Q3.いちばん気に入っているシーン、上手くいったなと思っているシーンは?
A3.[ネタバレ注意]「赤毛の女の子がチャーリー・ブラウンをパートナーに選ぶところです。
実はもともとこのシーンをエンディングにしていて、映画を観終ったお母さんと子どもが映画館から家に帰るまでの車の中で“どうしてチャーリー・ブラウンを選んだんだろうね?”って話し合ってくれたらいいな~と思っていたんです。
その後でエンディングが別のエピソードに変わったんですけど、私はエンディングとともにこのエピソードが好きですね」
Q4.実際にパイロットでもあるシュルツ氏ですから、スヌーピーがあの犬小屋に乗って立体的に飛行するシーンにもこだわりがあるのでは?
A4.「飛行シーンはダイナミックで動きのあるものにしたかったんですけど、最初はなかなか上手くできなくて。
何度も何度もテストを重ねたし、とても苦労しただけに自分でも気に入っています。でも、同じように大変だったのがチャーリー・ブラウンとスヌーピーとの共演のシーン。
彼らのあの阿吽の呼吸をまさに昔、ビル・メレンデス(『スヌーピーとチャーリー』(72)、『スヌーピーの大冒険』(73)、『がんばれ! スヌーピー』(77)の監督で名アニメーター)がやったように上手に見せるのが大変で、いろいろと工夫したんです(笑)」
Q5.ここからはトリビア的な質問を。チャーリー・ブラウンやほかのキャラクターにはご自身や兄弟のキャラクターが投影されているのでしょうか?
A5.「そうですね。自分たち兄弟姉妹はもちろんですけど、今回の映画を観た方やオリジナルのコミックを読んだ人はいずれかのキャラクターに自分に近いところを見出すのではないでしょうか。
恐らくチャーリー・ブラウンに共感する人が多いと思いますけど、ライナス(チャーリー・ブラウンに意地悪をする女の子ルーシーの弟)のような賢さが自分にあったらいいなと思ったり、怖いもの知らずで何でも器用にこなすスヌーピーのようになれたらいいな~と夢を見たりするような気がします」
Q6.クレイグさんは誰に近いですか? スヌーピーみたいな性格なんですか?
A6.「そうですね。ある意味、スヌーピーに近いかもしれません(笑)。
彼のようにパイロットになって空を飛ぶこともできたし、バイクでも遊んだし、この映画の脚本を手がけることもできましたから。
いやいや、まだまだあります。宇宙飛行士にも会うことができて、世界中いろいろ旅をして、ちょっと寝坊したり、ゆっくり寝ることもできたので、そういう意味ではスヌーピーの人生を生きたかな~と思います(笑)」