公開舞台稽古に出席した、(左から)市川染五郎、中村梅彌

 日本舞踊協会の3年ぶりの新作公演となる第一回日本舞踊 未来座 「賽=SAI=」公開舞台稽古が14日、東京都内で行われ、松本錦升(市川染五郎)、中村梅彌が出席した。

 水をテーマに「水ものがたり」「女人角田~たゆたふ~」「当世うき夜猫」「擽-くすぐり-」の4つの演目を上演。楽しくわかりやすく、かつ伝統をしっかりと継承した作品になっている。

 囲み取材で染五郎は「流派の垣根を超えて、とにかく日本舞踊会にとって大事な大事な新作公演。ただただ緊張とやるしかないという気持ち」と意気込み、「芝居と違って舞踊劇なので体ですべてを表現する。そういう面白さ、ファンタジーですので自分自身もなりきって“いい男”を演じています」とアピールした。

 また、実妹で同じ松本流名取、松本幸華の名を持つ松たか子の今後の出演の可能性に「日本舞踊協会の会員ですし、可能性はないとは言えない」と期待をもたせ、同じく梅彌はおいの中村勘九郎、中村七之助らとは「勘九郎たちは協会員じゃないので。弟の福助は会員なので出させていただく機会があれば」と苦笑した。

 さらに梅彌は、脳内出血で闘病中の実弟・中村福助の現在の様子についても「一生懸命毎日リハビリして、一日も早く皆さんにお目にかかれるようにと楽しみにしております」と明かしていた。

 公演は6月15日~18日に国立劇場小劇場で上演。