3.相撲つながりで、初対面の人と盛り上がるようになった

皆が皆、相撲好きというわけではないため、一部の人に限られますが、初対面の相手と好きなスポーツや趣味の話になり、相撲を持ち出すと盛り上がることは多いです。

相撲ファンではなくても、多くの人は幼い頃、実家のテレビでニュースを付けているときに、相撲を少しは目にしているのではないでしょうか。だからこそ、相撲に興味はなくても馴染みがあって「一度は両国国技館に見に行きたい」という人も少なくありません。

2019年のまさに「今」の相撲は見ていなくても「90年代〜00年代は見ていた」とか「昔は見ていた」人も大勢います。彼らは今の相撲に詳しいわけではありませんが、彼らとは当時の横綱や今スポーツニュースとして取り上げられやすい力士について話ができます。

先日、友人が開いた食事会で出会った同世代男性とも、相撲の話をしました。「僕にとって◯◯-◯◯戦がベストバウト。だって土俵内を横に動いてんだから」と興奮した面持ちで、25年くらい前の取り組みの映像をYouTubeで見せてくれました。

彼や他のメンバーとは、「チケットを取るからみんなで初場所(2020年1月場所)を見に行こう」と話しています。たまたま相撲の話をした結果、うれしいつながりができた例のひとつです。

4.着物を着るようになった

暑い時期を除いて、大相撲を東京で見るときには着物を着るようになりました。力士や一部の女性客が、着物を粋に着こなしているのを見て、「自分も着物を着てみたい!」と思ったからです。

着物を着るようになってから、着物に詳しい母親と着物トークをしたり、着物の本を買って読んだりと、相撲からさらにひとつ、興味関心が広がったのはうれしいことです。

5.応援する相手がいる喜びを知った

戦いの仕方や見た目、キャラクターなど、好きになる要素はいろいろありますが、私には推し力士が何人かいます。

すでに有名な関取だけでなく、これからどんどん上に上がっていくんだろうな、と思える若い力士、地元が同じということもあってがんばってほしいなと思う力士など、たくさん。

後援会に入ったり、その力士のアイテムを買ったり、現地で声援したり…と、自分のできる範囲で応援しています。そうやって自分の琴線にふれた誰かを心を込めて応援する体験は、かけがえのないものだなと感じています。

何かにハマり、熱狂する体験は今までなく、30歳を過ぎて初めてハマったのはプロレスでした。それに続いて相撲にもハマり、ふたつの経験を通して感じたのは、何かにハマること=人生をより楽しくしてくれることでした。

フリー編集者・ライター。岡山県出身。中央大学法学部卒業後、楽天、リアルワールドを経てフリー編集者/ライターに。関心のあるテーマは女性の生き方や働き方、性、日本の家族制度など。結婚・離婚を一度経験。11月14日に『はたらく人の結婚しない生き方』を発売。