昨年の震災直後、キラー・チューン「スウィンギン・ニッポン」を、日本を鼓舞する歌詞に変えた応援歌「スタンディング・ニッポン」を発表。そして、バンド結成15周年を迎える今年、「完全年間行事(パーフェクト・イヤーズ)」と銘打った数々の記念GIG(ライブ)とともに、自らの15周年アニバーサリーを飾る作品として彼らがリリースするのが、4月25日発売の最新アルバム、その名も『日本人』だ。
「君が代」をリフに盛り込んだストレートなロック・ナンバー「日本人」。《日出づる国から世界中を照らせよ》と力強く歌い上げる「スタンディング・ニッポン」。スラッシュ・メタルで都市のリアルを歌う「東京」……といった楽曲を経て、ラストの「MY WAY」へ至る全13曲。「我々は非力なロックンローラー。我々だからこそ出来る事を探しに、いつだって全力です。うつむかずに生きる為に」――フロントマン・綾小路翔による今年3月11日のツイッターのメッセージも、いつになく本気(マジ)な彼らのモードを伝えるものだ。
00年代前半にはロック・フェスティバル『氣志團万博』に4万人を動員し東京ドーム単独公演を行い……と大きな「氣志團現象」を巻き起こしながらも、一度は自ら沈黙しその「現象」の幕を引いてみせた氣志團。今なおネタ満載のライブを展開しながらも、彼らは5月から全30公演にわたって行われるライブハウス・ツアー、そして9月16日(日)・17日(月)の『氣志團万博2012 房総ロックンロール・オリンピック』へと至る「完全年間行事」の中で、当時とは別の形の「現象」で再び日本をかき回そうとしている。