「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’16/第22回AMDアワード」授賞式が13日、東京都内で行われ、受賞者の中村獅童、ピコ太郎ほかが出席した。
今回、AMD理事長賞を受賞したのは、古坂大魔王一押しのピコ太郎が歌う「PPAP(ペンパイナッポーアッポーペン)」。
受賞者の古坂に代わって登壇したピコ太郎は「PPAP」を生披露し、「相変わらず慣れません。実感が客観では見れているのですが、このように偉い方の前で賞をもらうことはいまだに信じられない。デジタルもアナログも全ては愛だと思っているので、これからも曲を、皆さんを、そして妻を愛していきたい」とスピーチした。
そして、大賞/総務大臣賞には「ニコニコ超会議2016」で上演された、最新テクノロジーと伝統芸能がコラボレーションした新作歌舞伎「超歌舞伎 今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)」が選ばれた。
初音ミクと共演した獅童は「歌舞伎を見たことがない若者たちに興味を持っていただきたいと思って、日ごろから活動させていただいているので、すてきな賞に選んでいただいてうれしく思っています」と喜んだ。
その思いの裏には、故中村勘三郎さんから掛けられた「おまえさんは歌舞伎を見たことがない若者を振り向かすことができる男なんだよ」という言葉があり、「今から約15年前に、30を過ぎてテレビや映画の仕事に少し出してもらうようになって、少し名前を知ってもらうことができた時にそう言われました。その言葉がずっと僕の中に残っている。これからもそういう活動をしていきたい。僕の使命だと思う」と言葉に力を込めた。
歌舞伎界にとっても斬新な試みには「われわれにとってもチャレンジで、皆さんのご協力を得て400年の歴史と、現代のバーチャルの世界が融合できたのではないかと」と手応えをのぞかせた。
獅童は「初音ミクさんが大変芸達者な方なんでね。僕からは姿があまり見えないので、稽古を重ねて、後は感覚です。こっちが間違えても進行していっちゃう。ミクさんは厳しいですから待ってくれないんです」と語って笑わせた。