娼夫になる大学生を演じる松坂桃李

 舞台「娼年」の舞台稽古前囲み取材が25日、東京都内で行われ、出演者の松坂桃李、高岡早紀と脚本・演出を手がけた三浦大輔氏が出席した。

 作家・石田衣良氏による「娼年」「逝年」を舞台化した本作で、娼夫になる大学生・領を演じる松坂は「やるしかありません」とあす26日からの初日へ熱い意気込みを語り、「ここまでの濃さの役はもうないだろうなというくらいの気持ちで作品に臨んでいます」と明かした。

 領をスカウトするボーイズクラブのオーナー・静香役の高岡も「衝撃的な作品で、けいこでは自分自身も衝撃を受けながら。本番に近い感じで積み重ねてきました」と振り返り、自身が演じる衝撃的な役柄について「決意はこの仕事を受けたあとに『決意しなきゃ』ということに気が付きました」とあっけらかんと語った。

 センセーショナルな表現やシーンが「盛りだくさん!」とアピールした高岡に対し、松坂は「ほどよくあります。せりふだけじゃないところの、心が通じ合う瞬間。三浦さんが脚本を書いて演出してくれて関係性がしっかり作れたので、それがお客さんに届けばいいなと思います」

 また、強姦致傷容疑で逮捕された俳優の高畑裕太容疑者についてコメントを求められると、共演経験のある松坂は「個人的にプライベートで会ったことは一度もなく、深い関係ではないのでなかなか答えるのが難しい」と困惑気味に表情を曇らせた。高岡は子を持つ“母”として高畑淳子をいたわるように「何が正しいか、育てる上で模索しながらの毎日。母親として受け止めきれない部分があります」と複雑な胸中を語っていた。

 舞台は8月26日~9月4日に東京芸術劇場プレイハウスで上演。