11月の乾燥本番を前に、皮膚科医が教える「かかとひび割れ」の正しい見分け方と受診タイミング

【結論】本調査のポイント
結論から言うと、かかとのひび割れは皮膚科を受診するのが適切です。保湿を続けても改善しない場合や、夏場でも症状が続く場合は角化型水虫の可能性があり、市販薬では治りません。痛みを伴うひび割れ(亀裂)は感染リスクがあるため、早めの受診をお勧めします。

・かかとのガサガサを「保湿剤のみ」でケアしている人が68.3%、しかし1年以上改善していない人が42.7%
・角化型水虫の特徴を知らない人が81.0%、正しく見分けられると答えた人はわずか12.3%
・ひび割れで出血や痛みを経験した人は35.7%、そのうち皮膚科を受診したのは23.4%のみ
用語解説
■ 角化型水虫(かくかがたみずむし)とは
角化型水虫とは、白癬菌(はくせんきん)がかかとや足裏の角質層に感染し、皮膚が厚く硬くなる水虫の一種である。かゆみがほとんどなく、乾燥肌やひび割れと誤認されやすい特徴を持つ。夏場でも症状が続き、保湿剤では改善しないため、抗真菌薬による治療が必要である。
■ 亀裂(きれつ)とは
亀裂とは、乾燥や角質の肥厚により皮膚が深く裂けた状態を指す。かかとの場合、体重がかかることで裂け目が広がりやすく、出血や強い痛みを伴うことがある。細菌感染のリスクがあり、適切な治療が必要である。
■ 角質肥厚(かくしつひこう)とは
角質肥厚とは、皮膚の最外層である角質層が正常より厚くなった状態である。かかとは体重を支えるため角質が厚くなりやすく、乾燥が加わるとひび割れの原因となる。
乾燥によるかかとのひび割れと角化型水虫の見分け方

※一般的な目安であり、個人差があります。確定診断には皮膚科での顕微鏡検査が必要です。

医療法人社団鉄結会が運営するアイシークリニック(新宿院・渋谷院・上野院・池袋院・東京院・大宮院)は、11月の乾燥シーズン本格化を前に、「かかとのガサガサ・ひび割れ」に関する実態調査を実施しました。本調査では、多くの方が自己流のケアを続けている実態と、角化型水虫との見分けができていない現状が明らかになりました。
調査背景
秋から冬にかけて、かかとのガサガサやひび割れに悩む方からの相談が増加します。しかし、「乾燥だから保湿すれば治る」と自己判断でケアを続けた結果、実は角化型水虫だったというケースも少なくありません。また、深いひび割れ(亀裂)を放置することで痛みや感染を引き起こすこともあります。そこで当院では、かかとトラブルに対する一般の方の認識と対処法の実態を調査し、正しい知識の普及を目的として本調査を実施しました。
調査概要
調査対象:かかとのガサガサ・ひび割れを経験したことがある全国の20~60代の男女
調査期間:2026年10月13日~10月22日
調査方法:インターネット調査
調査対象人数:300名
調査結果
【調査結果】約7割が保湿剤のみでケア、皮膚科受診はわずか8.7%
設問:かかとのガサガサ・ひび割れに対して、主にどのようなケアをしていますか?



約7割の方が保湿剤のみでケアしており、皮膚科を受診する方は1割未満でした。自己流のケアが主流となっており、原因に応じた適切な対処ができていない可能性があります。
【調査結果】4割以上が1年以上改善せず、慢性化の実態が判明
設問:かかとのガサガサ・ひび割れの症状はどのくらいの期間続いていますか?



42.7%の方が1年以上症状が続いていると回答。長期間改善しない場合は、単なる乾燥ではなく角化型水虫などの可能性も考えられ、皮膚科での検査が推奨されます。
【調査結果】8割以上が角化型水虫の特徴を知らないと回答
設問:角化型水虫(かかとの水虫)の特徴を知っていますか?



81.0%が角化型水虫の特徴を知らないと回答。角化型水虫はかゆみがないため乾燥と誤認されやすく、知識不足が長期間の放置につながっている可能性があります。
【調査結果】約3割半が出血・痛みを経験、そのうち受診は2割強のみ
設問:かかとのひび割れで出血や痛みを経験したことがありますか?



