実際に相談したのは20.6%。「相談する発想がなかった」は57.4%に上る




ベリーベスト法律事務所(本店:東京都港区、代表:酒井 将弁護士、浅野 健太郎弁護士、萩原 達也弁護士、HP:https://www.vbest.jp/ )は、子どもが保育園・幼稚園、小学校、中学校、高校などでいじめ被害を経験した保護者282人(以下、いじめ被害の保護者)対象に、いじめ被害への対応に関する調査を実施しました。

その結果、解決手段として弁護士相談を検討した保護者は42.6%となりました。弁護士を検討した理由では「子どもを守りたかった」に続き、「相手や園・学校と直接話すことが難しかった」が上位に入っています。被害時に知りたかった情報でも「園・学校や相手方との交渉方法」「学校が対応してくれない場合の対処法」が挙がっており、保護者だけでの対応に負担や難しさを感じている実情もうかがえます。

調査結果まとめ

- 弁護士への相談を考えた保護者は42.6%。(「実際に相談した」20.6%と「検討したが、相談しなかった」22.0%の合計)、一方57.4%は「相談する発想がなかった」と回答

- 弁護士を検討した理由では「相手や園・学校と直接話すことが難しかった」が多く、「法的な対応が必要だと思った」を上回る

- 知りたかった情報は、子どもの心のケアに次いで「園・学校や相手方との交渉方法」「園・学校が対応してくれない場合の対処法」が上位に

■調査概要
調査タイトル:学校問題に関するアンケート調査
調査日:2026年9月10日
調査対象者:子どもの保育園・幼稚園、小学校、中学校、高校などでトラブルを経験した全国の30代~50代の保護者1000人のうち、経験したトラブルとして「いじめ被害」のみを挙げた282人
調査方法:インターネット調査
実施主体: ベリーベスト法律事務所

※構成比は小数点第2位を四捨五入しているため、合計が100%にならない場合があります。
※本調査結果を引用される際は「ベリーベスト法律事務所調べ」と明記してください。

いじめ被害の保護者の4割超が弁護士への相談を考えた



いじめの解決手段として弁護士への相談を検討したか尋ねたところ、「実際に相談した」と「検討したが相談しなかった」を合わせた42.6%が弁護士への相談を意識していました。一方、「相談する発想がなかった」と答えた人は57.4%に上りました。

弁護士への相談を検討した保護者が4割を超えた背景には、学校とのやり取りだけでは解決が難しいと感じたケースが少なくないと考えられます。一方で、過半数の保護者が「相談する発想がなかった」と答えており、いじめ問題の解決手段として弁護士を活用できること自体が、まだ十分に浸透していない様子もうかがえます。

弁護士を検討した理由では「相手や園・学校と直接話すことが難しかった」が34.2%と上位に、「法的な対応が必要だと思った」を上回る。



弁護士への相談を考えた保護者(120人)が挙げた理由は、「子どもを守りたかった」(37.5%)に次いで、「相手や園・学校と直接話すことが難しかった」(34.2%)が多く、「法的な対応が必要だと思った」(25.0%)を上回りました。

この結果からは、保護者が必ずしも「裁判を起こしたい」「法的に相手を訴えたい」といった強い手段をとるためだけに弁護士を頼っているわけではない、という側面がうかがえます。むしろ、「間に入って円滑に話し合いを進めてほしい」という、当事者間のクッション(仲介役)としての役割を弁護士に期待している可能性も考えられそうです。

いじめ被害の保護者が知りたかった情報では「園・学校や相手方との交渉方法」「学校が対応しない場合の対処法」が上位に



いじめ被害の保護者の62.4%(176人)が、解決や情報収集を行っていました。利用媒体としては、「検索エンジン」「ネットの掲示板」「自治体などの相談窓口」「不登校やいじめの親の会・個人ブログ」「AI」などが挙げられました。

情報収集をした保護者が知りたかった情報の最多は「子どもの精神的ケアに関する情報」(36.9%)で、次いで「園・学校や相手方との交渉方法」(32.4%)、「園・学校が対応してくれない場合の対処法」(25.6%)が挙げられました。一方、「弁護士費用や相談の流れ」(13.1%)をはじめ弁護士に関する情報はいずれも下位でした。

