(前列左から)平祐奈、中川大志、(後列左から)池田エライザ、高杉真宙、千葉雄大、岡崎紗絵

 漫画アプリ「comico」の人気ナンバーワン作品を映画化した『ReLIFE リライフ』(2017年4月15日公開)の撮影が11月23日、宮城県仙台市の尚絅学院大学で行われ、出演者の中川大志、平祐奈、高杉真宙、池田エライザ、岡崎紗絵、千葉雄大らが参加した。快晴ながら時折小雪がちらつき、寒風が吹く中、約300人のエキストラが参加し、学園祭での女子バンドの演奏シーンや、主人公が乱闘に巻き込まれるシーンなどが撮影された。

 本作は、27歳の主人公・海崎新太が、1年間限定で見た目だけ若返り、高校3年生に編入し、人生をやり直すという青春ストーリー。中川が海崎を演じ、彼が恋をする女子高生・日代千鶴を平が演じる。この日の撮影終了後、二人がインタビューに応じた。

-撮影現場の雰囲気はいかがですか。

中川 11月3日に東京でクランクインして、仙台に来てから2週間ぐらいたちました。撮影はすごく楽しいです。

平 みんな仲が良くて、監督やスタッフも本当に穏やかな人ばかり。寒いけれど心は温かいです。

-27歳の主人公が10年若返って高校生になるという設定とは逆に、18歳が27歳を演じる難しさは?

中川 昔から割と年上に見られることが多くて、年上の役をやることが多かったのですが、まさか18歳で27歳の役を頂くとは思っていませんでした。新たな挑戦で不安も大きかったのですが、27歳の海崎のパートはすごく手応えがありました。ビジュアル面では衣装やメークのチームと一緒に試行錯誤しながら27歳っぽく作っていますが、もともと老け顔なので、メークさんからは「17歳にする方が大変だ」と言われています(笑)。27歳は想像の域でしか演じることができないので難しいけれど楽しいです。同級生役のキャストは自分よりも年上の人が多いのですが、演じているとその人たちがかわいく見えてきます。みんなが10歳年下だと感じられるようになってきて、海崎というキャラクターが出来上がったという気がしました。

中川 主人公がタイムスリップをする話ではないので、過去に戻るわけではありません。1年間限定で高校生になるというのがちょっと新しい気がします。海崎は見た目は高校生だけど中身は27歳なんです。実際の僕はその年にはなっていないので、想像するしかないのですが、普段、高校生として当たり前だと思っていることが、海崎として外から見ると新鮮な感じがしました。

平 大志くんは本当は18歳だけど、27歳が18歳になっている感じをちゃんと演じてくれているので、こちらも気持ちを作りやすいです。毎日すごいなあと思っています。本当に27歳の人のように見えてくるんです。

中川 この映画はファンタジーですが、細かい部分をよりリアルに表現できたら面白くなると思います。実際の自分はまだ高校生なので、油断すると普段の自分が出てしまいます。だから、27歳の男が10年ぶりに高校生に戻った時に、どう動いたり感じたりするのかを常に考えながら演じています。大人としての戸惑いや、27歳の感覚や話し方を意識しています。

-お互いのことをどう思っていますか。

中川 祐奈ちゃんは、クランクインの前から、役のことをノートに書いたりして、研究したり準備したりしています。表情やしぐさを見ていると、台本を読み込んでいるのがよく分かります。これなら原作の好きな方にも十分に伝わるはず。すごいと思います。

平 映画での共演は3度目ですが、大志くんはすごく真面目で、いろいろな表情を持っています。毎回、本当に登場人物の気持ちになって演じています。とても同い年とは思えない。尊敬するところばかりです。

-自分がブレークしたなと思う瞬間は?

中川 年配の方に声を掛けていただくことが増えたことでしょうか。今回のように主役をやらせてもらうことで、自分の作品、自分の大切な現場だという思いがとても強くなりました。幸せだなあという思いが常にあるし、もっと頑張らなくちゃと思います。

-もし27歳になれたら何をしたいですか。

中川 千葉(雄大)くんと飲みに行きたいですね。

平 結婚したいです。

(取材・文/田中雄二)