安本美緒

シンガーソングライター安本美緒が2021年1月11日(月・祝)に、東京・SHIBUYA PLEASURE PLEASUREで10周年記念コンサート「あふれる想いを花束に」を開催。ダンサーとしての活動を経て、音楽活動10周年を迎えた今年9月から延期となった公演の振替となる。

「この会場は'15年に初のホールワンマンを行った場所です。ダンスで鍛えられたのも渋谷。大きな夢を抱えて下積みを重ねていた渋谷は私の人生を語るには欠かせないのです。最初は10年続くなんて思ってなくて、目の前の1回、1回のライブに全力投球していたら10年経っていた感じで。続けられたのは、応援してくださった皆さんのおかげでしかないです」

10年の活動期間を振り返っての印象を尋ねると、

「やっぱり今年のコロナのこと。今まで通りの活動ができなくなり、自宅からでも音楽を発信できるよう配信機材を買い集めて…今できることを精一杯やりたくて。トークやライブを配信して、ファンの方とのつながりを大切にしてきた半年間でした。逆に皆さんから励まされたり、音楽の素晴らしさを改めて感じました。それまでは『がんばろう!』と言う元気な歌詞が多かったんですけど、『おつかれさま』みたいな癒しや優しさ、心がホッとする言葉が多くなりました」

当初開催予定の9月から時を経て、公演の内容も変更するという。

「最近は朗読や語りのステージもあるので、そんな新たな表現を凝縮した内容に、と思ってたのですが、新たなものだけでなく10年間の要素を全部盛り込んだカーニバルにしたいなって思うようになって。なので、本気のダンスも踊ります。今までも歌いながらちょっと振りを付けるくらいはあったんですけど、今回はマイクを置いて完全にダンスだけのコーナー。盛りだくさんです!」

さらに、当日会場ではニューシングルの発売も。

「少し前のライブで発表した新曲を音源化したものです。新曲を披露すると、しばらく封印する癖があるんです(笑)。もっと煮詰めたくなって。この半年間でじっくり作りました。ほかにも今回が初披露になるまっさらな新曲も歌います」

従来からのファンはもちろん、初めて彼女の音楽世界に触れる人にとっても、その10年分の魅力が全て伝わるコンサートになりそうだ。

取材・文/青木孝司