4月20日、「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」が閣議決定され、総務省に「特別定額給付金(仮称)」事業を推進する特別定額給付金実施本部を設置、あわせて特別定額給付金(仮称)の概要を公表した。 2009年に実施された「定額給付金」の給付額は1人1万2000円(65歳以上、18歳以下は2万円)だったが、今回は対象者1人につき10万円となる。実施主体は市区町村で、経費は全額国が補助する。世帯主宛に申請書が送付され、郵送または「マイナポータル」と電子署名を利用したオンライン申請で同一世帯に属する全員分をまとめて申請し、指定の口座に振り込む流れを想定している。

郵送申請は、振込先口座の確認書類と本人確認書類の写しの郵送が必要。オンライン申請はマイナンバーカード所持者のみ可能で、マイナンバーカードの作成におおむね1~2カ月かかるため、現時点で所持していない場合、郵送申請しか選べない。また、オンライン申請には、マイナンバーカードに加え、パソコンと対応ICカードリーダーライターまたは、iOS/Android用アプリ「マイナポータルAP」に対応するスマートフォン(iPhone 7以降など)が必要。

給付開始日は、市区町村が決定する。申請期限は、郵送申請方式の申請受付開始日から3カ月以内。なお、給付金の実施にあたって、令和2年度(20年度)補正予算案の成立が前提となり、今後の検討によって変更する可能性があるとしている。

定額給付金は、新型コロナウイルス感染症に起因する生活困窮世帯の支援、沈静化後の消費意欲の喚起などが期待される。09年の定額給付金支給時は、旅行代や液晶テレビ購入資金に使われるなど、定額給付金商戦が盛り上がった。