正面の3人とチーム“BABYMETAL”を支える“神バンド”の印象とは?
――先ほどは体感した中でしか感じ取れない「赤ミサ」ならではの空気もお聞きしましたが、女性限定ライブならではの空気感はありつつも、その核となる激しさや楽しさはどこであろうと変わらない印象もおぼえました。
さて、そろそろ座談会も締めくくりたいと思いますがみなさんにとって、率直にBABYMETALとはどんな存在でしょうか。
SAKU「3人とは年齢も近いんですけど、同世代と考えてもやはり“別格”な存在だとつくづく感じさせられます。SU-METALとは特に年齢も近いし、YUIMETALとMOAMETALもさほど離れていないんですよ。だけど、海外でライブを味わう中ではやっぱり「ステージから客席まですべて飲み込んでやる」という気迫が伝わってきたし、もし自分だったらという想像すらできないほど尊敬しています」
MAJO「私にとっては娘ほどの年齢の子たちですけど、自分たちが何を求められていて、そして、今何をすべきかをきちんと分かっている感覚も伝わってくるんですよね。すごくかわいいし、歌が上手だし隙がなくて完璧。毎回、曲順はまだ思い出せるけど、自分がどうしていたのか忘れさせてくれるくらいに興奮させてくる存在です」
――ライブでは3人の存在はもちろん、背後から支える(生演奏する)“神バンド”の存在も目立ちますよね。みなさんはどういった印象をお持ちですか?
MAJO「メンバーのTwitterがおもしろいかな(笑)。(ベースの)BOHさんと(ギターの)大村さんがよくTwitter上でちょっかいをかけていたり、仲よくしているのを見るとこちらまで微笑ましくなってきます。でも、BOHさんはブログで3人への敬意を表していたり、それぞれの関係席が相乗効果になっているからこそ、私たちも追いかけよう、付いていこうと思える気もします」
KYAN「ふだんの姿はシュッとしているんですけど、つぶやきなんかを見ていると本当におもしろいよね(笑)。でも、たがいに信頼しあっているのを感じるし、BABYMETALがどうすればよりよくなるのかというテーマと、常に真剣に向き合っているのも伝わってくるんです。カッコいいのはもちろんだけど、時折、私生活が見えるとしてもやはりどこか尊敬できるのが魅力ですね」
SAKU「それこそBABYMETALを知れば知るほど、単なるバックバンドではないというのが分かるんですよね。ライブへ行ってみると分かるのは、正面の3人はとにかくかわいいし後ろにいる神バンドはカッコいいから隙がないということ。
実際、BABYMETALを知らなかったはずのバンド仲間からも『神バンドって本当に凄いね』という声を、よく聞くようになったんですよ。メタルといっても、BABYMETALの曲って様々なジャンルが混ざっているじゃないですか。だから、どんな曲でも物怖じせずに対応できるというのが、神バンドの凄さだとも思います」
――メディアとしては正面の3人をメインにした話題が取り上げられますが、もはや神バンドを含めた“チームBABYMETAL”こそが核となる気もします。実際、追いかけ続けるみなさんにとってBABYMETALの魅力はどこにあると思いますか?
MAJO「国籍を問わないというのはやっぱり、大きいと思います。日頃からグッズのTシャツを身につけているんですけど、先日は国内でエルサルバドルの人にBABYMETALをきっかけに声をかけられたんです(笑)。彼女たちのおかげで海外のサイトを閲覧したり、買い物もするようになったし。
ウェンブリー公演のスタンド席では、私の後ろに現地の人と思える一見ふつうのおじいさんがいたんですよ。本当、散歩へ行くような格好だったんですけどライブが始まった途端にはしゃいでいたり。バリバリのメタル好きな人たちもいてふつうの人たちもいて、国境も年齢も言語の壁もないというのを実感しました」
KYAN「男女もやっぱり関係ないのかなと思います。ライブではコスプレした小さな女の子たちも見るし、親子連れで来ている人たちもよく見かけるんですよね。身近な思い込みというか、交わることのない人たちから分けへだてなく愛される存在だって思います」
SAKU「海外公演では現地のメイトさんとも話すようになり、個人的には、英語を実践的に学ぶ機会にも繋がりました。今では友だちとして、海外の方々とBABYMETALの話題を中心にメールもしてるんですよ。海外で見るライブは、曲が基本的に日本語だけど現地の人たちは日本語で歌うし、こっちは英語で話そうとするのも超カオス(笑)。でも、その架け橋になれるのはBABYMETALならではだなと感じますね」