キッチンといえば、主婦や料理好きの人にとって、自分の城のような空間だ。いつだって快適な場所であってほしいし、使い勝手が良ければ、料理をすること自体がぐんと楽しいものになる。とはいえ、いつの時代も料理とセットでついてくる作業が、面倒くさい後片付けやシンクの掃除だ。
近年は、食器洗浄機の活躍もあって、皿洗いの手間こそ少なくなったが、シンクの汚れや食べかすなどのゴミは、常に受け皿やアミに残ってしまい、そこだけは諦めて、別途掃除をするしかなかった。でも、こまめに掃除をする人ならいいんだけど、放おっておくと、カビやぬめり、悪臭の原因になりかねない。では、どうしたら、キッチンをいつもピカピカで清潔に保つことができるのか?その多くの主婦たちの悩みを解決するカギが、シンクの角度と排水口の位置にあったようだ。
「クリンレディ」など、これまで数多くのシステムキッチンのベストセラーを出してきたクリナップは、多くのユーザーの声を集め、画期的なシンク「流レールシンク」を開発した。実はこのシンク、これまでの商品とは逆転の発想から生まれたものだ。
まず、従来、排水口のある場所は、衛生面を考えて、調理面から遠い場所に設けられていた。ところが今回はこの常識を覆し、敢えてゴミの発生しやすい調理面側に寄せてみたのだ。すると、作業中に出たゴミがすぐに水路に流れ、汚れが広がらなくなったのだ。
また、従来のシンクは、奥にある排水口に向けて傾いていたので、手前に水を流すと、どうしてもシンクに落ちたゴミが四方八方に散乱しがちだった。でも、「流レールシンク」ではシンクを手前に傾けることで、水の流れと傾斜の方向を一致させ、効率的にゴミを集められるようになったのだ。