レアンドロ・ダミアン(川崎フロンターレ) (C)J.LEAGUE

多摩川クラシコでも川崎フロンターレの攻撃は凄まじかった。4月11日・『明治安田生命J1リーグ』第9節で味の素スタジアムへ乗り込んだ川崎Fはゴールラッシュを見せ付けた。

8分、相手のクリアを高い位置で回収したアンカーのジョアン・シミッチからCFレアンドロ・ダミアンへ、ダミアンのループパスを右ウイング家長昭博がダイビングヘッドで決めて先制。17分には相手のパスを左ウイング三笘薫がカットし、中央で受けたダミアンは反転しながら右へ流し、家長が左足一閃、追加点をマークした。さらに23分、シミッチの早いリスタートを受けたダミアンは左へはたき、走り込んだ三笘がワンタッチから右足を振り抜き勝負あり……と思いきや、これはVARでノーゴールに。

だが、59分にFC東京に1点返されると、すぐさま2分後に右SB山根視来のアーリークロスを相手DFが処理に手間取る隙を見逃さずに三笘が奪い、そのままシュートに持ち込み再び2点差とする。75分には途中出場のインサイドハーフ脇坂泰斗のFKをCB谷口彰悟が頭で中央へ折り返し、ダミアンが右足でダイレクトに決めてジ・エンド。84分にFC東京に2点目を奪われるが、4-2で『明治安田J1』と多摩川クラシコの両方で4連勝を飾ったのだ。

試合後、長谷川健太監督が「一方的にやられるのではなく、しっかり2点を取り返すことができたのは選手たちの進歩だと思う。しっかり崩した中で得点を取ることが川崎F相手にできたのは大きな収穫」と勝敗を度外視して評価したのも、9勝1分という川崎Fの抜きん出た強さの裏返しと言える。

対するアビスパ福岡は、ここまで2勝4分3敗・11位と十分に『明治安田J1』で戦えることを証明している。しかも第8節・4月7日・ガンバ大阪戦は0-0、第9節・4月10日・セレッソ大阪戦は序盤に退場者を出すも2-2とボールを握られても守り抜く粘り強さとともに、少ないチャンスを決め切る決定力を試合によっては見せ出している。ただ川崎Fにスペースを与えるのは危険、福岡がどのような策に出るのか問われる。

J1リーグでの通算成績を見ると川崎Fの4勝1分3敗と意外に接戦な気がするが、前回の対戦が5年前、その前となると10年前なので、あまり参考にならないだろう。

それよりも、試合間隔が気になる。川崎Fは多摩川クラシコから中2日、福岡は前節から中3日で水曜日のゲームに臨む。イコールコンディションではないため、24時間の差が後半の運動量や出足に影響する可能性は高い。ただ、福岡もアウェイ3連戦となるため、それほど日程の追い風を感じられないかもしれない。

果たして、川崎Fが大量得点で5連勝を飾るのか、福岡が下馬評を覆して勝点を持ち帰るのか。『明治安田J1』第19節・川崎F×福岡は4月14日(水)・等々力陸上競技場にてキックオフ。チケットはJリーグチケットにて発売中。試合の模様はDAZNにて生配信。