2016年6月4日から全国公演が始まった、「東京ディズニーシー15周年"ザ・イヤー・オブ・ウィッシュ"イン・コンサート」。
構成演出・振付を担当されたステージディレクターとヴォーカリスト2名へのインタビューの模様をレポートします。
「アクアスフィアの横を通る時のワクワクする気持ちになって頂きたい、それこそが"Wish"!」
今回、構成演出・振付を担当された中間裕子さんに、まず、楽曲の選曲について伺いました。
中間裕子さん「今年で、15周年を迎える東京ディズニーシーが、東京ディズニーリゾートとして初めて全国ツアーのコンサートを開催することとなりましたので、これまで東京ディズニーシーに遊びにいらした事のある方にとっては、15年という歴史を懐かしみながら、お楽しみ頂ける楽曲を・・・。
そして、まだ一度も訪れた事のない方や、ゆっくりと滞在された事のない方には、こんなに東京ディズニーシーは素敵な楽曲があることを知って頂きたいと思い選曲しました。」
中間さんが最初にプログラムの着想を得たのは、東京ディズニーシーで誰もが最初に目にするあのシンボルでした。
中間さん「誰もが最初に足を踏み入れる場所、東京ディズニーシーの巨大シンボル『アクアスフィア(地球儀)』の横を通る時流れている音楽、冨田勲さんの♪アクアスフィア・プラザ~デイ~で、皆様をお迎えして、アクアスフィアの横を通る時のあのワクワクする気持ちと同じように、今夜はどんな事が起きるのかしら?とワクワクして頂きたい。
そう、それこそが『Wish! 』
次に、視界に入ってくる景色を想像した時 これを見れば、7つのテーマポートを音楽という船に乗って、巡りたい! と思いました。
これまで、各テーマポートのテーマソングを、短いメドレー『東京ディズニーシー組曲』はありましたが、ほぼテーマソングが丸ごと聴けてメドレーになっているという作品はCDでもショーでも、今までなかったので、このコンサートの為にスペシャルメドレーを作りました。
音楽という船で、オーケストラが奏でる生演奏とシンガー達の歌に乗せてそれぞれのテーマポートの街並みや建物、アトラクションの中を、スクリーンに映し出された映像を見ながら巡る東京ディズニーシー7つのテーマポート1周の旅。
きっと、そこには新しい発見もある素敵な冒険の旅になることでしょう。」
『東京ディズニーシー組曲』は、『東京ディズニーシー・ミュージックアルバム』に収録されている曲で、各テーマポートのテーマソングを少しずつつまみ食いしたようなメドレーになっています。
『東京ディズニーシー組曲』がパワーアップした、テーマソングがほぼフルバージョンで聞けるメドレーは初めてとのことで、今からとても楽しみです。
各テーマポートのテーマソング自体、最近の東京ディズニーシーでは聞く機会も減ってきているような気がしているので、聞いたことのない方も、もちろん聞いたことのある方も、東京ディズニーシーの原点となる音楽を楽しんでいただきたいと思います。
スペシャルメドレーに引き続いて演奏されるのは、15年間東京ディズニーシーを彩ってきた選りすぐりの名曲たち。
アニバーサリーのテーマソングや、人気の高いイベントの楽曲などが演奏されるとのことです。
15年間という歴史を、東京ディズニーシーは多くの名曲とともに歩んできました。
東京ディズニーシーが刻んできた、1つ1つの思い出を振り返っていく、ファンの思いの詰まったコンサートになりそうですね。
引き続き、15年間の東京ディズニーシーの魅力がいっぱい詰まったコンサートの見どころについて、そしてこれまで数々のディズニー音楽に携わってこられた中間さんご自身のお気に入りの楽曲を伺いました。
見どころは....全部!!
中間さんは、これまでも「ディズニー・オン・クラシック」の振付を手掛けるなど、ディズニーと縁が深いそうです。
そんな中間さんに、今回のコンサートの見どころと、思い入れのある曲を伺いました。
ーー今回のコンサートの見どころは?
中間さん「見どころ・・・沢山ありすぎて・・・
それは、シンガーの歌も、オーケストラの演奏も、スクリーンの映像も、どこも見逃さず、聴き逃さないで下さ〜い!
どの楽曲にも、見どころが作ってありますので、1曲1曲思いを込めて演奏し、歌いますので、皆様の心の中にある楽しい懐かしい想い出のアルバムのページを開きながら、一緒に聴いて頂けたらと思います。」
とっておきの音楽と東京ディズニーシーの風景を映しだしたスクリーンの映像、全てが合わさって、本当に東京ディズニーシーにいるような気分になったり、ショーを見ている気分になったりと、一瞬足りとも見逃せないプログラムになっているようです。
ーー個人的に思い入れのある曲は?
中間さん「それは、沢山ありすぎて、今回のコンサートでは泣く泣くリストから外さなければいけなかった曲が何曲もあります。
でも、今回お送りする曲の中から選ぶとすると、『スプリングカーニバル(プリマヴェーラ)』と、『クリスマス・ホリデー・イン・ニューヨーク』は、思い入れのある曲のリスト上位に入ります。
『スプリングカーニバル(プリマヴェーラ)』は、春らしい明るさがいっぱい詰まっていて、東京ディズニーシーに広がる青い空、そよ吹く風にぴったりな美しく優しさに満ち溢れたメロディーで、楽しい春祭りとして思い入れの多い曲の一つです。
そして、『クリスマス・ホリデー・イン・ニューヨーク』は、東京ディズニーシーのウォーターフロントパークの中に、アイスリンクのステージを作り、ミッキーとミニーがロマンティックにアイスダンスを披露した作品のオープニングナンバーとフィナーレナンバーの曲です。
元々は、『クリスマス・イン・ニューヨーク』として、スウィングジャズアレンジのオリジナル曲だったのを、フルオーケストラのアレンジに変えて、ニューヨークの楽しさを日本語で歌った曲になりました。
この日本語歌詞は、私が書かせて頂いた曲なので、思い入れいっぱいです。
続いて、歌う『ウエルカム・トゥ・クリスマス』も、東京ディズニーシーのオリジナルクリスマスソングとして、名曲中の名曲になりましたね!
永遠に、歌い続けていきたい曲です。」
中間さんのお話だけでも、実際のショーの風景が思い出されて、胸が熱くなりました。
東京ディズニーシーでこれまで公演されてきたイベントの楽曲は、テーマも曲調もそれぞれ全く異なるのに、不思議と東京ディズニーシーに溶け込んでいて、しかも心に残る曲が多いですよね。
改めて、東京ディズニーシーの楽曲の魅力を気付かされたように思います。