みんな大好きなカレーにまつわる常識といえば、「カレーは作りたてよりも、2日目の方が美味しい」。

あえて、1日おいて2日目に堪能するというこだわりの持ち主もいることでしょう。確かに1日寝かせたカレーはまろやかで美味しい。筆者もカレーの日は少し多めに作って、当日と2日目のどちらも楽しんでいます。

そもそもの疑問なんですが、なぜ、2日目のカレーはあれほどにも美味しいのでしょうか。

2日目の方がより煮込まれているので、中に入っているお肉や野菜からうま味成分が溶け出しているからではないか、と筆者は考えていましたが、どうやらその答えは別のところにもあるようです。

この2日目のカレーの美味しさについて、書籍『女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?』(松村秀 著)内で紹介されています。

目を付けたのは、カレーそのものではなく人間の体の方。実は、味を感じる「舌」の構造がこれに影響しているようです。

「舌の上には味を感じる味蕾と呼ばれるセンサーのようなものがたくさん存在しているが、食べ物にとろみや粘っこさがあると、舌の上に長いこと味が残ることにもつながり、よりおいしさを感じられる、ということのようだ」

出典(女子高生アイドルは、なぜ東大生に知力で勝てたのか?)

想像してみてください。とろみのあるフルーツジュースと、とろみのないフルーツジュースでは、どちらも同じ量の砂糖を使っていたとしても、とろみのあるフルーツジュースの方が美味しく感じられるのではないでしょうか。

そういえば、2日目のカレーは、ジャガイモなどの具材が崩れており、トロトロとしていますよね。このとろみがカレーを舌の上に長く味を残すのです。もちろん、具材のうま味成分がルーと合わさったり、香辛料の辛み成分が空気中に発散していることも、2日目のカレーが美味しくなる理由だと考えられます。

※味覚は人によって異なりますので、すべての人がこの条件で美味しく感じるとは限りません。