BABYMETAL・アイドル×メタルというコンセプトを具現化するパフォーマンス
続いて登場したBABYMETALは、「アイドルとメタルの融合」というコンセプトを掲げ、急速に人気を拡大しているアイドルグループ。とは言えコンセプトだけを聞いて知った気になるのと、実際にそのステージを体験するのとでは、当たり前すぎですがその衝撃はケタ違いでした。
楽曲は基本ツーバスが地響きのごとく轟く、メタルと聞いて誰もが想像するあのサウンド(速弾き要素はあまりなかった気がする)と、アイドルソング的エッセ ンスのハイブリッド。一見飛び道具のように感じる組み合わせだが、絶妙にファンのツボを付いた表現に昇華されています。先述のたむらぱんになぞらえるなら、アイドルという大衆性と、メタルといういびつさのコンビネーションが見事に発揮されているのです。SU-METALを中心にMOAMETALと YUIMETALがシンメトリーを構成するパフォーマンスも、ゴシックな雰囲気を漂わせながら随所でアイドル的萌えポイントもしっかり押さえるスキの無さに圧倒されます。
ではこの日のステージはそんなコンセプトの巧みさばかりが際立っていたのかと言うとそれは違って、強烈に記憶に焼き付いたのはメンバー3人の魅力的なパフォーマンスでした。そもそもこの「アイドル×メタル」という世界観を実現させるためには、スタンダードなアイドルのステージング+@のスキルが求められるわけで、BABYMETALの3人はそれを完璧に表現するのです。登場時に起きたSEが鳴らなくなるというトラブルにも一切動じず(ここはファンのオイオイコールによるサポートがGJでした)息つく間もなく楽曲を連打。最後にそっけなく自己紹介をしてステージを去った3人の“BABYMETALというキャ ラクターの完遂っぷり”に痺れました。