山内章弘プロデューサー(左)とゴジラ (c)2016 TIFF
第29回「東京国際映画祭(TIFF)」のクロージングセレモニーが3日、都内のEXシアター六本木で行われ、“ARIGATO(ありがとう)賞”に選出された女優の高畑充希、俳優の妻夫木聡、新海誠監督、ゴジラが登壇した。
この賞は“日本映画界への貢献が目覚ましい人々に贈られる賞”で、昨年設立された。1954年に誕生したゴジラは、今回、「世界に類を見ないキャラクターの最高峰」「さらなる世界的飛躍を期待される存在」として同賞に選出された。
この日、ゴジラは、現在公開中の映画『シン・ゴジラ』の山内章弘プロデューサーとともにゆっくりとした足取りで“登壇”。途中、尻尾の重みで方向転換がうまくいかない場面もあったが、勢いよく回ろうとするその愛らしい姿に、観客からは温かい歓声が贈られた。
ゴジラの“代理”でトロフィーを受け取った山内氏は「会社の大先輩のゴジラにこのような素晴らしい賞をありがとうございます」と感謝のスピーチ。「今年、日本では12年ぶりに『シン・ゴジラ』という作品で(ゴジラが)復活を遂げました。予想を遥かに上回るお客様に受け入れていただき、本当に感謝をしております。日本のみならず、海外で上映が始まっていますが、これからさらに日本を背負って、強く足踏んでいってほしいなと思っています」と期待を込めた。
また、きょう11月3日が初代『ゴジラ』が公開された日でもあることに触れた山内氏は「そんな日にこの賞をいただけた不思議をかみしめております」と感慨深げ。「ぜひとも、『シン・ゴジラ』の復活を皆さまの目に焼き付けていただければ幸いです」とアピールした。
一方、革新的な映画を世界に発信し続けてきた功績を称える「SAMURAI(サムライ)賞」は、マーティン・スコセッシ監督と黒沢清監督に贈られた。
スコセッシ監督は、VTRで「日本に滞在がかなわず残念ですが、敬愛する黒沢監督、彼の作品にはいつも感服しており、彼に私の分まで受け取ってもらいたいと思います」とコメント。さらに「この賞は“生涯功労賞”だと理解しております。一応申し上げますが、私も清も人生は終わっていません。しかし光栄です」とちゃめっ気たっぷりにほほ笑んだ。
これを受けた黒沢監督は「スコセッシ監督が僕のことに触れるなんて思っていなかったので、本当に驚きました。何より彼と並んで同じ賞をいただけるというのは夢のよう。自分の人生にそんなことが起こっていることがいまだ信じられません」と感激の面持ちだった。
なお、本映画祭の最高賞となる「東京グランプリ」にはオーストリア・ドイツ合作映画『ブルーム・オヴ・イエスタディ』(クリス・クラウス監督)が輝いた。
主な受賞結果は以下の通り。
【コンペティション部門】
東京グランプリ:『ブルーム・オヴ・イエスタディ』
審査員特別賞:『サーミ・ブラッド』
最優秀監督賞:ハナ・ユシッチ監督/『私に構わないで』
最優秀女優賞:レーネ=セシリア・スパルロク/『サーミ・ブラッド』
最優秀男優賞:パオロ・バレステロス/『ダイ・ビューティフル』
最優秀芸術貢献賞:『ミスター・ノー・プロブレム』
観客賞:『ダイ・ビューティフル』
WOWOW賞:『ブルーム・オヴ・イエスタディ』
【アジアの未来部門】
作品賞:『バードショット』
国際交流基金アジアセンター特別賞:
アランクリター・シュリーワースタウ監督/『ブルカの中の口紅』
【日本映画スプラッシュ部門】
作品賞:『プールサイドマン』
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