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 横浜流星が主演するドラマ「LOST10」が、毎週金曜午後10時からTBS系で放送中だ。本作は、横浜と映画『国宝』以来の再タッグとなる奥寺佐渡子氏が脚本を担当し、「Nのために」「最愛」などを手掛けた塚原あゆ子監督らのチームが制作するヒューマンサスペンス・エンタテインメント。  


 北海道の登山ツアー中に起きた遭難事故をきっかけに、刑事・小駒(横浜)と保険調査員・直(小栗旬)が、食い違う証言や裏切り、巨大な権力に向き合い、真実に迫っていく。奥寺氏に俳優陣の魅力やキャラクター作り、今後の見どころを聞いた。


-「LOST10」を書いていて感じた面白さや難しさを教えてください。


 視聴者として、オリジナルドラマを見るのは本当に楽しみなんです。「次はどうなるのだろう」「先が全然分からない」と、いつも1週間楽しみに待っています。その楽しみを少しでも脚本の中に再現できたらと思いながら書きました。苦労したのは、書き始める前のリサーチです。原作があれば作家さんが取材したり、資料を読み込んだりしたものが小説に反映されていますが、それを一からやるのは、気が遠くなるような作業でした。


-横浜さんとは映画『国宝』でもご一緒されています。今回、横浜さんならではの魅力をキャラクターに盛り込んだ部分はありますか。


 小駒は思ったことをどんどん言葉に出して、「これだ」と思ったらすぐ行動するタイプです。横浜さんは細かい迷いや、せりふにならないところを丁寧に拾ってくださる役者さんなので、脚本以上の奥深さや人間らしい奥行きを作ってくれると思い、このキャラクターをお願いしました。


-役を作る上で、横浜さんご本人とコミュニケーションを取ったのでしょうか。


 「自由に演じて」とお伝えしました。


-改めて、横浜さんの役者としての魅力を教えてください。


 先ほどと重なりますが、言葉にならない迷いなどを余さず表現してくださるところです。今回のドラマが発表されたとき、横浜さんと仕事をした映像業界の方からたくさん連絡をいただいて、「流星をよろしくお願いします」「あいつはいいやつなんですよ」と言われ、すごく愛されているなと思いました。そういうところも役に出て、毎週見たいと思える小駒になっていたらいいなと思います。


-『国宝』のときと比べて、横浜さんのお芝居に変化は感じますか。


 毎作変わっていますよね。横浜さんの出演作品を10年くらい見ていますが、毎作パワーアップしていくので、ここからさらに上がっていくのだなと予感しています。


-小栗旬さんならではの魅力を、直のキャラクターに反映した部分はありますか。


 小栗さんは物語の中心になってグイグイと引っ張っていくパワフルなお芝居が印象的ですが、私個人は、さらっと受け流したり、包み込むようなお芝居も好きです。直は何もかもはぐらかすような人物ですが、その部分を反映させました。

-小駒と直の掛け合いで工夫したことはありますか。


 小駒と直は年齢も職業も育ちも違い、仲良くなれる要素も、バディになれる要素も全くないと思ったので、まず2人の共通点を考えました。刑事も保険調査員も、被害者や遺族が一日でも早く安心できるように捜査や調査を進める仕事なので、そこが唯一重なる点です。それ以外は性格も違いますし、バランスを考えながら作っていきました。


-完成した映像を見て、2人のお芝居をどう感じましたか。


 2人ともすごくいいですね。コンビネーションが素晴らしかったです。


-今後、物語はどのように展開していくのでしょうか。 


 3話、4話に進むと、登場人物の背景がさらに分かってきます。事件の見え方が変わり、人物の印象も全く変わってしまうお話なので、何話も重ねて見ていただきたいです。新たに出てくる人物が小駒と直にとって敵なのか協力者なのか、分かりづらいところもあるので、それぞれの言動に注目していただきたいです。新しく出てくるキャラクターに2人が翻弄(ほんろう)されていく展開も見られます。


-「全てを疑え」というキャッチコピーに込めた思いを教えてください。


 何が起こっても、それが真実とは限らないということを、全話を通してキーワードにしながら書きました。小駒も最初はそれほど疑い深い感じではないのですが、変化し成長していきます。そこにも注目していただければと思います。


-近頃のドラマの考察ブームをどのように考えていますか。考察する視聴者に向けて、挑戦した部分はありますか。


 それはあまり意識しませんでした。さまざまな考察を読むのを私も楽しんでいます。考察ドラマとして楽しんでもいいし、バディものや人間ドラマとして楽しむ方もいらっしゃると思います。お好きに、自分の見たい形で見ていただければと思います。


-最後に、視聴者へメッセージをお願いします。


 「ロスト」という名前が付いていても、喪失だけを描くのではなく、喪失の先に何があるのかというお話でもあります。2人はそれほど特別な人間ではないですし、ずばずばと事件を解決していくわけでもありません。彼らが感じていることは、どこかの誰かも感じているのではないかと思います。どうぞ楽しみにご覧ください。


(取材・文/小宮山あきの)

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