35.7%が出血や痛みを経験していますが、別の質問で「痛みがあっても受診しなかった」と答えた方は76.6%に上りました。深い亀裂は感染リスクがあり、早めの受診が重要です。
【調査結果】「痛みで歩くのが辛い」が最多、予防的受診は1割未満
設問:かかとのトラブルで皮膚科を受診しようと思うきっかけは何ですか?(最もあてはまるもの)



多くの方が症状の悪化を受診のきっかけとしており、予防的に受診する方はわずか7.7%。早期受診により、より短期間・低負担での改善が期待できます。
調査まとめ
本調査の結果、かかとのガサガサ・ひび割れに対して約7割が保湿剤のみでケアしている一方、4割以上が1年以上改善していないことが判明しました。また、角化型水虫の特徴を知らない方が8割以上に上り、乾燥と水虫の見分けができていない現状が明らかになりました。出血や痛みを経験しても受診しない方が多く、症状の悪化を招いている可能性があります。11月からの本格的な乾燥シーズンを前に、保湿で改善しない場合や長期間続く症状については、早めの皮膚科受診をお勧めします。
医師コメント|アイシークリニック 高桑康太医師
皮膚科医として15年以上の臨床経験から申し上げると、かかとのガサガサやひび割れは「たかが乾燥」と軽視されがちですが、原因を正しく見極めることが改善への第一歩です。特に保湿を続けても改善しない場合は、角化型水虫を疑って皮膚科を受診することを強くお勧めします。

かかとは体の中で最も角質が厚い部位であり、乾燥の影響を受けやすい場所です。しかし、すべてのかかとトラブルが乾燥によるものとは限りません。角化型水虫は白癬菌による感染症ですが、かゆみがほとんどないため、長年「乾燥肌だから」と思い込んでいる方が少なくありません。

角化型水虫と乾燥によるひび割れを見分けるポイントは、季節性と保湿剤への反応です。乾燥が原因であれば夏場は改善し、保湿剤で一定の効果が見られます。一方、角化型水虫は季節に関係なく症状が続き、保湿剤では改善しません。また、足裏全体が粉をふいたように白くなる、爪が濁ってくるなどの症状があれば、水虫の可能性が高まります。

深いひび割れ(亀裂)については、痛みや出血を伴う場合は早めの受診をお勧めします。亀裂から細菌が侵入すると蜂窩織炎などの感染症を引き起こすリスクがあります。特に糖尿病などの基礎疾患をお持ちの方は、足のトラブルが重症化しやすいため注意が必要です。

皮膚科では、症状の観察に加え、必要に応じて皮膚の一部を採取して顕微鏡で白癬菌の有無を確認します。検査は数分で終わり、結果もすぐにわかります。角化型水虫と診断された場合は、抗真菌薬の外用を2~3ヶ月継続することで改善が期待できます。

【エビデンス】日本皮膚科学会の皮膚真菌症診療ガイドラインでは、角化型白癬(角化型水虫)の診断には直接鏡検による真菌の確認が推奨されています。また、治療には外用抗真菌薬の継続使用が基本とされ、広範囲の場合は内服薬の併用が考慮されます。
角化型水虫を疑うサイン
・保湿を2~4週間続けても改善しない
・夏場でもかかとの皮膚が厚く硬い
・足裏全体に粉をふいたような白さがある
・家族に水虫の人がいる
早めの受診が必要な状態
・ひび割れから出血している
・痛みで歩行に支障がある
・ひび割れ周囲が赤く腫れている
・糖尿病など基礎疾患がある方の足トラブル
高桑 康太(たかくわ こうた)医師
皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当

専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
・ミラドライ認定医

臨床実績(2024年時点、累計)
・皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上
・腋臭症治療:2,000件以上
・酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上

略歴
・2009年 東京大学医学部医学科 卒業
・2009年 東京逓信病院 初期研修
・2012年 東京警察病院 皮膚科
・2012年 東京大学医学部附属病院 皮膚科
・2019年 アイシークリニック 治療責任者