子どもの心のケアに加え、交渉方法や学校側の未対応時における対処法が上位に挙がった点からは、協議が難航した際に具体的な解決策を探求している様子が察せられます。他方、弁護士に関する情報へのニーズは相対的に低く、弁護士への相談が選択肢として十分に浸透していない可能性も示唆されます。

弁護士への相談について「学校や周囲との関係悪化」への不安や「どの程度から相談してよいかわからない」といった声も
弁護士への相談や依頼について、不安に思うことや望む対応を自由に記述してもらったところ、「費用の予想が立たない」など費用の見通しに関する声に加え、主に次のような声が寄せられました。
- 学校や周囲との関係悪化への不安を述べる声
「弁護士が介入することで、学校関係者から『クレーマー』『モンペ』などと見られるのではと懸念してしまう。特に子供の生活に影響が出ないよう、配慮してほしい。」

- 相談の基準がわからないという声
「どの程度の問題以上を相談すべきか、また、すぐに動いてくれるのかもわからない。」

- 訴訟の手前での助言を求める声
「法的に訴えるのではなく、そうなる以前に、問題解決の糸口を教えてもらえるとうれしい」

こうした声からは、弁護士を「問題が大きくなってから頼るもの」と捉え、相談することによって事態を大きくしてしまうのではないかとためらう保護者の姿がうかがえます。一方で、訴訟の手前の段階での助言を求める声もあり、早い段階で気軽に相談できる先へのニーズも見て取れます。

※自由回答の一部を抜粋。趣旨を変えない範囲で表記を調整しています。

■専門家によるコメント(ベリーベスト法律事務所 米澤 弘文弁護士)
保護者だけで抱えないいじめ対応へ、弁護士など第三者の活用を

いじめの問題で保護者が難しい立場に置かれやすいのは、相談相手である学校が、同時に対応の当事者でもあるからだと考えています。学校の対応に疑問を感じても、子どもが通い続ける場所である以上、強く意見を伝えることをためらう保護者は少なくありません。今回の調査で、弁護士への相談を考えた理由として「相手や学校と直接話すことが難しかった」が多く挙げられたことは、こうした構造の中で保護者が抱える負担の大きさを示しているように思います。

一方で、弁護士への相談を考えた保護者のうち、実際に相談に至ったのは半数に満たず、6割近くはそもそも相談する発想がなかったと答えています。保護者が知りたい情報として交渉方法や対処法が上位に挙がる一方、学校の外にどのような相談先があり、何をしてもらえるのかは、まだ十分に知られていないのが実情ではないでしょうか。

さらに、弁護士に相談することで、むしろ学校との関係が悪くなるのではないか、といった趣旨も寄せられており、弁護士がどのような対応をしてくれるかわからないというのも、弁護士へ実際の相談を躊躇させる一因になっているのではないか、とも感じます。

いじめへの対応を学校だけに委ねるのではなく、行政の窓口や専門職を含め、保護者が学校の外にも頼れる先があることを、問題が起きる前から知っておける環境づくりが必要です。保護者と学校の間に第三者が入ることは、対立を深めるためではなく、子どもにとって何が必要かを落ち着いて考えるための手段のひとつだと考えています。

学校問題に関する当事務所のリーガルサービス

当事務所では、学校問題に取り組む「学校問題専門チーム」を編成しています。
いじめや学校での事故やけが、退学・停学などの処分をめぐる問題まで、さまざまなトラブルについて、保護者の方からのご相談をお受けしています。
保育園・幼稚園から小学校、中学校、高校をはじめ、大学や専門学校でのトラブルまで対応可能です。

「学校に相談しても対応してもらえない」「学校とどう話し合えばよいかわからない」「子どもへの処分に納得できない」など、お悩みの方はお気軽にご相談ください。

・学校問題ページ
https://school.vbest.jp/

ベリーベスト法律事務所について
ベリーベスト法律事務所は、全国76拠点(2026年10月時点)を展開する総合法律事務所です。個人の方には、離婚、労働、交通事故、刑事、遺産相続、学校問題など、日常生活に関わる幅広い法的サービスを提供。法人には、顧問業務、紛争解決、労務、M&A、国際法務などのリーガルサポートを行っています。
「お客さまの最高のパートナーでありたい。」
この理念のもと、すべての所員が問題解決に真摯に向き合っています。
公式HP:https://www.vbest.jp/

ベリーベスト弁護士法人(所属:第一東京弁護士会)
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