既存の和太鼓のイメージにとらわれないパフォーマンスで多くの観客を魅了してきたDRUM TAO。日本国内だけでなく海外でも公演を重ね、22か国400都市以上、通算700万人に迫る観客動員を集めるエンタテインメント集団だ。多彩なジャンルのメロディを取り入れたり、コシノジュンコが衣裳デザインを手がけたりと、常に新しい挑戦を続け、今年2月には念願のニューヨーク・オフブロードウェイ公演を成功させた彼らが次に手がけるのは、これまでのイメージを一新させるもの。TAO代表の藤高郁夫と、プレイヤーの西亜里沙、岸野央明の3人に、新作『舞響~Bukyo~ 踊る〇太鼓(おどるわだいこ)』への意気込みを聞いた。
新作のテーマはずばり「ハチャメチャに楽しい!」だ。プロジェクションマッピングを利用した演出や、ハイテクな装置を駆使したパフォーマンスなど、これまでの和太鼓とはやはり一線を画した新しいアイデアが数多く盛り込まれるという。パフォーマーが特に力をいれるのが、タイトルにもなっている踊りだ。
「これまでも、かっこいい動きや、たのしい振付は挑戦してきましたが、作品まるごとテーマにして踊るというのは初めて。和太鼓を打ちながら、どういう振付なら踊りになるのか。例えばエグザイルさんのダンスのかっこよさを和太鼓に取り入れることはできないかとか、試行錯誤しながら挑戦しているところです。作品は毎年作り変えていますが、かなりガラッと変わる年があるんですよ。今年の新作はたぶんそうなると思います」(岸野)、「私もこれまで打つときの動きは意識してきましたが、それは“きれいに見せる”という部分。今回はそれだけでなく、女性の優雅さの中に、リズミカルで楽しくって、わあ素敵!っていう華やかさがある打ち方に編み出したいですね。和太鼓をつかった新しいジャンルを作るという気持ちで作品作りをしています」(西)
TAOが新しいことに挑戦し続けるのは、ブロードウェイをはじめ世界レベルで認められるパフォーマンスを目指すからこそ。「いま日本各地の祭りを盛り上げている若者たちともTAOは交流をもっていますが、彼らは本当にかっこいい。しかし、今年オフブロードウェイ公演を実施して改めて思いますが、もうひとつ足りないんですよね。TAOも含めて、もうひとつ上のレベルに行くことができると世界に負けない作品ができる。そう思うんです。それを信じてやる。今回はその出発点です。新作では和太鼓が新たに認知されるようなものをイメージしていますのでぜひ楽しみにしていてください」(藤高)
公演は7月15日(金)~24日(日)に行われるZeppブルーシアター六本木での東京公演のほか、日本各地で上演。東京公演のチケットは4月4日(月)まで抽選先行を受付中。