現在は住信SBIネット銀行、スルガ銀行、りそな銀行が対応

2018年10月に一般向けサービスを開始したスマートフォン(スマホ)用送金アプリ「Money Tap(マネータップ)」は、1回3万円、1日10万円まで利用でき、送金手数料が無料。銀行口座と紐づくため、クレジットカードを持たない高齢者や学生でも利用しやすく、スマホを利用した少額決済の本命の1つと注目を集めている。

チャージ不要・24時間365日いつでも無料で即時送金

Money Tapは、SBIホールディングスの子会社のSBI Ripple Asiaが事務局を務める「内外為替一元化コンソーシアム」が参加銀行と共同開発した。個人間の送金を安全・リアルタイムに行うアプリで、銀行口座から銀行口座へ、接続している銀行であれば自行内・他行あてを問わず、24時間365日いつでも直接送金できる日本初のアプリだ。

iOS向け、Android向けアプリのダウンロード・登録は無料。送金先の指定については、銀行口座番号の他に、携帯電話番号やQRコードを用いた送金機能も持ち合わせており、指紋などの生体認証と組み合わせることで、ユーザーエクスペリエンス(UX)とセキュリティの両立を図ったという。

内外為替一元化コンソーシアムは、16年10月に発足。17年12月には、米Ripple社の「xCurrent」を実装した商用版「RCクラウド2.0」を完成させ、18年3月にRCクラウド2.0に接続するMoney Tapを開発し、一般向けサービスの提供に至った。Money Tapに接続する銀行は、19年1月現在、住信SBIネット銀行、スルガ銀行、りそな銀行の3銀行。

手数料無料という戦略的な送金手数料設定を強みに、これまで銀行振り込みが行われる機会が少なく、現金でのやり取りが主体を占める「少額送金」のキャッシュレス化を促す。電子マネーを介さず、スマホを利用して現金をそのまま送金できるMoney Tapの参加銀行の広がりに注目だ。(BCN・嵯峨野 芙美)