『聖の青春』で助演男優賞を受賞した東出昌大

 「第26回日本映画批評家大賞」の授賞式が16日、東京都内で行われ、小林薫、東出昌大をはじめ、受賞者が出席した。

 『聖の青春』で、主人公・村山聖(松山ケンイチ)の最強のライバルであり、憧れの存在でもあった羽生善治氏を演じた東出が助演男優賞を受賞した。

 東出は「映画の現場が大好きです。クランクイン前日は胃が痛くて、晴れやかな気持ちで現場に入ることはできませんが、全力ではあったと思う」と振り返り、「これからも全力で銀幕に存在したいと思います」と力強く宣言した。

 小林は『続・深夜食堂』で主演男優賞を受賞した。2009年のテレビシリーズから「めしや」のマスターを演じ続け、少ないせりふにも関わらず圧倒的な存在感を示す演技を褒められると「おっしゃる通り、『いらっしゃい』『あいよ』『お待ち』というのがせりふの大半を占めます」と返して笑いを誘った。

 「主演男優賞は小林で大丈夫か、ふさわしいのかという声が僕の方にも聞こえてきそうですが、それは承知しています。今日は代理で受け取る気持ちで来ました」と謙虚に語り、「深夜食堂」が日本を飛び出てアジアに進出している現状を受けて、「この広がりも日本映画への一つの貢献。こういう形での力の与え方もあるんじゃないかと思って、そういう意味でも喜んでいます」と語った。