小学館が“マンガ界のルールと伝統をぶち壊す掟破りのサイト”『裏サンデー』をオープン。
出版社が無料のウェブマンガサイトを運営する意味を探る。

ウェブがつくり出す新人発掘の新しいカタチ

出版不況が叫ばれる中、マンガ業界でもさまざまな模索が続いている。そのひとつが、5月7日に小学館が新たにオープンした無料のウェブマンガサイト『裏サンデー』だ。投稿サイトなどで人気の作家を連載陣に起用し、平日日替わりで連載作品を更新。仮オープンの4月18日から3週間で閲覧数が20万を超える作品も現れるなど、ウェブマンガサイトの中でもトップレベルのユーザー数を獲得している。『裏サンデー』オープンの経緯を、同編集部の石橋和章さんはこう話す。

「近年、ウェブで自由に作品を発表する人たちが増えています。ウェブで強烈な個性を伸ばしてきた彼らの中には、商業作品にも劣らない、魅力的な作品を描く作家も少なくありません。そんな彼らと新しい企画ができないかと考えたことがきっかけです」