【生活に役立つ通信・SIM&ポイ活 トピックス 002】 Space Exploration Technologies(SpaceX)が提供する衛星通信サービス「Starlink Mobile」を活用した、衛星とスマートフォン(スマホ)の直接通信サービス「Starlink Direct」について、KDDI(au)に続き、NTTドコモも4月27日から提供開始すると発表しました。一方、ソフトバンクはこれに先立ち、4月10日に開始しました。

auが先行 「空が見えれば、どこでもつながる」

「Starlink Direct」の最大のメリットは、山間部や離島、海上など、今まで地上の基地局による通信ができなかったエリアでモバイル通信が可能になること。KDDIによる日本初の商用化サービス「au Starlink Direct」では、25年4月のサービス当初は「テキストメッセージ送受信」「現在地の位置情報共有」などしかできませんでしたが、サービス開始4カ月後の8月には世界初となる衛星データ通信を開始。今年1月26日からは国内接続エリアを約2倍に拡大、領海(海岸線から12海里)に加え、接続水域(海岸線から24海里)までカバー。さらに3月から、対象機種限定で、世界初の海外ローミング接続を開始しました。

利用可能エリアは「空が見える場所」で、「au海外放題」などの海外定額サービスと合わせて利用するとコストを抑えて利用できます。月額料金はauユーザーは当面無料、UQ mobileユーザーは月額550円(対象プランセット割引適用時)、他社ユーザーは月額1650円です。

対して、ドコモの衛星とスマホの直接通信サービス「docomo Starlink Direct」は、空が見える範囲という条件こそ同じですが、「テキストメッセージ送受信」「現在地の位置情報共有」「ファイル送受信(RCS/iMessage)」などとなり、利用できる機能はauとおおむね共通ですが、対応アプリの種類や海外ローミング対応状況には違いがあります。なお、対応アプリはウェブサイトで公開しています。

「docomo Starlink Direct」の対応機種は、iPhone 13以降のiPhone、22年以降発売のGalaxyシリーズや23年以降発売のAQUOS senseシリーズ、Google Pixel 9/10シリーズなど、全84機種。対象者は「ahamo」を含む契約者すべてで、月額料金は当面無料です。なお、利用にあたり、対応機種の最新ソフトウェアへのアップデートと「docomo Starlink Direct」に対応したドコモUIMカードまたはeSIMが必要です。

ソフトバンクは、「SoftBank Starlink Direct」として、Starlinkを活用した衛星とスマホの直接通信サービスを4月10日に開始しました。ソフトバンクのスマホ向け料金プラン契約者と、ワイモバイルの「シンプル」「シンプル2」「シンプル3」契約者ならば追加料金なしに利用できます。ワイモバイルの他のプランやLINEMOの契約者も6月末までは無料で利用できます(7月以降は月額1650円のオプションの申込が必要)。また4月13日から順次、ソフトバンクのグループ各社が提供する人気アプリが「Starlink Direct」に対応する予定です。

災害発生時に利用シーンを限定すると、4月1日に始まった「JAPANローミング」と「docomo Starlink Direct」は、そうした緊急時にネットワークにつながる可能性を高めるための取り組みです。しかし、どちらも対応機種は全機種ではなく、原則、最新機種のみなので、買い替える際はできるだけ新しい機種が正解といえます。

主要3キャリアの「Starlink Mobile」を活用した衛星とスマホの直接通信サービスのうち、サービス面ではauが先行しており、4月9日から、広い国土ゆえに圏外となるエリアの広い米国での海外ローミング接続にiPhoneが対応したと発表しています。新たに、iPhone 13以降とiPhone Airを含む計22機種が米国でのローミング接続時に衛星通信を利用可能になりました。

4G LTEエリアで99%超の高い人口カバー率と比べ、山がちな場所の多い国内の各通信事業者の面積カバー率は低く、auの場合、約60%にとどまるそうです。衛星とスマホの直接通信サービス「Starlink Mobile」は、残り40%に相当する広いエリアで、最低限の通信機能につながるようになるため、家族・友人間、個人と企業間の連絡手段や緊急時の活用が期待されています。

Fumi Sagano

2級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP)。スマホ業界ウォッチ歴10年以上。