おなじみのロゴがデカデカと登場し、いよいよ舞台がスタート。……ん、何かこのロゴ、違和感を覚えるぞ。キャラクターのシルエットが……。

登場したのは御剣検事。あ、なるほど、舞台版の主役は御剣検事なのか。御剣検事は「逆転裁判」の主人公、成歩堂龍一のライバルとして登場する検事で、シリーズ屈指の人気キャラクターでもある。彼を主役にした「逆転検事」というスピンオフ作品まで作られているくらいなので、今回の舞台の主役が御剣検事だとわかっても特に驚きはない。

 

そんなことを考えながら眺めていると、続いて出てきたのは黄色い服に思い切り立ち上がった髪という愉快なルックスの男。この見た目に軽いノリの口調……もしかして御剣検事の幼馴染である矢張政志(やはりまさし)だろうか。

すると、矢張が御剣検事に向かって一言。

「よう、エッジワース!」

……エッジワース……?

聞き間違いだろうか。戸惑う筆者の耳に、今度は御剣検事の声が入ってくる。

「なんだ、バッツ」

バッツ!?

もう間違いない、この二人、名前が横文字だ!

予備知識ゼロで見に行ったため知らなかったのだが、宝塚版「逆転裁判」は実はキャラクターの名前が全部原作の海外版に準じた名前になっており、御剣検事が「マイルズ・エッジワース」、矢張政志が「ラリー・バッツ」なのだ(今作には登場しないが、成歩堂龍一は「フェニックス・ライト」である)。