ショックを受けた時に使いがち?

【いま注目のトレンドワード・28(ミーム編)】 SNSを利用していて、「メンブレ」というミームを目にしたことはないだろうか。語感からはどこかクールな雰囲気を漂わせているものの、実際には“ネガティブ”なワード。一体どのようなシーンで使うのか、今回はメンブレの成り立ちについてご紹介していこう。

そもそもメンブレとは「メンタルブレイク」の略語。“メンタル(精神)がブレイク(壊れる・崩壊)する”と略さずに考えれば、その意味や使用シーンを思い浮かべやすい。高校生のやり取りから一般層へ広まった略語とされていて、実際にネット上でも「長年つき合っていた恋人にフラれてメンブレ中です」「上司に怒鳴り散らされてメンブレ寸前」などのコメントを見ることができる。

確かに、失恋や仕事の失敗は精神上好ましいものではなく、誰にとってもできることなら経験したくないシチュエーション。とはいえ、そんな場面に遭遇してしまった際、SNSを“はけ口”にする人は多いはずだ。そこで、「つらい」「しんどい」といった重たい言葉を使うと、さらに精神が落ちこみかねず、メンブレを用いてニュアンスを軽くしているのかもしれない。

また、エンターテインメント作品に触れて、メンブレ状態になる人もいる。例えば、人気マンガ『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』など、地獄絵図が展開された際には「推しキャラが退場してメンブレ」「作者が鬼すぎてメンブレ」といった声が目立つ。

ちなみに、似た言葉で「メンヘラ(メンタルヘルス)」も有名だが、意味合いが異なるので注意が必要。誤用を指摘されてメンブレしないよう、使い分けに十分気を付けたい。(フリーライター・井原亘)

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■Profile

井原亘

元PR会社社員の30代男性。現在は流行のモノや現象を追いかけるフリーライターとして活動中。ネットサーフィンとSNS巡回が大好きで、暇さえあればスマホをチェックしている