「もう! 真面目なのはJoeさんだけだよ!」とJoeへ水をむけるぶう。赤の女王に扮したJoeが「そう、私はハートの女王…赤の女王とも呼ばれてるわ。なんでも赤に染めてしまわないと気がすまないの…薔薇も…ワインも…預金通帳もね……」
「作りこんだら作りこんだで気持ち悪いな…」(ぶう)
茶番もほどほどに気を取り直して、今日はシングル『アリス・エクス・マキナ』の世界に則り”スイッチ”を押して”現実”をひっくり返さないといけないと語るぶう。
「そう言うと思って”スイッチ”持ってきました」と、あっさり”スイッチ”(どう見てもオモチャ)を差し出すミド。
”スイッチ”を押すも、何も起こらずウヤムヤなまま次の曲『その後のペテン師』へ。
しかしながら、まさか、この茶番が後々の伏線になっていようとは……、その時の我々には思いもよらなかったのです。
『ししゃもパワーX』、『ゴリラの丘』と、パワフルなナンバーが続き、時にヘドバン、ジャンプで盛り上がるフロアとバンドの息も歯車がカッチリ合うかのようにバッチリ。
”スーパーメドレー”と称して『夜泣く!!噂の赤んぼ少女』でキョンシーダンス、『はたらくのりもの王』ではハイスピード横移動、『朱色1号』を挟み、『大銀河戦艦ナガト』『君はランボー 』『アンテナマン』『This is a pen.』と畳み掛けます。
そしてカロリー消費量の多そうなメドレーのあとはさらに追い打ちをかけるように次の曲は『ゴードン』です。
通常のライブであればフロアはいくつかの柵で仕切られているわけですが、この日のフロアは柵なし。それはもちろんこの曲で巨大"サークルシュッシュ”(サークルモッシュ)を作るため。
何百人もがシュッシュシュッシュとEASTのフロアを回り続けるのは壮観のひとこと。
そして一息つくかのように、バンドが11年目に差し掛かったことにふれ「人生山あり谷ありだ、バンドもね」と語りかけるぶう。
「何度も同じこというけど大事なことなんで。10年以上やってきていつまでやってんの?っていわれることもあるけど…今が一番かっこいいと思います!」フロアは大喝采。
「長くやってると、”どうせ、いつか終わるんだ”、”はしゃいで入ってると転ぶぞ”と大人からは言われるけど…、うるせえよ、わかってるよ。時に弱気になったこともあるけど、今はパワーがみなぎっています。今だから歌える歌もあるし。こういうことは言いたくはないけど、嘘です。今日はこの言葉を言いに来ました"ずっと、付いてきてください"」拍手が鳴り止まないフロア。
そっと片手を掲げるぶう。「この手で…つないでいこうと思います」……そこになぜか冒頭に流れたとぼけたBGMが!
「そのBGMちゃうわ! どのくらいカッコつけてたと思うんだよ!」(ぶう)
狙ったのかトラブルなのかは不明ですが、ある意味えんそくらしいというかなんというか…。
「カッコつけてもカッコつかないボクラですが、たまにはカッコつけさせてください。今日は聴いてもらいたい曲があります」
珠玉のバラードナンバー『キミの左手ボクラの右手』
続いては一転してポップな雰囲気の『狂い時計のネジ巻きマキナ』でダンサーも登場し、みんなでダンス!
ミドの弦を一本しか使わないことでお馴染みの男気ベースソロが炸裂する『とってもマッケンロー』、フロアの統率が異様な『コドナチャダルド~人生の続編~』、「おまえたちをゴリッゴリのマッチョに変えてやるぜ!」と実際にマッチョ男性が登場した『机上の空論実行部隊』。
『少女戦闘員M、踊る。』『ツンドラの暴君』『インザマリオワールド』とラストスパートと言わんばかりに駆け抜け、ラストの『狂った世界と時計仕掛けの神様』で再び銀テープが舞い降りました。