アニメを締めくくりとして、数十秒という短い時間に対して非常に大きな役割を担っているエンディング。

今回は2017年冬アニメから、アニソンライターである筆者が厳選したオススメの楽曲を5曲、ご紹介させていただきます。オープニング曲以上に、音楽ジャンルがバラけたことで、結果的に、実にバラエティに富んだ楽曲が出揃いました。

『サンキトウセン!』(『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』)

手を変え品を変え、あらゆるエンターテイメントを作品内に取り込むことでアニメファンを楽しませてくれた作品が、『AKIBA'S TRIP -THE ANIMATION-』です。

徹底的にパロディギャグとコメディに振り切った陽性のストーリーに加えて、各エピソード毎にアーティストが変わる主題歌でもファンを魅了しました

参加アーティストも、「ゆいかおり」や「みみめめMIMI」、中川翔子さんと女装パフォーマー、プロレスラーのレディビアードが組んだスペシャルユニットに、"元祖アキバの歌姫"桃井はるこさんと、一切出し惜しみ無しな豪華メンバーが揃い踏みし、作品にプレミアム感を与えています。

中でもイチ押しな曲が、第3話と第4話、そして、挿入歌としても使用された『サンキトウセン!』です。

『AKIBA'S TRIP』のオープニング主題歌である『一件落着ゴ用心』の歌唱に加えて、本作の主演も務める声優アイドルユニット、「イヤホンズ」によるこの曲は、ロックにラップ、更には演歌と、様々な音楽ジャンルをミックスさせた雑食性の「ミクスチャーロック」な質感を持つ楽曲です。

楽曲クレジットでもエピソードによって、「イヤホンズ」名義と、彼女たちが演じる劇中アイドルユニット「まにあ~ず」名義を使い分けるなど、その凝ったギミックでも視聴者の好奇心を大いに刺激しました。

作詞、作曲、編曲を務めているのは、『AKIBA'S TRIP』の劇伴も手掛けるエンドウ.(GEEKS)さん。ロックバンドのメンバーであり、精力的に声ソン、アニソンへの楽曲提供も手掛ける同氏の作品らしい、やりたい放題なサウンドが詰め込まれたハイテンションな曲調は、兎にも角にもインパクト大です。

また、アキバ系のキーワードを散りばめながら、「METALLICA」の超名曲である『Battery』よろしく、ファンとアーティストとの関係性を描いた「絆ソング」な歌詞も秀逸で、秋葉原を舞台にした作品の世界観やイヤホンズファンの心性にもピッタリと寄り添っています。