順が主人公である。「逆賊」とはなかなかセンセーショナルなタイトルをつけたものだ。
(中略)
 結論からいえば、小栗は、新政府の一部から「逆賊」の烙印を押されてしまったが、そもそも「逆賊」などでは決してない。祖父や父譲りの、まじめな、まじめすぎる、つまり、いささか融通の利かない旗本である。それでいて有能で、切れ者の幕府吏僚であった。
 それゆえに、身内からも敵からも必要以上に恐れられてしまった面があるかもしれない。いわゆる小栗幻想(小栗神話)は、特に敵である薩長の過剰反応の結果だろうと思う。過剰反応の要因は何か。ずばり、小栗の情報活動、インテリジェンスであると考える。
 本書は、幕末のインテリジェンス、すなわち情報活動を研究してきた著者(岩下)が改めて小栗を幕末のインテリジェンス研究の観点から論じてみようという趣向で執筆したものである。題して「小栗忠順と幕末のインテリジェンス」。新しい幕末史の地平線が見えてきたらよいなと思う。
(本書「はじめに」より)


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2027年大河ドラマ「逆賊の幕臣」の主人公・小栗忠順の輝かしい足跡をたどる
https://mag.nhk-book.co.jp/article/98009




- 目次
はじめに
幕末のインテリジェンスとは
小栗忠順の生涯
第1章 祖父忠英から忠順に伝えられたこと第2章 旗本小栗家と忠順のネットワーク第3章 予告されたペリー来航と小栗忠順第4章 遣米使節と小栗忠順のインテリジェンス第5章 小栗就任の目付とはいかなる役職か
第6章 ロシア軍艦の対馬占拠事件と幕府の対応
第7章 横須賀製鉄所の創設と商社構想
第8章 「小栗神話」の出現
第9章 「江戸無血開城」とその後の小栗忠順
第10章 小栗の死は何を意味するか
おわりに
主な参考文献
あとがき

- 著者
岩下哲典(いわした・てつのり)
1962年、長野県(信州)生まれ。青山学院大学大学院博士後期課程単位取得満期退学、博士(歴史学)。徳川黎明会学芸員、国立歴史民俗博物館客員助教授などを経て、現在、東洋大学人間科学総合研究所長・文学部史学科教授。著書に『幕末の老中 松平忠固』『江戸無血開城の史料学』(いずれも吉川弘文館)、『山岡鉄舟・高橋泥舟』(ミネルヴァ書房)など多数。

- 商品情報



NHK出版新書767『小栗忠順と幕末のインテリジェンス』
岩下哲典 著
2026年10月13日発売
ISBN:978-4-14-088767-7
定価1,133円(税込)新書判 256ページ
NHK出版サイト:https://www.nhk-book.co.jp/detail/000000887672026.html
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/4140887672



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