監修領域:皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
よくある質問(Q&A)
Q1. かかとのひび割れは何科に行けばいい?
A. 皮膚科の受診が適切です。
かかとのひび割れは皮膚のトラブルですので、皮膚科を受診してください。皮膚科では、乾燥によるひび割れか角化型水虫かを顕微鏡検査で正確に診断できます。本調査では皮膚科を受診した方はわずか8.7%でしたが、1年以上症状が続いている方が42.7%もおり、早めの受診で原因を特定することが改善への近道です。

Q2. かかとのガサガサは水虫の可能性もある?
A. はい、角化型水虫の可能性があります。
かかとのガサガサは乾燥だけでなく、角化型水虫が原因のこともあります。角化型水虫はかゆみがほとんどないため、本調査でも81.0%が特徴を知らないと回答。夏場でも症状が続く、保湿剤で改善しない、足裏全体が白くなるなどの場合は水虫の可能性が高いため、皮膚科での検査をお勧めします。

Q3. ひび割れが痛いときの対処法は?
A. 深い亀裂は早めに皮膚科を受診し、応急処置として傷口を清潔に保ちましょう。
痛みを伴うひび割れは皮膚が深く裂けた「亀裂」の状態です。本調査では35.7%が出血や痛みを経験していました。応急処置として、傷口を清潔にして絆創膏で保護し、二次感染を防ぎましょう。ただし、痛みで歩行が困難な場合や出血が続く場合は、早めの皮膚科受診が必要です。適切な外用薬の処方を受けることで回復が早まります。

Q4. 角化型水虫は市販薬で治せる?
A. 市販薬での治療は難しく、皮膚科での処方薬が推奨されます。
角化型水虫は角質層が厚いため、市販の水虫薬では薬の浸透が不十分で効果が出にくいことがあります。また、本調査では「市販薬で改善しなかったら受診する」と回答した方が21.0%いましたが、自己判断で市販薬を使い続けると症状が長引く原因になります。皮膚科では、角質を軟らかくする薬と抗真菌薬を組み合わせた効果的な治療を受けられます。

Q5. かかとの角質ケアはどのくらいの頻度でやればいい?
A. 週1~2回程度を目安に、削りすぎに注意しましょう。
やすりや軽石での角質ケアは週1~2回程度が適切です。本調査では14.7%が角質を削るケアをしていましたが、削りすぎると皮膚が防御反応でさらに角質を厚くしてしまうことがあります。入浴後の柔らかい状態で軽く整える程度にとどめ、その後しっかり保湿することが大切です。なお、角化型水虫の場合は角質ケアより抗真菌薬による治療が優先されます。
放置のリスク
・深い亀裂を放置すると細菌感染(蜂窩織炎など)を引き起こすリスクがある
・角化型水虫を放置すると爪にも感染し、爪白癬(爪水虫)になる可能性がある
・家族内で水虫が感染拡大する恐れがある
・糖尿病の方は足のトラブルが壊疽など重篤な状態に進行する危険性がある
こんな方はご相談ください|受診の目安
・保湿を2~4週間続けても改善しないとき
・夏場でもかかとの症状が続くとき
・ひび割れから出血したり、痛みで歩行が辛いとき
・ひび割れ周囲が赤く腫れたり熱を持っているとき
・爪が白く濁ったり厚くなってきたとき
クリニック案内
アイシークリニックの特徴
・皮膚科・形成外科を専門とする医師が在籍し、スキンテアを含む皮膚外傷の治療に対応 ※新宿院一般皮膚科のみの対応
・土日祝日も診療、平日夜間も対応でお忙しい方でも通いやすい
・新宿・渋谷・上野・池袋・東京・大宮の6院展開、駅近でアクセス良好
・顕微鏡検査による水虫の正確な診断が可能
・保険診療に対応、かかとの角化症・水虫の治療も保険適用

アイシークリニック新宿院:東京都渋谷区代々木2-5-3 One-葵ビル2階
アイシークリニック渋谷院:東京都渋谷区渋谷3-16-2 ニュー三水ビル5階
アイシークリニック上野院:東京都台東区東上野3-16-5 サンク・ユービル1F
アイシークリニック池袋院:東京都豊島区南池袋2-15-3 前田ビル9階
アイシークリニック東京院:東京都中央区日本橋3-6-2 日本橋フロント3階
アイシークリニック大宮院:埼玉県さいたま市大宮区大門町1-60 福美メディカル2階B区画

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